島田大井川トライアルマラソン2020、後半戦。アクシデント降臨。

皮算用

 

マラソンの醍醐味は、後半戦でしょうか。
だてに、42,195キロもありません。

前半20キロは、快調ペース。
横からの川風にも、負けていません。
はい、わたくしの場合、20キロ中間点と心得ています。
21,ナンチャラ、という半端な数字の地点で、アタマは使いません。
エネルギーの無駄使い。

そもそも、21,ナンチャラの何が中間なのでしょうか。
単に、レースの距離の半分、というだけです。

体力の中間点、ではありません。
モチベーションの中間点、でもありません。

ここを「2倍」すれば、ゴールが待っている。
昔は、こんな単純アタマのときもありました。

でも、そんなことが起こったか?
いいえ、です。

なぜなら、体力が尽きてゆくからです。
気力も、そがれてゆく。
結果、後半戦は、ナニモカモがじりじり、やがてドスンと落ちてゆく

それはまさしく、夏休みの計画と同じじゃん。
人生も終盤にさしかかって、ようやく自覚してきたことです。

ならば、中間点でアタマを使うのは、無駄。
そこは、無になって通りすぎればよいだけ。
あくまで、10キロおきの単純計算だけ、してゆきます。

それが、ソロバン7級のわたしに、できること。

 



初冬の河原コースは、最高ですね。

 

異変

 

30キロまでは、おさえる。
だんだんと学んできた、自分のフルマラソンの走り方のペースです。

おさえるって、どゆこと?
欲をかかない、につきます。
具体的にいうと、ハアハア、とならないこと。

まわりの景色をたのしむ。
空の色を目に焼き付けてゆく。
レースの間だけでも、空の色は変化してゆきます。
もちろん、雲も。

空の色に注目できる、というのは視線が上むきが条件です。
この方が、ハアハアなりにくい。
アゴをひいたら、苦しくなる。

しかし、です。
何の変調もなく、たんたんと距離をかせぐ。
そんなことが、できるわけないじゃないですか。
必ず、何かが変わってゆく。

そのとき、どんなアドリブを演じられるか。
これこそが、ワクワク感です。

今回の小さな異変は、30キロをこえて出現してきました。

 



3周目、30キロ経過、遠くの煙は、まだ横に流れています。

 



気持ちのいいコースですが、足裏は確実に変化が。

 

スルリ感

 

30キロをこえて、河川敷ロードに入ってゆきます。
すると、右足にかすかな変化が。

ユルミはじめている。
ワラジのことです。

ワラジは、ハナオから左右2本のヒモがでています。
ゾーリと同じです。
その外側のヒモが、明らかにゆるみだした。

ユルんだ結果は、ワラジが足から離れだすことです。
地面を踏むとき、ペタペタ感がでてきます。

ワラジのハナオは、おもしろい編み方になっています。
1本は、足裏本体から引いてくるヒモ。
なので、これは、ゆるむことはありません。

もう1本は、足裏に差しこんで、引いてくるだけ。
なので、だんだんと、抜けてくることがあります。

今回のワラジは、2回目のレース使用。
1月のハイテクハーフではいたものです。
キレイだし、大丈夫だろう。

でも、大ジョーブではありませんでした。
レースではくと、消耗が激しいんです。
オー、マイゴー。

 



右のワラジがほつれ始めています。わかりにくいかも。

 

決断

 

上流部に向かいながら、ないアタマで考えます。
ワラジの底が、ペッタンペッタン、足裏から離れだしています。

ウルトラマラソンでは、よく起こります。
残念ながら、まだ100キロをユルませずに、はきこなせていません。

ウルトラマラソンでは、その都度しばりなおして、進みます。
とはいえ、足への装着性は、低下します。
いがいと、手間もかかります。

フルマラソンでは、初めてです。
といっても、フルマラソンでのワラジ走りは、まだ10レースくらいですけど。

しばり直しても、今の感覚は意地できない。
それは、ペースの低下を意味します。

うーむ。
35キロの折り返し点まで、もたせました。
そして、ここを回って、決断。

よし、あとは「ハダシ」でいいじゃん。

右のワラジをぬいで、計測用のチップを左にくくり直します。
路面の冷たさ。
もう、わかりません。

 



タグを付け替えて、キッラリと、右は「ハダシ」となりました、気分イイ。

 



残りは、7キロ、いざゆかん。

 



最後最後の、2,195キロをきざむUターン標識。

 

風の中で

 

左足ワラジ、右足ハダシ。
なんとも、間の抜けた格好となりました。
いっそ、両方ハダシでもよかったのですが、そうなると計測チップの扱いが困ります。
手に持って、では計測されないのですね。

あと、7キロ。
タイムロスもでているな。
よし、突っ込んじゃえ。

ここで新しい発見をしました。
「気持ちいいじゃん」

ハダシ走りが、実に爽快なんです。
小学校時代の、運動会のノリです。
走りはじめて、だんだんとお調子に乗ってきました。

あとで調べたら、39キロ台の1キロが、このレース最速。
ま、わたしにとっての、ですけど。
キロ5分4秒。

後半戦は、風向きが川の流れにのってきました。
上流向きになると、ときにあおられるような感覚。

そんな中を、笑われながら、ヘンなオジさんがゴール。
いえ、志村けんじゃ、ないってば。

スタート〜10キロ:54分12秒
10〜20キロ:55分52秒
20〜30キロ:54分55秒
30〜40キロ:57分36秒

ゴール:3時間55分44秒(ネット)

大満足の結果となりました。
レース後の強風のなかでの着替えは、寒かったですが。
ココロは、ポカポカ。
いい学びがありました。

 



両方、ハダシでも良かったのですが。計測タグの問題だけです。

 

最後は、ハダカになってゴールすると、ハッピー。
いえ、もとい、ハダシになってゴールがグー。
こんな教訓を得て、島田駅に向かって歩き始めました。

乗り換えの静岡駅直結の書店では、おもしろ郷土本も3冊入手。
ココロ豊かに、すてきな旅となりました。

 



静岡駅構内で発見した立ち食いソバ屋さん、ボクの好きなスタイル

 



ここは、熱いのをイッパイ。オイシューございました。

 



旅先の本屋さんの楽しみは、郷土本コーナー突撃。

 

たーさん
大井川 昔も今も ワラジが命?

 

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