沖縄100Kウルトラマラソン2019、後半戦。カチャシーの待つゴールへ

幸せ、錯覚?

 

50キロ中間点糸満市役所をでると、きた道にもどります。
もどるのですから、来るときに通った道です。

基本、左側走行なので、道をはさんだ反対側にはなりますが、同じ道です。
ですが、向きがかわるだけで、まったくちがう印象になってしまいます。
けっして単調ではありません。

いったん腰をおろしたあとのカラダ。
容赦なくふりそそぐキラキラの太陽光戦。
グングン上昇をつづける気温と体感温度。

とりようによっては、ココロくじくものばかりですが、南国のかわいた空気の中では、逆にテンションがあがってゆきます。

こんなステキなロケーションの中に身をおいて走れる幸せ。
カラダはボロボロですが、とくに痛むところもありません。

いける、いけるって。
こんなところを走れるなんて、望んでもむつかしいんだから。
貴重な一歩一歩
ああ、なんてゼイタクな走り。

暑さで、ソートー、判断力にゆがみがきているようです。
ウルトラ・ハイ。

 



ただ、ひたすらに暑い。まぶしい。そしてまだ先は長い。なのにこの幸福感。

 

シオシオのパー

 

この大会のエイドの数は、ゼイタクすぎるほどです。
ですので、文句はありません。

ですので、あくまで個人的意見です。
塩気」が欲しい。

飲みものは、水やスポーツ飲料、ときにコーラ。
そして、ビミョーにおいしいサンピン茶
黒糖、砂糖天ぷら、いわゆるサーターアンダーギー

甘いもの、炭水化物に不自由はありません。
ときどき梅干しもありますが、干し梅で、アマーイ。

趣向をこらしたオニギリも増えました。
それを食べやすく小さく切ってもらえます。
いくつか、いただきました。
たぶん、今月はじめて口にするお米。

それだけでも、とくにレース中、空腹感はみられませんでした。
唯一の希望が、「シオ」が欲しい。
梅干しを持参すべきだった。

65キロをまわって、目に入ったローソンに飛びこみました。
カリカリ梅と、ホットウーロン茶

と、あたたかな飲み物が欲しかったのです。
見てくれ同様、オナカの中も、年寄り趣味がすすんでいます。

さっそく駐車場で、カリカリ、ゴクーン。
ああ、うめえ。
塩分が、あたたかいウーロン茶にのってカラダ中に運ばれてゆく快感。
生きかえりました。

 



おおきなガジュマルの木の下で、ホンモノのおばぁも声援。

 

絶景のごほうび

 

68キロをこえると、コースは左におれて、内陸へと方向をかえてゆきます。
ここから、坂道が増えてきます。
さあ、文字通り、試練の道だな。

気のせいかな。

レースの後半になると、坂道がふえてくる(確かなようです)
レースの後半になると、エイドの間隔があいてくる(ような気がする)
レースの後半になると、エイドの方の平均年齢が上がってくる(ような気がする)
レースの後半になると、前後のランナーが減ってくる(ような気がする)

しかし、ものは考えようともいわれます。

のぼり、くだりがふえる。
クネクネ道がふある。
それは、景色がダイナミックにうつりかわることにほかなりません。
気分も、かえやすい。

 



さすがに、脚が止まってしまいます。歩くっきゃない。

 



うーん、歩きたい欲望にうちかって、テクテクと走りつづけます。

 

 

そんなこんなで、くじけずに距離をかせぐ。
ついに、85キロ地点、たぶんコースのいちばん高いところまでやってきました。
ここに立ったゴホウビは、ここからはじまる「ニライカナイ橋」からの絶景です。

ニライカナイ」というのは、海の彼方にあるとされる理想郷、楽土のことです。
まさに、この地の先の海の中に、そのニライカナイがあるとされています。

この橋から眺められる先にある高久島。
そこは琉球の創始者アマミキヨが、初めて上陸した島といわれています。
(翌日は、その島をチャリで一周してきました)

 



遠くに高久島を望みながら、一気に下ります。その先には知念岬もあります。

 

そんな思いをはせながら、橋をくだる。
あとは、次にくるエイドに注意です。
お話好きハンパない方々が、いつもひかえています。
長居はできない、と思いつつ、やはりつかまってしまいました。
ま、格好のエサとなるコスチュームだった、わたしの責任もあるんですけどね。

 



島おじぃと、なかよくチーズ。すてきなカップルだと思いません?

 

大発見

 

いよいよ91,9キロ地点。
コース最後、8番目の関門までやってきました。
関門閉鎖時間は、午後5時55分。
ここを通過できれば、あとはギブアップさえしなければ、ゴールまで走らせてもらえます。
今回は、レース終了後も、最後のランナーを30分以上待って、あたたかく迎いいれてくれました。

あたたかい大会です。
コース設定は、きついけど。

この最終関門に、19分前に到着。
いよいよ、あぶなくなっています。
このままいけば、制限時間内のゴールはきびしそう。

 



いよいよ、太陽も沈んでゆきます。

 



最終関門閉鎖19分前に通過。うーん、きびしくなってます。

どうしようか。
「キモノのスソをまくり上げてみるか」

さいわい、夜のとばりが降りようとしています。
もうすぐ、真っ暗。
見てくれ、かまうことはありません。

そこで、おおきな発見をしました。
走りやすい、笑。

脚が前後にフツーに動くんです。
そうか、そういうことだったんか。
(単なる、アホの独りごと)

少しだけ、ペースをあげることができてきました。
ようし、あとはアキラメナイだけだ。

 



急がにゃならんのに、エイドのおばちゃんがどうしても、というので1枚。いえーぃ。

 

仲間のまつゴールはあたたかい

 

波と風の音が強まった、最後の暗やみの海岸通りを走ります。
かなたに、ゴール会場の光がみえてきました。

そこには、お仲間が待っていてくれるはず。
今年も待っていてくれるのかな。
一抹の不安も、三線のひびきと、明るい琉球キモノが目に入って喜びにかわってゆきます。

ヨレヨレになりながら、なんとかゴール。
13時間54分02秒。
126,855歩の軌跡。
制限時間分前のヒヤヒヤタイムでした。
スタート人数 663名 ゴール人数 459名 完走率69,2%

ゴールラインを越えると、そこからは別世界
そこが沖縄100Kの最大の特徴かなあ。

あっちで、おしゃべり、こっちで、握手攻め。
そして、いきなり踊りだす
おかげで、ゴール後は何も食べる時間がとれないまま、最終午後8時のシャトルバスにとび乗るはめになりました。
(反省とゴール後は次回)

 



自分をほめてあげてもいいでしょうか?

 

たーさん
一度くらい 余裕でしたい ゴールかな

 

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