次は、ランだ
ねむる時間帯だけでも、脱・ゴム紐生活。
これが、じつにカラダにいいじゃないか。
ねむりの質が、かわってくる実感。
ゴム紐症候群、恐るべし。
となると、つぎはランニングへの応用はできないものか。
努力しないで、もっとはやく、もっと長く走りたいというご都合主義。
だって、ランニング時は、びっしりゴム紐のお世話になっていませんか。
ランパン一式、このゴム圧は強いです。
ひとによっては、着圧ウエアというゴム圧まで追加。
カラダに、すきなく圧をかける。
まさに現代人のランは、ゴム紐なしには、成りたっていません。
では、このゴム圧から開放されたら、どうなるでしょう。
どうも、こういう考えをもってしまいます。
そして考えたら、実践あるのみ。
といって、ふだんの朝ランくらいでは、評価はむつかしいでしょうか。
チョロチョロとしか、走っていませんから。
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実践は、勝負の場で
脱・ゴム紐症候群をためすランの場所。
それは、よりハードな場がいいのではないか。
すると、フルマラソン大会がいいじゃないか。
と考えると、直近には、ぐんまマラソンがあるじゃないか。
よし、ぐんまマラソンは、脱・ゴム紐でのぞんでみよう。
と、ここまでは自分でも、すごくマットウな発想と自画自賛です。
そう、こういう行動だって、おこせるんです。
まず、わたしのレースの場合、パンツとランパンがゴム紐ウエアだな。
あとは、ないか。
着圧ウエアというのは、着ませんし。
なかなか、シンプルではあったんだ。
それでは、ゴム紐を使わないコスチュームとなると、いや衣装となると、何にしようか。
そうだな、キモノがいいかな。
このあたりから、脱線がはじまっていたようです。
でも、着物は、走ると脚にからみつく。
だったら、ハオリ・ハカマがいいじゃないか。
だんだん、脱線を通りこして、転覆に向かっています。
そして、ぐんまマラソン当日をむかえました。
ときに、2022年11月3日、文化の日。
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いつものようでいて、いつもとはチョットちがう雰囲気。
正装
上は、ワークマンの780円シャツに、羽織。
中は、サラシ5メートルに、フンドシ。
下は、ハカマにワラジ。
羽織なので、タスキも巻きます。
タスキですよ、元祖駅伝ランナーみたい?
ゴム紐使用率ゼロパーセントです。
き、決まったじゃないか。
なぜ、サラシまで出てきたのか。
深い理由はありませんが、お似合いだと思いませんか?
これを「仮装」とかんちがいする方がいて、こまります。
どうみたって、「正装」でしょ。
いみじくも文化の日、このまま皇居の文化勲章授与式に出たって恥ずかしくない格好です。
ただ、お呼びがないだけです。
卒業式にだって、このまま出られます。
わたくしの出られる卒業式となると、もはや人生の卒業式しかありませんが。
じつに見事な、脱・ゴム紐症候群スタイル。
これで、もしも日本新記録なんかが出ちゃったら、どうしましょ。
同時に、ゴム紐症候群が日本中の脚光をあびることになるかも。
妄想は、限りありません。
ワタクシの敬愛する談志師匠は、かつてこうのべていました。
「バカは、となりの火事よりこわい」。
うーむ、バカになってすすみましょう。
晩秋のレース前は、冷え込みもはじまっています。
ところが、ハカマ姿は、じつにあったかい。
ここも、気にいりました。
走り具合は、じつはまだ、ハカマで走ったことはありません。
歩くのには、まったく支障がないことは実証ずみですけど。
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き、決まっていませんか、ここまでは。
さあ実践
おごそかに、レースはスタートしました。
もう、いきなりレースです。
ランナーの集団が、いっせいに走りはじめます。
わたくしも、ランナーの流れにのって、のって、のって、‥。
うーむ、なぜか、のれません。
何かがヘンだ。
まわりから、ドンドンと抜かれてゆきます。
「そうだ、ヒザがあがらないんだ」
生地が厚いぶん、ハカマはキモノより重い。
これが、モモ上げをさせてくれません。
必然、歩幅がぜんぜん広がりません。
ランパンとは、あきらかにちがう感触。
わたくし、ふだんから小マタ走法です。
ワラジは、大マタになじみませんから。
それでさえ、歩幅がまだ広いと訴えてきるんですね、ハカマさんは。
いや、ハカマは、ハカマのまま走るもんじゃない。
たくし上げるんだ。
そういう意見もありますが、それはハカマで走らない方の発想でしょう。
ハカマには、ハカマの走り方があるはず。
でなければ、江戸時代には滅びていたかもしれませんし。
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さあ、スタートの号砲がなり響きました。
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大集団が、まずは国道を北上してゆきます、が着いてゆけない。
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すっかり、置いてきぼりの格好です。
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そんなセンチメンタル傷心を元気づけてくれる声援、ありがとう。
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晩秋の日差しは、もうレースなんていいからね、といっているような。
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ノリノリの声援が、一番のはげみになってます。
懲りないアタマ
これまで、ハキモノの変遷がありました。
普通のランニングシューズからオサラバしたのは、もうずいぶんと昔。
そして、地下タビから、ワラジへ。
それにともなって、歩幅は、着実にせまくなってゆきました。
この是非は、ここでは触れません。
ただ、そうなってから、大きなケガからは皆無です。
そして、これでフルマラソンやウルトラマラソンも走ってこられました。
時間はともかくとして。
そしてハカマは、さらなる歩幅の変更をせまろうとするのか。
こんなに歩幅がせまくなって、走りがなり立つのか。
いえ、ことは歩幅だけじゃありません。
走り方の感覚のすべてに、今までとはちがう感覚を突きつけてきたのです。
考えてみれば、ハキモノはかわってゆきました。
ただし、その上の衣装は、かわらなかったのです。
ふつうの、ランニングスタイルでした。
これは、これまでの「盲点」でした。
とくに、サラシとハカマの感覚。
なんとなく、ゴム紐症候群からズレているような、かぶってくるような。
まあいい。
ゆけるところまで、ゆくぞ。
いつもとちがう走りのスタイル。
どこをどうすれば、自然な走りになれるんだろう。
まわりのランナーやタイムより、そのことに意識が向いてきました。
実践の中での、お勉強。
そう、一生、勉強。
まだまだレースは、はじまったばかりです。
(つづく)
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青空のもと、利根川をわたります、次にわたるのは、もう終盤。
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仮装応援には、正装オヂサンは敏感に反応してしまいます。
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空がひろい田舎道。
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いつもの声援、正装同志、仲良くしましょう。
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マラソンで中間点は、まだまだ序の口です。
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