富士山マラソン2021、氷点下のスタート

アンバランス

 

富士山マラソン2021。
スタート地点は、山梨県河口湖畔
標高は、たしか700メートルくらい(いいかげん)。

北から流れ込んでくる冷気。
キッチリとさえぎるものがない快晴。
放射冷却。

わかっていました。
わかってはいましたが。
今年の秋は、いつになくあたたかな日和。
そういう中で、ついヌクヌクと甘えていました。
そこにきての、急転直下型変化。

前日は用事もあり、河口湖前泊はできませんでした。
真っ暗な午前3時半、自宅を車ででます。
外気温1℃。
ラジオ深夜便を聞きつつ、午前6時半に大石駐車場に着。
ここの外気温は、マイナス1℃。

でもダイジョーブ。
長ソデに手袋、ハラマキ。
上半身は、防寒対策バッチリ。

下は、走り出せば、どうにかなるだろう。
短パンに、ハダシでワラジ
アタマかくして、シリ隠さず。

 



駐車場からみた、日の出前の富士山。

 



氷点下では、ちょいと寒かったです。

 

移動距離

 

走る前は、できるだけ歩きたくない。
なんてのは、自分勝手な発想でしょうか。

はじめて参加させていただく富士山マラソン
指定駐車場からのシャトルバスは、とんでもないところで降ろされます。
そこから、河口湖畔をグルリと、永遠と歩いてスタート会場入場口へ。
いっぱい歩いて、はやく暖まりなさい、という配慮ですか。

スタート・ゴール会場は、ウナギの寝床状態。
せまい、長い。
まず体温、体調チェック関門を抜けると、スタート会場へ。
その奥に、会場受付。
そして、奥の奥に、手荷物置き場。
日が暮れそう。

ゴミ出しさえ車を利用するグンマー感覚では、ありえない構図。
はやく着いたし、余裕あんじゃん、と思っていました。
しかし手順をふんでゆくと、アレアレ。
それでも、午前8時半には、スタート地点にならびました。
9時号砲予定です。

 



ここがスタート地点のようですが、受付はずっと向こう。

 



たくさんのランナーが集結してきています。

 



受付ブース。荷物あずかりは、まだ先で見えません。

 

 

キンキン

 

新型コロナの登場で変わったレース光景。
それは、スタート前の整列です。
前後1メートルずつ間をあけて、碁盤の目状態の配列。
小学校の朝礼ですか、前にならえ。

しかも、無駄なおしゃべりをつつしみなさい、と。
スタート前の、おしゃべりが楽しいのに。

じっと待つ身のさみしさよ。
湖畔の会場は、まだ日も差しこんできません。
くわえて、吹きよせる冷気。
カラダの芯まで、こごえてきました。

スタート前の移動で、前方へ動きだします。
ここで、コースの外の、応援にきていたのか、元気なちびっ子集団につかまりました。

「ヘンなのはいてるオヂサン」
「時代劇」
そんなことないよ、昔はみんなコレだったんだよ。

歴史の講義も、なかなか説得力はありません。
河口湖小学校生は、もっと水戸黄門を見ておくこと。
って、もう放映していませんか。

おしゃべりのおかげで、少しだけ、あたたまってきた感じです。
さあ、スタート。

 



いよいよスタート、寒さもあって一斉ダッシュ。

 

スタートダッシュ

 

なぜか、スタート地点の舞台の上では、瀬古利彦さんのあいさつ。
いろいろしゃべっているようですが、とまれ、午前9時スタート。
いっせいに、静寂がやぶられます。

はやい。
わかります。
みなさん、こごえて、ブルブルしていましたから。
寒さを吹きとばすための、スタートダッシュです。
押しくら饅頭パワー。
ペースなんて、考えていません、多分。

まずは、富士山に向かってゴー。
もう、これ以上はない、というコース設定でしょう。
少し、のぼり基調ですが、なんのその。
カラダがあたたまってくれます。

フルの部には、5千人ほどのランナーだそうです。
久々にみる、壮大なランナーの流れ、そして勢い。
ウキウキしてきます。

やがて前後もバラけはじめて、ペースも落ちついてきます。
さあ、本日の作戦。
たのしむ

初の富士山マラソンですが、コースは河口湖と西湖をめぐってくるものです。
ここは、富士五湖ウルトラマラソンとかなり重複します。
富士五湖ウルトラ100キロの部は、これまで8回走っています。
なので、おおまかなイメージはもっています。

坂が多い。
なので、最初から記録はねらいません。
いえ、ねらえません。

 



走り出すと、いきなり富士山の洗礼が。
富士山に向かって、走れ。

 



富士山を背に、河口湖大橋をわたって、北岸へ向かいます。

 

うーむ

 

10キロをまわったところです。
コースのまん中に、男性ランナーがうずくまっています。

前のランナーが物を落とし、それを拾おうとしたところに激突してしまったようです。
左肩周辺をいたがって、うなり声で動けません。

「大丈夫ですか?」
大丈夫ではなさそうです。
「起きられますか?」
ムリなようです。
「どこがいたいですか?」
左の肩をかかえて、声もでないようです。

相当ないきおいで、転倒されたようです。
左ヒザのタイツ部分も、穴があいています。
「失礼します」
いたくなさそうなところから、順番にさわらせていただきます。
相当に、失礼なことなんですが。

少し落ちついてきたようで、とりあえずコースの脇に移動してもらいます。
起こして、肋骨、鎖骨、そして肩関節部をみさせていただきます。

「骨は大丈夫そうですかね」
目があいて、表情と声がもどってきました。
「今日は記録を狙っていたので、やめたくない」と。
救護のひとも来てもらえたので、あとはお任せしてレースに復帰します。

今日は、背中に「救護ランナー」のゼッケンをつけて走っています。
日ごろの殺生を、こういうところで罪ほろぼし?

しばらくして、後ろから声をかけられました。
「さきほどは、ありがとうございました」
なんと、この方が復帰して走ってきました。

わたしを覚えていてくれたんですね。
なんともいえず、ジーンと暖かくなります。
「走れてますね、じゃあいいレースを」
感動。

さらに5キロほどゆくと、今度はスマホが鳴りだします。
職場からの電話。
すこし、こみいった内容。
ハアハアしながらではあやしまれるので、立ち止まって指示をださせていただきます。
きょうは、こういう日になるかな。

河口湖畔からの富士山をながめながら、それでも距離をかせぎます。
ようやく中間地点
2時間1分ほど。
富士山マラソンの醍醐味は、これからが本番。

 



富士山と河口湖とずっと一緒の幸せ。

 



富士山を見なくても、初冬の湖畔ランが楽しめます。

 



ノリノリのお兄さん方の応援も楽し。



いつのまにか中間点、もう21キロが終わってしまいました。

 

たーさん
いつ見ても 雲ひとつなし 今日の富士

 

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