タンパク質は特別
タンパク質は、カラダをつくっている主成分です。
筋肉は、もちろんです。
内臓も、血管も、皮膚も、みんな主成分はタンパク質。
骨だって、例外ではありません。
カルシウムから、できているんじゃないんですか?
そうですが、タンパク質が中心の基質をつくっていました。
アタマの働きをつかさどる種々の神経伝達物質。
これらも、もちろんタンパク質です。
足りなくなると、ボケたり、カラダの動きがうまくゆかなくなります。
甲状腺ホルモンなどの内分泌物質。
もちろん、これらもタンパク質。
でも、ホルモン屋さんの原材料は「モツ」でしょ?
はい、そしてそのモツの主成分は、タンパク質です。
血液だって、タンパク質。
貧血も、タンパク質不足を補わなくては、改善しません。
新型コロナウイルス対策のまがうことのない主役のリンパ球だって、もちろんタンパク質。
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脂質だって、欠かせません
タンパク質に比べて、脂質の評判はどうでしょうか。
必ずしも、明るいオモテ舞台にいる、とはいえません。
どこか、影のあるヒト。
だって、動脈硬化の原因を作るんだろ。
メタボになるのは、このせいだろ。
世間の目は、決してあたたかいわけじゃありません。
アンな子と、つきあうんじゃありませんよ。
そんな「アンな子」にさえなりかねない存在。
でも、これは誤解です。
タンパク質は、20種類のアミノ酸がつながった集合体です。
そのままだと、いがいと、もろい。
つまり、タンパク質だけで、ジョーブな細胞はつくれません。
細胞には、外をかこむワクが必要。
家の外壁のようなものでしょうか。
その主役をつとめるのが、脂質です。
脂質がしっかりとした細胞をカタチ作って、はじめて細胞が成り立ちます。
この外壁が弱っておこる例が、心筋梗塞、脳梗塞。
37兆個の細胞は、資質あっての細胞です。
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アブラへの誤解
不当に誤解されている、かわいそうな存在。
いえ、えわたしのことじゃ、ありません(そうかもしれませんが)。
アブラさんのことです。
脂質には、2つの顔があります。
オモテの顔と、ウラの顔。
とかく、きらわれやすいキャラですが、いないと大変なんです。
さきほどの、細胞にとって、必要不可欠の存在。
だけじゃありません。
男性ホルモン、女性ホルモンだって、脂質が主成分。
活動への刺激材、ステロイドだって、脂質です。
骨をジョーブに保ったり、免疫機能を高めるビタミンDの主役も、脂質。
ただ、脂質はおおきく2つにわかれているんですね。
一方は、簡単にいっちゃうと、ほとんど不要なもの。
いりません。
それこそ、動脈硬化やメタボの原因になるくらいですから。
どんなのが、いらない脂質ですか?
ふだん、くちにする大部分のアブラですね、泣。
ファストフードやお手軽食品の主役になっているものです。
生存に必要なのは、人体内で合成できない「多価不飽和脂肪酸」類です。
リノール酸、EPA、DHAなど。
これらは生きてゆくのに欠かせない脂質です。
欠かせない、ので「必須脂肪酸」なんてよばれています。
欠かせないタンパク質を「必須アミノ酸」でまとめているのと同じ。
糖質(炭水化物)だけは、必須はありません。
アブラの世界は、とってもおもしろいです。
いずれ、アブラまみれの紹介を企画しています。
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3大栄養素の関係
タンパク質、脂質、糖質を、3大栄養素といいました。
「3大」っていうくらいですから、3つのビッグです。
3つともビッグでないなら、「3大」とは名のれません。
1つが弱かったら「2強1弱」です。
2つが弱かったら「1強2弱」です。
日本では、長いあいだ、3大栄養素の理想的なたべる比率というのが、提唱されてきました。
糖質6割、タンパク質2割、脂質2割。
ありゃりゃ、3大じゃないじゃん。
1強2弱じゃん。
わたしの考えは、この逆転劇。
2強1弱の世界へ。
もちろん、2強の正体は、タンパク質と、いいアブラ。
だだ現実は、かつての伝統をひきついでか、マラソン前の食事にも、こんなのがありました。
走る前は、糖質(カーボ)をめいっぱい、カラダにためておこう。
名づけて「カーボ・ローディング」です。
ありました、って、過去形でのべるのは失礼です。
すみません。
いまも、一部では立派に語られています。
わたしも、否定するつもりはありません。
ま、かたいこと、いいっこ無しです。
そんなに3人をわけなくてもね。
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水面下のおともだち
糖質、脂質、タンパク質と、3人にわけてきました。
ひとを外見だけで判断しちゃ、いけません。
エラい方が、しばしば語る人間観です。
わたしが語っても、外見で損している人間のヒガミだろう、ってくらいにしかとってもらえません。
ひとをランニングのタイムだけで判断しちゃ、いけません。
これは、わたしの語るランニング観です。
はい、はやく走れないのものでして。
3大栄養素ってわけていますが、素性はいがいに似通っています。
化学記号がでてきます。
アレルギーのある方は、じんま疹に気をつけてください。
ただし、でてくるのは、4つだけです。
C(炭素)、H(水素)、O(酸素)、N(窒素)の4つです。
100個をこえる元素のうちの、4つだけです。
なぜ、4つでいいのか。
糖質と脂質は、CとHとOでできています(3つだけです)。
タンパク質は、そこにNが増えただけです(4つ)。
いままで、さんざ、わけてきましたが、拍子抜けする単純さ。
ひょっとして、神さまは手をぬいた?
そして、共通性。
オオモトは、そんなにちがっていなかったんですね。
だから、外見だけで区別しちゃあ、いけないんだってば。
共有できるところ、個別のところ。
その特徴をおさえる、ことが肝要なのかな、と思います。
(次回は、ちょっと道草予定)
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