すごい薬

波に乗ってます

 

その薬は、2014年4月にデビューしました。
ですから「新人」ではありません。
かといって、「ベテラン」を名のる歴史は、まだありません。

立場からみれば、「中堅」におかれる位置でしょうか。
薬効は、コレです。

(1)血糖値を下げる

そうです、糖尿病のお薬です。
糖尿病の患者さんは、ふえる一方です。
いまや、日本人の10人にひとりが糖尿病、といわれるご時世です。
いやいや、8人にひとりだよ、という説になりつつありますが。

これだけ患者さんが多いのなら、ひとくちに糖尿病といっても、いろんな病態があるのではないですか?
あります。

ならば、その病態に応じて、薬もイロイロあるのかな。
あります。
おおきくわけて「7種類」の作用機序の「飲み薬」があります。

そのひとつが、今回の主役、「 SGLT2阻害剤」です。
Sodium
Glucose
CoTransporter
の阻害剤、名前はまあ、いいや。

 



 

SGLT2阻害剤登場

 

最近、グングンと人気をあつめるこの薬の、ほかの薬効をあげます。

(2)体重を減らす
(3)心不全を、よくする
(4)寿命をのばす

ここにきて、糖尿病世界から、離れてゆきます。

どうして、こんなことが可能になるのか。
ほかの糖尿病薬じゃ、かなわないのか。
そこで、作用機序を考えてみます。

この薬は、「腎臓」に作用します。
腎臓から、「糖分」をジャージャーと、オシッコにひき出しちゃう作用をもちます。
つまり、オシッコ中に、血中の「糖分」をすてさる薬です。

ですから、糖尿患者さんの血糖値が、下がります。

平均で、1日で400キロカロリー分の砂糖が、捨てられます。
なので、体重も減るんです。
単純にみても、1ヶ月に1万2千キロカロリー分の砂糖ですから。
1キロから2キロ、やせます。

同時に、オシッコの出もよくなって、心臓の負担がへる。
そして、なんと「寿命」がのびるんです。

砂糖分を、オシッコ中に捨てるだけなのに。

 



 

予期せぬ反響

 

カラダから、余った砂糖分を、オシッコに捨てる薬。

ですから、糖尿病の患者さんには、いいだろう。
実際、いいのです。
しかも、余った砂糖分ですから、低血糖というこわい副作用がおこりにくい。

これで終わっていれば、話題は、糖尿病界だけの活躍でした。

ところが、心臓にもやさしい。
というところで、心不全業界からも、注目を集めるようになります。

体重も、減らしてゆく。
こうなりますと、さらに、インパクトを増します。

しかも、寿命がのびるって、ドーゆーこと。
ここに至って、実に多方面から、注目を集めるようになったのです。

地下ライブをやっていたアイドルグループが、紅白出場って感じでしょうか。

これまでも、たくさんの糖尿病薬(II型)がありました。
しかし、よくなるのは、糖尿病の数値です。
なかなか、心不全云々、寿命云々、とまではゆきませんでした。

なぜ、これだけが突出?

いままでの糖尿病薬は、カラダの中の「総糖質量」に影響は与えませんでした。
この薬のみ、余剰糖質を「体外にすてる」作用をもっていたのですね。

 



 

注意

 

具体的な、商品名を上げておきます(現在認可されているもの)。

スーグラ
フォシーガ
ルセフィ
デベルザ(アプルウェイ)
ジャディアンス

よいことばかり、をいってもイケマセン。
注意点もあります。

やせた高齢者には注意です。
そりゃ、エネルギーを捨てちゃうんですから。

脱水に注意。
一種の利尿剤のように働きますから。
ですから、ゴハンが食べられないときにも注意です。

腎臓が弱っているひとにも注意。
腎臓に働いてもらう薬だから。

反動で、甘いモンを食うな。
糖が捨てられちゃうからって、甘いモンの補給は意味ないって。

 



 

SGLT2阻害剤がほしい

 

服用は、1日1回で、効きます。
1回分の薬価は、200円をちょい割る値段です。
保険診療下では、3割負担の方は、1日分60円弱です。

ためしに、飲んでみようか。
でも、あくまで「お薬」です。
病気の方にしか、処方はできません。

そんな方に、「同じ効果」を出す方法があります。
こっちだと、お金はかかりません。

1日400キロカロリー分の糖質を減らす
コレだけです。

砂糖を100グラム減らす
同じことです。

こんなことしたら、カラダから糖分が不足しちゃわないの?
心配いりません。
1日300グラム以上とってる方なんて、ザラですから。

いまや、たくさんの食品に、成分票がのっています。
そのなかの「炭水化物」あるいは「糖質」の部分がコレにあたります。

果汁100%ジュース200mlパックは、約12グラムの砂糖。
メロンパン1個も、約12グラムの砂糖。
アタマの体操にもなります。

お金がかからない、といいましたが、逆に貯金ができるかもしれません。
余分な買い物をしなくてすむわけですから。
「出す」か、「入れない」かのちがいだけです。
(あくまで、わたくしの説ですが)。

なんだ、じゃあSGLT2阻害剤って、「糖質制限ができないヒト」の薬なんですか?
それをいっちゃあ、オシマイよぉ。

 



 

教訓

 

糖分を、とり過ぎない。

コレだけのことで、
糖尿病は、よくなる。
ダイエットに結びつく。
心臓にもやさしい。
寿命にも関係してくる。

そうすれば、SGLT2阻害薬は、飲まなくてもオーケー。
しかも、薬の副作用なし。
お金もかからない。

この薬の、本当の教訓でしょうか。
そして糖分とり過ぎは、走りへの影響はあるのか。
どう思いますか?



 

たーさん
糖質を 出して長生き 本当か

 

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