たんぽぽロード
春のランニングコースは、一面がたんぽぽにおおわれてきます。
これを、田舎道といいます。
いったい、何本のたんぽぽが咲いているでしょうか。
数えはじめると、ランニングになりません。
ウイークデイの定番8キロコース上だけでも、数百はくだりません。
たぶん、数千といった数になるのかもしれません。
植物図鑑をみると、西洋たんぽぽに日本たんぽぽ。
見分け方は、花の下のガクの突起のはね返りだとか。
でも、いまや、ハーフもあるらしい。
そして、そこまでこだわりません。
ともあれ、いたるところのたんぽぽ集団。
それだけ生命力が強いあかしです。
日々、生命力の弱まる一方のわたしにとって、あこがれの強さ。
たんぽぽさんに、あやかりたい。
そうだ、たんぽぽをいただこう。
たんぽぽには、実際、さまざまな効能があるようです。
たとえば、母乳の出がよくなる。
って、わたしには関係ありませんか。
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これだけのたんぽぽを見ていると、何かが変わってきませんか。
いざ出陣
今回、めざすのは、たんぽぽの根っこです。
花や葉は、またの機会に。
大きなシャベル、袋、手袋をもって、いざ出発。
目的地は、走りながら見当をつけておきました。
耕作放棄地。
斜面。
そうです。
除草剤が使われていないところ。
ワンコのお散歩コースから、はずれているところ。
ま、あまり神経質になる必要はないでしょうが。
たんぽぽの根っこは、実はとっても深いです。
まさに、ゴボウ顔負けの深さです。
そして、意外に太い。
なので、完璧に堀りだそう、とすると1本で根をあげてしまいます。
根は、あげるんじゃなくて、掘りだすんです。
なので、途中で折れても気にしない。
うまくスルリと抜けたら、もうけもの。
ズボラなほうが、作業がすすみます。
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約1時間弱の発掘作業の成果です。根がぶち切れたものばかり、に性格がでています。
大収穫
小一時間も掘りあつめました。
ちょっと、とりすぎましたか。
つい、おもしろくて、エッチらと発掘作業に精をだしてしまいました。
さっそく家にもどって、収穫を広げてみます。
大部分の根っこが、途中でブチ切れています。
うーむ、性格がそのまま出てしまうものです。
と、落ちこまないで、さっそく根っこ洗いにまいりましょう。
タワシと古い歯ブラシでゴシゴシ。
それこそ、ゴボウ洗いと同じ要領です。
ゴシゴシゴシ。
いがいと手間がかかります。
でも、何事も、最初の1本から。
ほら、マラソンだって、できることは1歩前に進むことだけ。
マラソンは、人生を教えてくれますねえ。
たんぽぽの洗い方も、教えてくれます。
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ゴシゴシ、ゴシゴシ。
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洗いおえたたんぽぽの根っこたち。みずみずしい。
洗ったら、カリカリに干す
洗った根っこは、短く切りだします。
5ミリくらいでしょうか。
包丁を使ってもけっこうですが、ハサミもいがいと便利です。
チョキチョキ、チョッキン。
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あとは、チョキチョキ切りすすめるだけです。
切りおえたら、念のために、再度さっと水洗い。
あとは、天日で干すだけです。
水分が、ぬけてくれるまで。
毎日観察していますと、数日で、じゅうぶんカリカリ化は完成します。
今回は、仕事等の関係で、1週間の放置。
みごとに、乾ききっています。
分量は、3分の1くらいになっているでしょうか。
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1週間後のたんぽぽの根っこ。カラカラになっています。
乾ききった根っこを、さっそく焙煎してゆきましょう。
フライパンにうつしたら、いがいに分量がありました。
ですので、今回は、乾かした半分量を使います。
弱火で、適当にかき混ぜてゆきます。
ほのかに煙があがって、焙煎の香りが舞うと、色がすこしずつ褐色を深めはじめます。
何の香りかなあ。
香ばしい、という表現でしょうか。
焼き芋の香りに近いかもしれません。
いがいと、強い。
この作業が、およそ20分ほどつづきます。
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香ばしいかおりが、ただよっています。
焙煎後は、スリスリ
いつの間にか、たんぽぽの根っこは、見ようによってはコーヒー豆様になってきました。
って、表現していいのかな。
ちょっと無理もあるかもしれません。
すなおにいえば、根っこです。
焙煎したら、こまかくすってゆきます。
さあ、コーヒーミルの出番です。
あるいは、ミル機能つきのミキサー(ブレンダー)の登場。
が、悲しいかな、そういう文明の利器はもちあわせていませんでした。
選択肢は、人力作戦のみです。
すり鉢に、すり棒の登場。
ゴマスリの容量で、グリグリ。
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スリスリ、スリスリ。意外に力がいります。
量が量だけに、いがいに、すりがいがあります。
おまけに、ゴマのように簡単にはくだけません。
文字通り、すり潰す作業も加えながらの、スリコギ作業。
こまかくなるにつれ、グリグリ感が、スリスリ感にかわってゆきます。
スリスリスリ。
ハエが手をする、足をする。
そしてついに、たんぽぽの根っこは、みごと粉砕化されてゆきました。
ここまでくると、根っこの面影がうすれています。
いがいと時間はかかっています。
さて、お味はどうでしょうか。
(つづく)
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ここまで、やってきました。一見、砂遊びかなあ。
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たんぽぽの 根っこを焙煎 いとおかし
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