忘れていました
遠足マラソンのミッションは、仮装に命をかけること。
この日のために1年をついやし、手間暇と創意工夫をおしまない。
って、いつからサンバカーニバルになったんですか。
そもそも、一応「マラソン」という名前が入っています。
そうか。
午前8時、レースが始まりました。
それにしても、これだけ緊張感を欠くレース、というのもめずらしいです。
ゆったりムードが、一帯を支配しています。
お隣同志でぶつかりでもしたら、大切な仮装がこわれてしまいますし。
そもそも、アナタはランナーですか、とたずねたい方も混ざっています。
「前回走ったのは、いつですか?」
「そうさね、去年のこのレースかな」
時間を競わないレース。
月間走行距離、なんてコトバも知らない方がいます。
いやはや。
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スタートは、武家屋敷前。はなやかです。
地元に根ざす大会
今回が45回目の大会です。
といっても、現在のスタイルになってから45回目という意味です。
その前に、長い中断がありました。
ホントの第1回大会は、安政2年、つまり1855年に開かれました。
このときのランナーの仮装は、全員が「サムライ」でした。
というか、安中藩のサムライのタンレンのために走らせたのが、この大会の起源です。
ですから、参加者はみなサムライだったんですね。
本日のレースには、職業「サムライ」という方はおりません。
時代は、そして職業は変わるのです。
長い歴史は、ひとの心に記憶としてきざまれています。
年をとっても、外に出てゆけなくなっても、遠足マラソンは楽しみ。
安政年間にはまだ子どもだった今のジジババは、そう思っています(ちょっと計算があいませんか)。
たとえ車イスを利用しても、この大会だけは応援したい。
その結果、沿道のいたるところに車イスの集団が陣どっています。
車イスの方の声援の多さ、といったら群を抜く規模です。
そんなひとりひとりに、声かけをして、握手をかわしながらすすむ。
いつの間にかから始めた、わたしの楽しみです。
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おーおー、また変なのがきた。思わず身をのり出してしまいます。
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がんばんなよ、チアバーバーたちの声援に元気をもらいます。
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いつもの場所で、いつもの笑顔で待っていてくれる幸せ(お知り合い)。
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キレイに写真とってね、ポーズも決めてもらえます。
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あたたかく、力強い握手が、ほんまにうれしい。
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おい、あんちゃん、がんばっとるやないか。こっちは若輩。
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遠足マラソンは、母の日でもあるんです、みんな花をもって応援。
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やっぱ天気のいい日の応援は、麦わら帽子に限るわ。
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いちおう、マラソンレース中なんですけど、このユッタリ感。
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どっちが元気をもらっているのか、多分双方かな。
エイドは愛
車イスの声援とともに特筆すべきは、私設エイドの数です。
レース後半に入ると、その数は半端でなくなります。
チームで大きなお接待をしてくださるワイワイエイド。
家族で、手作りの品をならべて待っていてくださるホノボノエイド。
50カ所、なんてものではないでしょう。
申しわけございません。
全部に立ち止まれません。
こういうことをしてはいけませんが、ランナーの格好をしてエイドまわり。
背中のバッグにエイドの提供品を集めていったら、大収穫になってしまいます。
な、なんて、いいひとばかりのコースなんだ。
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こんなにも用意して下さっていて、何なの。
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みんな手作りです、どれも味わいがあってうれしいです。
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ミソとキュウリ。やすしきよしみたいな絶妙なコンビ。
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エイドというより、縁側にでている駄菓子みたいな雰囲気。
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飲む点滴、おいしいあまさけをくださる所もあります。
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もうエイドじゃないです、実家に立ち寄ったような気分。
愛は地球を救う
人口減少。
高齢化。
社会保障制度の破綻。
世の中を見わたすと、悲しい現実がはじまっています。
ゴール周辺。
このあたりは、サルによる農作物被害も深刻化し、若者はへる一方です。
小学校も、とじました。
それでも、わたしは住んでいる。
そう、こんな老いぼれが住む町です。
なのに、この日のこの熱狂。
まだ、終わっていない。
ちびっ子に、ちゃんとした世の中をバトンタッチしたい。
はなやかさの中で、ちょっぴり感傷的になるゴール会場でした。
あ、一応記録もちゃんととってもらえます。
2時間41分41秒。
ここには、自己ベストもワースト記録もありません。
参加できることが幸せ。
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ゴール後の記念写真は、近くの小学生にとってもらいました。
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握手道 くりかえすうち はやゴール
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