最初から、ドッカーン
レース前の開会式会場。
壇上にあがった町長さんのはじけたアイサツから始まりました。
「さあ、みんなでドッカーンしてください。
いっしょに、はじけてください」
ポップコーンみたいな町です。
さすが、世界大会と名打つだけのインターナッショナルです。
どこが、とつっこまないでください。
楽しきゃいい。
そういう大会があっても、いいじゃないですか。
(さいきん、そういうのバッカじゃん、というのはサテオキ)。
でも万が一優勝してしまったあかつきには、新米が1年分いただけるんです。
1年分って、どんだけですか?
昨年の日本人ひとりあたりのお米消費量は、年平均59キロ余だったそうです。
なので、60キロ、ちょうど1俵だそうです。
もし、お米の消費量がふえて、60キロをちょっとでも超えたらどうなるか。
そのときは、ドオーンと、70キロにするそうです。
気合いを感じます。
舞台の上では、ぞくぞくとヘンタイさんたちが、はしゃぎまわっています。
うーん、こういうヒトたちと同類と思われたくないなあ?
準備に脱帽
朝はやくいくと、会場に積まれた米俵をみられます。
そうあったので、スタート3時間前に会場入りしました。
おお、たしかに4メートルにもつみ上げられた米俵集団。
その、ひとつひとつが手作りです。
ひとつ編むのに、約3時間ほどかかるといいます。
ははあ。
思わず、ひれ伏したくなる瞬間です。
これは、粗末には運べません。
もちろん、お米で遊んではいけません。
米俵マラソンでかつぐ米俵の中は、「砂」で重さを調節しているとのこと。
無事ゴールのあかつきには、運んだ米俵と、さらに同じ重さ分の新米がいただけるのです。
ダブル景品、というわけです。
米俵作りにかける、このハンパない情熱。
大会を走るランナーは1000人ほどですが、大会関係者の方は300人あまり。
飯島町、すてきなところです。
このひとつひとつが手作り。頭がさがります。
この美しさは、もはや芸術品です。
レース対策
世に、レース対策というのがあります。
本番前には、長めに走って、耐久力を身につける。
レースのペース走をおこなって、いい感覚をもっておく。
逆に、直前になったら無理をしないで、疲れをのこさない。
食事は、当日のエネルギー効率を考えたいいものを。
そして、大会にあわせた作戦。
で、米俵マラソンのレース対策のキモは何でしょうか。
いわずもがな、「仮装の準備」です。
走る時間をけずって、仮装準備にかける意味はあるのか。
いい大人が、もっと人類のためにやるべきことはないのか。
月間走行距離がへる一方ではないか。
いいんです、ほっておいてください。
さて、米俵マラソンは、二宮金次郎にしよう。
そう決めたとき、まず準備すべきは「背負子(しょいこ)」です。
ひろったマキをかつぐ背負子に、今回は10キロの米俵をのせよう。
なんて、すばらしいアイディアなんだ(自己陶酔)。
さて、それでは、どのように作ってゆこうか。
小屋のなかから、木片を引っぱりだして、構想をねってゆきます。
設計図はなく、頭の中でイメージしながら、適当に組みたてはじめます。
4〜5時間をかけて、なんとか形になりました。
あとは、走っている最中に、空中分解しないのをいのるだけです。
ガラクタの中から、使えそうな材料を物色。
構想をねってゆきます。この過程が楽しい。
最終的に、仕上がった背負子。うーん、ちょっと華がないかなあ。
ひとのフリ見て
仮装で、いちばん気をつかうのは、どんなときか。
レース当日の、レース会場までの道程です。
とくに、ある程度、すでに仮装してしまっている場合。
みるからにアヤシイ格好で、会場前の道すがら、事故でもあったらどうしますか。
そんなアヤシイ格好で、救急車にのせられ、病院には入れてくれません。
くれぐれも、ご注意を。
逆に、会場に入ってしまえば、ひと安心です。
似たようなひと、ばかりがウヨウヨ。
ここ飯島町文化会館も、アヤシイひとたちが続々と集合してきます。
世の中には、そのスジのつどう場というのがあります。
地下アイドル
秘密結社
コミケ
それにしても、ここも負けてはいません。
なんというヘンジンさんたちでしょう(自分は例外)
ここまでバカやってて、恥ずかしくないの(上から目線)
仕事ちゃんとやってんの(ちょっと心配)
いえいえ、ひとのふり見て、わが身も同じでしょうか。
もう、すっかりなりきっています。新番組、どうでしょうか。
映画のロケ現場ですか、いやあ、アッパレでした。
アホなおっさん。ボクより年下なので、大目に見ています。
美人剣士といっしょに。つい、にやけてしまいます。
すぐに始まる写真の輪。他では、なかなかできません。
なんといいましょうか、人間のもつ無限の可能性。
すぐにお友だち
レース前、というと、ちょっとした緊張感がただよってきます。
それがスタート前の静寂をつくります。
多くのランナーは、無口で号砲を待ちます。
ところが、俵マラソン会場は、緊張感なし。
オモシロいヒトを見つけると、ツカツカと近づいてゆきます。
「いっしょに写真とらせてもらっていいですか」
仮装のランは、もう肖像権も消失(勝手に、スミマセん)
笑えるランナー。
うーん、と見事な出来映えに関心させられるランナー。
奇想天外な発想に、ドギモをぬかれるランナー。
いろんなランナーと、話ができます。
初対面でも、なんだかそう感じさせない雰囲気。
そして号砲とともに、ユカイなヘンタイさんたちは、一斉に野に放たれてゆきます。
沿道の方々も、やさしい。
いやあ、すばらしい大会です。
ふだん、かつがれてばかりの方も、ぜひ、かつぎに来てみたらいかがでしょうか。
世界に平和を。オジさんたちに未来あれ(石投げんなー)。
最後は、「山の神」柏原竜二さんと「山の疫病神」のツーショット。き、決まった!
大笑い しながら走る ランもよし
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