ちいさな灯
夏がすぎると、暗い時間が長くなってきます。
朝は、日いちにちと太陽の出がゆったり。
これが、年があけた1月中旬まで、つづきます。
夕方だって、いつの間にか真っ暗。
こちらは、12月に入るまで、すすみます。
暗い中で、ホッとするのが、小さな灯です。
そこから生まれる安心感。
なにも、外の暗さだけではありません。
ココロにしのびこむ暗さだって、灯がともればうれしい。
世に蔓延する新型コロナ感染症は、ランニング事情も変えました。
そのひとつが、次々とつづくレース中止。
2月の東京マラソン中止が強力だったでしょうか。
以降、将棋倒しのように連鎖してゆく中止の波。
そんな中にあって、小さなレースを開催されているところがあります。
今回参加させていただいたのが、そのひとつ。
UP RAN(up-run.jp)という組織のご尽力。
首都圏で、週末を中心に、小さな大会を精力的に開催していただいています。
ありがたいです。
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1年前は、台風被害で水浸しになった会場。
もう、すっかり緑の河川敷に回復していました。
規模じゃない
わたくし、ふだんは、まったくの、おひとりランです。
田舎の宿命。
ここに、無理な要求はいたしません。
でも、ときどき、レースが恋しくなります。
まわりのランナーといっしょに走れるよろこびと緊張感。
こんなガンバリは、ひとりでは発揮はできません。
そんな中で知ったのが、今回のレースです。
東京の下町、北千住の荒川河川敷。
毎年参加させていただいているタートルマラソン会場と同じ場所。
ちがうのは、規模です。
規模だけです。
たとえば、きょうのハーフマラソン。
参加ランナーは、25名でした。
うん、みんなの顔が見える。
ほかは、大きな大会と変わりません。
受け付け、テント、給水所。
こんなに少ないランナーのために、ここまでスタッフが準備してくださる。
こんなにも、手をかけてくださる。
それだけで、ジーンときてしまいますね。
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スタート前のランナー整列、ってこれだけです。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2020/09/P1050635-1024x768.jpg)
いざ号砲。一斉にスタート、って混雑は皆無。
レースの工夫
ハーフマラソンといえども、あまりに走る範囲を広げてしまうと、把握しずらくなります。
そういう考えからなのか、スタートから2キロ半ほど川ぞいを下ったら折り返し。
今度は上流部にむかい、スタート地点を横目に、さらに2キロ半いったら折り返し。
つまり、1往復5キロのくり返し。
これを4往復すれば、20キロになります。
そのため、最初のみ、500m強いってスタート地点までもどってUターン。
合計して、ハーフの距離となる計算だそうです。
しかも、Uターン地点では、スタッフが立っていて、見守ってくださっています。
5キロの行程で、2カ所の給水所も、もうけられています。
うでにまくチップで、5キロごとのラップまで集計。
時間だって、じつに厳密に計測してくださいます。
なにより、スタッフの方、みんなニコニコ。
一応、ハーフの制限時間は5時間だそうです。
めちゃ、ゆるいです。
ゆるいだけじゃない。
それでも、間に合わないランナーには、最後まで見守りますと。
涙が、出ちゃいますね。
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いちおう、レースコースなんですけど、ランナーが見当たらない。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2020/09/P1050641-1024x768.jpg)
山の田舎暮らしもんにとって、こういう真っすぐ平らなコースは、狂喜です。
いざ、スタート
午前10時、いっせいスタート。
と、その前に、ハーフ参加者全員が集まっての記念撮影だって。
ポーズの指定もありました。
体育祭ですか。
修学旅行のノリですか。
みごと全員のスタート。
といっても、25名ですからね。
最初から、パラパラ感はぬぐえません。
くわえて、最初は、川の下流に向かってのコースです。
つまり、下っている。
いつもは、ごつごつ路を走るわたしには、平らすぎます。
ついつい、スピードが出てしまう。
最初の1キロ通過が、5分10秒だって。
ふだんの自宅周りのゆるランだと、あとで見返せば、キロ7分前後くらいですから、とんでもの入り。
こりゃ、終わりまで、もちませんがな。
ええ、でも今日は、先行ツッコミで行っちゃえ。
走り始めてから、今日の作戦を考案。
ガンガン、ゆけるとこまで、行っちゃおう。
うかれているのが、自分でも、よくわかります。
なんたって、まわりには、同士のランナーが走っているんです。
河川敷には、さまざまなスポーツに講じるチーム。
ふだん走っていて出会えるのは、キジとかタヌキという世界から一変。
異次元の興奮。
というか、異世界ランニング?
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2020/09/P1050636-1024x768.jpg)
下流部の、折り返し点。じつにシンプル。
へたな宣伝
当ブログにも、ワラジ走りはランニングモデル2号走り、と紹介させていただいたばかりです。
そのキモは、シリ球の横回転感覚だよ。
Uターンして川上に向かっても、このノリで進みます。
気持ちイイ。
立ち止まるのは、給水所だけです。
そこでは、マイカップに、お水を注いでいただく。
次の周回から、オジサン、ぼくを見ると、待っていてくれてサッとコップを受け取ってくれる。
阿吽の呼吸。
とっても、うれしい。
レース中の、紙コップ使用量は、ゼロですませられました。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2020/09/P1050642-1024x768.jpg)
給水所では、愛用のキティーちゃんカップに、水を注いでいただく。
どのくらいから、バテが出るだろうか。
いや、出始めました。
出始めましたが、そうそうスピードが落ちてはゆかない。
シリ球の横回転感覚、回転感覚。
そんなノリで、ついにゴールまで、やってこられました。
久々の、ハーフマラソン大会。
走りきれました。
結果は、1時間50分09秒(グロス)。
キロ平均5分11秒だって。
休日に、ひとりで同じ距離を走ると、キロ6分半以上かかっています。
暑い時期には、7分かかっています。
やはり、レースは格別。
大会開催に、心から感謝いたします。
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気持ちよく、走りきれました。これが、フルに結びつくか?
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たおやかな流れをながめながらの、お着替えタイム。
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北千住駅まで、帰路の宿場町通りは、ひっそり感がまだ残っていました。
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