野沢トレイルフェス2021、ご利益はどこに

昔のひとの考えること

 

小菅の里にそびえる小菅山
そのふもとには、広大な敷地に小菅神社が根をおろしています。

そんな環境の中のけわしいお山。
ぜひ、のぼってみよう。
そうすれば、身もココロも清まるハズ。

と昔のひとが考えたかどうか、わかりません。
しかし、いつしか山道は、特別な道となってゆきます。

やがて、修行をこころざすひとが、集まってくる。
それは、必然的に修験道となってゆく。

北信濃には、そういうお山が、多いといいます。
とくに有名なものを、3大修験道とよんでいます。

修行を修めたくなる、ようなお山がそろっているのか。
修行をしたい、という方が多いのか。
なにしろ、信州は今でも教育県として有名ですから。

ちなみに、3大修験道をかかえる神社とは、
戸隠神社(忍者の里としても有名)
飯綱神社
小菅神社
だそうです。

 



昔のひとが、きり開いてくれた修験道。

 

ココロは、修験道者

 

これが、聞きしにまさる小菅神社の修験道か。
いえ、聞いたのは、今日の案内です。

見上げると、キリが見えません。
どこまで、つづくのか?

それが、石段になっています。
こんな急峻な山道に、天然石をならべて階段をつくる。
おそれいります。

一段、一段、感謝をこめながら、足を踏みしめてゆきます。
いえ、ウソです。
イキがきれるので、一段、一段になるだけです。
とりわけ大きな石には、弘法大師様の名前が案内されていました。

この石段をのぼりつめると、いよいよ奥の院か。
そうではありませんでした。
やがて、石段が途切れます。

というのも、石段をもうけるには無理な急傾斜になってゆくからです。
クサリでのぼらなくてはならない大岩まで出現。

もう、山の難所といってもいいんじゃないでしょうか。
神社の参道ではありません。

 



やがて、石段は途切れてゆきます。

 



もう、参道じゃないってば。

 



岩場のターザンごっこ。

 

アレアレ

 

のぼりつめる。
どんな山も、いずれは上にゆきつきます。
多分。

ホッとした空間。
そこには、案内をするスタッフの方が立っていました。
「コースは、左です」

はい、ていねいにありがとうございます。
急に、道がたいらになってきました。
これまでの岩場が消えて、落ち葉でしきつめられた道。

足もとがやさしい。
自然に、走りだしています。
この平らな頂上の先に、いよいよ奥の院があらわれるのだな。

ココロは、ルンルンです。
これだけの修験道をのぼってきたのです。
さすがに、多少のご利益をあずかれないはずはない。
もちろん、キチンとお礼をいって、身を清めたい。

ところが、です。
どこまで走っても、ないんです、おーいい奥の院

それどころではありません。
だんだんと、道はくだりだしています。
山を、おりはじめてるじゃん。

 



気持ちのいい、フカフカなコース。

 



このあとは、一気にくだる一方、もう後戻りはしたくない。

 

切りかえて

 

真夏なのに、落ち葉でしきつめられた道は、走ってもフカフカ。
気持ちのいい限りです。

しかも、ゆったりとしたくだりです。
足運びが、とっても楽になってきています。
なのに、ココロのモヤモヤは晴れません。

奥の院、どこにいっちゃったの。
どこかで、視界に入ったでしょうか?
気がつきませんでした。
見落としてしまったのか。
あるいは、このレースのコースって、奥の院を通過しないものなのか。

なんだか、レースよりも、奥の院への参拝が貴重な気分なんです。

といって、これからUターンしてさがしにゆくだけの気力はわきません。
くだりの傾斜が、徐々にきつくなってゆきます。
足場がいいので、ここではピョンピョンと、跳びおりてゆけます。
スピードは、このレース中の、最高速度か。

それにしてもです、痛恨の奥の院、見過ごし通過。
無念。
ま、ここは切りかえて、前にゆくしかありません。

やがて、往路でつかった道にでてきました。
ルートのあらましが、わかってきました。

そして、ふたたびエイドステーションに到着。
午後の日差しをあびて、みんな輝いています。
日が傾いたぶん、ひとかげもさみしさを感じます。
でも、むかえていただくスタッフの声はあたたかい。

 



傾いた午後の日差しでかがやくエイドステーション。

 

 

そして、ゴール

 

最後の、のぼり坂。
その途中には、おいしい天然水のわき出る場所があります。

奥の院に参れなかったから、ここで最後の身のお清め
まずは、アタマからザーザーと冷水をあびて、汗と熱を流します。
顔をあらって、さっぱり。
そして、思いっきりゴクゴク。
あー、生きかえります。

林道をのぼりあげると、ゴール会場を下にみるスキージャンプ台の上に出てきました。
あとは、一気にかけくだるだけです。

ゴール会場では、選手のひとりひとりの名前をアナウンスしてくださっています。
ぼくの名前も、会場に響きました。
無事、帰ってきました。

5時間25分43秒の旅。

そのままくだれば、野沢温泉です。
でしたが、用事があるため、そのまま直帰となります。

こんどは、野沢温泉の湯につかって、疲れをいやしたいな。
修験道をゆくのだから、山伏のコスチュームがいいかな。
しかしボクだと、山伏というより、カツオ節がせいぜいかな。
妄想のなか、車を走らせます。

 



ここを登りあげて、もうチョット。

 



なかなか威勢のいい、冷たくておいしいお水です。

 



無事、ゴールをくぐりました。

 



今日のハキモノは、地下タビです。

 

たーさん
のぼりつめ どこにあるやら 奥の院

 

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