昔のひとの考えること
小菅の里にそびえる小菅山。
そのふもとには、広大な敷地に小菅神社が根をおろしています。
そんな環境の中のけわしいお山。
ぜひ、のぼってみよう。
そうすれば、身もココロも清まるハズ。
と昔のひとが考えたかどうか、わかりません。
しかし、いつしか山道は、特別な道となってゆきます。
やがて、修行をこころざすひとが、集まってくる。
それは、必然的に修験道となってゆく。
北信濃には、そういうお山が、多いといいます。
とくに有名なものを、3大修験道とよんでいます。
修行を修めたくなる、ようなお山がそろっているのか。
修行をしたい、という方が多いのか。
なにしろ、信州は今でも教育県として有名ですから。
ちなみに、3大修験道をかかえる神社とは、
戸隠神社(忍者の里としても有名)
飯綱神社
小菅神社
だそうです。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060298-1024x768.jpg)
昔のひとが、きり開いてくれた修験道。
ココロは、修験道者
これが、聞きしにまさる小菅神社の修験道か。
いえ、聞いたのは、今日の案内です。
見上げると、キリが見えません。
どこまで、つづくのか?
それが、石段になっています。
こんな急峻な山道に、天然石をならべて階段をつくる。
おそれいります。
一段、一段、感謝をこめながら、足を踏みしめてゆきます。
いえ、ウソです。
イキがきれるので、一段、一段になるだけです。
とりわけ大きな石には、弘法大師様の名前が案内されていました。
この石段をのぼりつめると、いよいよ奥の院か。
そうではありませんでした。
やがて、石段が途切れます。
というのも、石段をもうけるには無理な急傾斜になってゆくからです。
クサリでのぼらなくてはならない大岩まで出現。
もう、山の難所といってもいいんじゃないでしょうか。
神社の参道ではありません。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060299-1024x768.jpg)
やがて、石段は途切れてゆきます。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060300-1024x768.jpg)
もう、参道じゃないってば。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060302-1024x768.jpg)
岩場のターザンごっこ。
アレアレ
のぼりつめる。
どんな山も、いずれは上にゆきつきます。
多分。
ホッとした空間。
そこには、案内をするスタッフの方が立っていました。
「コースは、左です」
はい、ていねいにありがとうございます。
急に、道がたいらになってきました。
これまでの岩場が消えて、落ち葉でしきつめられた道。
足もとがやさしい。
自然に、走りだしています。
この平らな頂上の先に、いよいよ奥の院があらわれるのだな。
ココロは、ルンルンです。
これだけの修験道をのぼってきたのです。
さすがに、多少のご利益をあずかれないはずはない。
もちろん、キチンとお礼をいって、身を清めたい。
ところが、です。
どこまで走っても、ないんです、おーいい奥の院。
それどころではありません。
だんだんと、道はくだりだしています。
山を、おりはじめてるじゃん。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060306-1024x768.jpg)
気持ちのいい、フカフカなコース。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060307-1024x768.jpg)
このあとは、一気にくだる一方、もう後戻りはしたくない。
切りかえて
真夏なのに、落ち葉でしきつめられた道は、走ってもフカフカ。
気持ちのいい限りです。
しかも、ゆったりとしたくだりです。
足運びが、とっても楽になってきています。
なのに、ココロのモヤモヤは晴れません。
奥の院、どこにいっちゃったの。
どこかで、視界に入ったでしょうか?
気がつきませんでした。
見落としてしまったのか。
あるいは、このレースのコースって、奥の院を通過しないものなのか。
なんだか、レースよりも、奥の院への参拝が貴重な気分なんです。
といって、これからUターンしてさがしにゆくだけの気力はわきません。
くだりの傾斜が、徐々にきつくなってゆきます。
足場がいいので、ここではピョンピョンと、跳びおりてゆけます。
スピードは、このレース中の、最高速度か。
それにしてもです、痛恨の奥の院、見過ごし通過。
無念。
ま、ここは切りかえて、前にゆくしかありません。
やがて、往路でつかった道にでてきました。
ルートのあらましが、わかってきました。
そして、ふたたびエイドステーションに到着。
午後の日差しをあびて、みんな輝いています。
日が傾いたぶん、ひとかげもさみしさを感じます。
でも、むかえていただくスタッフの声はあたたかい。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060308-1024x768.jpg)
傾いた午後の日差しでかがやくエイドステーション。
そして、ゴール
最後の、のぼり坂。
その途中には、おいしい天然水のわき出る場所があります。
奥の院に参れなかったから、ここで最後の身のお清め。
まずは、アタマからザーザーと冷水をあびて、汗と熱を流します。
顔をあらって、さっぱり。
そして、思いっきりゴクゴク。
あー、生きかえります。
林道をのぼりあげると、ゴール会場を下にみるスキージャンプ台の上に出てきました。
あとは、一気にかけくだるだけです。
ゴール会場では、選手のひとりひとりの名前をアナウンスしてくださっています。
ぼくの名前も、会場に響きました。
無事、帰ってきました。
5時間25分43秒の旅。
そのままくだれば、野沢温泉です。
でしたが、用事があるため、そのまま直帰となります。
こんどは、野沢温泉の湯につかって、疲れをいやしたいな。
修験道をゆくのだから、山伏のコスチュームがいいかな。
しかしボクだと、山伏というより、カツオ節がせいぜいかな。
妄想のなか、車を走らせます。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060309-1024x768.jpg)
ここを登りあげて、もうチョット。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060311-1024x768.jpg)
なかなか威勢のいい、冷たくておいしいお水です。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060318-1024x768.jpg)
無事、ゴールをくぐりました。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2021/08/P1060319-1024x768.jpg)
今日のハキモノは、地下タビです。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2018/11/76f3e759415ad1690bfae003ac05144c-e1542443258483.jpg)
のぼりつめ どこにあるやら 奥の院
↓ よろしければ、清き1票をお願いします(1日ワンクリック有効)
![にほんブログ村 その他スポーツブログ マラソンへ](https://b.blogmura.com/sports/marathon/88_31.gif)
にほんブログ村