飛脚走りと、あさまの風

北軽井沢マラソン2018年6月17日(ハーフ)


群馬県吾妻郡長野原町。

そこは、ムシムシ梅雨世界から解放された別天地、北軽井沢。
軽井沢の北に位置しているので、わかりやすい命名です。イメージ的にも、軽井沢の知名度とうまくリンクしています。

ちなみに、わたしの住む安中市は東軽井沢、おとなり高崎市は軽井沢東。そこから南に下ったおおみや市は、軽井沢入り口とよばれています。 
いえ、北軽井沢以外はウソです。信じないでください。

みじかく刈りこまれた草におおわれた小じんまりとした 広場は、標高1,100メートル。本日のマラソン会場です。軽井沢より200メートルほど高い。


ひんやりとした空気と高原の雰囲気は、アルプスの少女ハイジの舞台をただよわせています。
標高150メートルにくらすわたしには、ちょっと空気の薄さが気になります(いえ、区別はつきません。そんなに繊細じゃありません)。

ここに集うハーフマラソン参加者は700余名。
あと、町のアイドル「にゃがのはら」君も特別参加。走りませんが。


人口密度が適切で、落ちつきます。ちょっと背をのばすと、全体が見わたせる感じです。
混雑とは無縁の大会。

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いろんなおもてなしも用意されています

 

高原の光と坂

 

コースは林道が主体で、若葉をとおして、みどりの光が天上からそそいでくる中を走ってゆきます。
北にぬけると、牛舎や畑がひらきはじめ、パッと明るくなりますが、畑の作物は高原野菜です。高原づくしの世界。

一方で、高低差はハンパありません。
わたしのつくる「ハーフマラソン坂道グレード分類」では、「グレード4」 に入れました。参考までに、ここで紹介させていただきます。

ハーフマラソン坂道グレード分類

グレード0:まっ平ら(例:ふかやシティーハーフマラソン)
グレード1:少し坂が入っている(例:軽井沢ハーフマラソン)


       中略

グレード5:昇り下りの連続(例:嬬恋高原キャベツマラソン)

すべて、わたしの独断分類です。まったくの非公認です。かんちがいしないでくださいね。ぜひ、自分の分類をつくってみるとおもしろいかもしれません。
なお、フルマラソンは、それほど高低差のバラエティーは感じませんので、つくっていません。ウルトラマラソンは、高低差ばっかの方が多いし、道程が長すぎて記憶の高低差地図が描けませんので、つくれていません。 

スタートすると、やがてはじまる下り地獄。
いえ、下りと下痢は地獄ではありません。

ただ、同じ地点にもどることを考えると、ヤレヤレ感はハンパありません。
これでもか、という下り角度。わたしの人生と同じじゃないか。
ランナーの足音が、バンバンと林の中で響いいてゆきます。
でも、やがて北の放牧、畑作地帯へ。


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 給水所は、おもてなし天国

 

小規模レースのありがたさは、とくに給水所で味わえます。
前後のランナーがばらけていますので、給水所の混雑は皆無です。
給水所につくと、スッと足をとめて、わたしは腰にくくりつけたマイカップをさし出します。使い捨ての紙コップは、もったいなく感じています。

「ここに、いれてもらえますか?」
「マイカップかい、かわいいね」

かわいいのは、マイカップのことです。わたしのことではありません。
「どーも、ありがと」
「がんばんな」

会話がうまれます。目ざといオバちゃんからは、するどい指摘もいただけます。
「ああ、おもしろいもん、はいとんねえ」
「でも、まだ自分じゃ編めないんですよ」
はい、今日もハダシにワラジで走っています。上州弁がいきかいます。

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ご愛用マイカップと、ウエストポーチ用カップホルダー

 

そして何か所もあった「ミニトマト」と「キューリ」の盛り合わせ。
きれいに洗って、サイズの整ったミニトマトの山。


スーパーに並べたくなるようにサイズを合わせて切りそろえたキューリの山。
手間がかかっています。用意していただく方の性格がみえるようです。
その都度、ひとつずついただく。モグモグタイム。

おいしい、うれしい、元気がわきます。

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出していただけるところでは、すべていただきました


 

計算にあわない

 

前半は、長きにわたる下り基調のコース設定です。
とくれば、後半に入いれば、当然昇りがいやおうなく入ってきます。
入ります。 
おっし、歩かんぞ。

ところが、不思議です。
せまい林道は、そしてすぐにカーブをむかえる林道は、気分もドンドン切りかえて、高低差感覚をなかなか味あわせてくれません。

昇っているはずなんですが、グイッと曲がるハンドル操作に気がいって、いがいにヒョイヒョイと進んでゆける。

たぶん、飛脚走り走法の影響もあるのかもしれない(宣伝です)。
でも、ウソではなく、ハダシにワラジ感覚は、坂道に相性がいいんです。バタバタしないから、できないから。
あるいは、これが森林浴効果なんでしょうか。

 

あたたかなゴール

 

こじんまりなのに、ゴールで待っているのは、盛大なあたたかさです。
ありがとう、という思いが自然にわいてきます。
人と人との距離の近さが、そう感じさせるのでしょうか。

気持ちいいゴール、1時間52分。

今日のハキモノは、フルマラソン1回、ハーフマラソン1回を走ったワラジです。今回も無事完走。このワラジ、レースでの使用距離は85キロほどとなっています。

汚れてはきていますが、まだ痛んでいません。まだ使えます。
わたしの足より、よっぽど頼りになりそうです。

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じつはこのワラジ、本物のワラで編んだものではなく、ビニール紐で編んだ、ナンチャッテワラジです。
江戸時代そのまんまの再現、ではありません。あしからず。
ハイテクがつまっているんです。AIの時代に、ビニール紐がどれほどのハイテクかは意見が分かれると思いますが。 

それでも、とっても楽です。
だって、飛脚稼業ご一同の御用達の一品ですから。

ゴール後の感覚も、変わってきました。
けっこう、フツーに歩ける。フツーに仕事にゆける。 ただし、フツーに仕事をしているかどうか、は言及しません。ハキモノとの因果関係は不明ですから。

 

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