知っちゃった
知ってしまって「しまった」と思うこと、ありませんか?
江戸と水戸をつなぐ水戸街道。
そこを走るレースをつくりましたよ。
名前は「水戸街道ジャーニーラン」。
もちろん、第一回目の大会です。
ウルトラマラソンではありません。
「ジャーニー」つまり「旅」です。
ですから、タイムをきそう競技ではありません。
といって、距離は130キロメートル。
制限時間は、26時間。
ですから、歩いていては、間に合いません。
途中で、湯につかって一泊、も無理でしょう。
そんなレース、出たく、いえ出てみたい。
そう思ったら、レース主催者の意識にも感謝です。
旅として楽しむ。
そして、参加料は、ぼったくらない。
参加料6,600円です。
しかも、記念Tシャツまでついてくる。
いくつかの特徴をあげさせていただきます。
江戸から水戸までの一方通向ランですが、荷物の輸送はありません。
スタート時から、自分の荷物は、すべて背負う。
途中のエイドは、30キロごとに3カ所設置。
エイドであり、安否確認場所みたいな。
あとはコンビニや自販機をみつけてください。
コース上での案内や誘導は、いっさいなし。
手渡されるのは、詳細な紙地図とGoogleMap上のデータだけ。
各宿場等をチェックポイントとするので、そこは必ず通過すること。
その数、21カ所。
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ルート上で見つけた芭蕉像。そういえば、芭蕉も通った道のようです。
スマホ音痴サクレツ
荷物の運搬はありませんから、走る格好で家をでます。
車で駅までゆき、電車を2つ乗りかえて、いざスタート地点へ。
ですから、あまりのレース衣装では、はずかしい。
くわえて冷えてますから、軽装は無理。
電車の中で、一応、スマホのチェック。
あれ、充電量38%って、何?
寝るまえに充電をしておいたはずなのに、ちゃんとつながっていなかったようです。
あわてて、電車内で充電スタート。
腕時計の充電も、途中できれますから、充電池は携帯しています。
スタート地点で、主催者による大会の説明。
「GoogleMapも活用して、自分の位置を確認して、道をまちがえないように」
えっ、自分の位置って、確認できるんですか?
レースの地図は、GoogleMap情報として、スマホにおとしました。
地図と経路がちゃんとでます。
でも、そこに自分の位置なんて、でていませんよ。
念のため、スタッフに聞いてみました。
「自分の位置って、この吹き出しみたいなところですか?」
「それは、スタート地点という意味で、動きません」
「じゃあ、どれが自分の位置なんでしょうか?」
「あれれ、でていませんね」
これは津軽みちのくジャーニーラン時も同様でした。
ですから、小さい画面のわかりにくい地図情報として、スマホは使えませんでした。
(おかげで、大迷子になった)。
そんなことを知ったのが、スタート直前。
みなさん、そしてスタッフの方も、最後の準備中です。
解決策を、だれにも、聞くに聞けない。
そういう混乱の中、レースがスタートしてしまいました。
「なんでボクのスマホには、自分の位置がでないんだろう」
都心を走りはじめながら、ないアタマで考えます。
そしたら、ひらめいたのです。
ボクのスマホには、「GoogleMap」アプリが入ってないじゃん。
たぶん、そのせいかもしれない。
ああ、自分天才。
(バカも、ほどほどにせいよ)。
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レーススタート会場。ここにきてはじめて、GoogleMapが使いこなせないことに気づくなんて。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2023/11/P1090528-1024x768.jpg)
第1チェックポイント、日本橋のアレですね、ここはわかりやすい。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2023/11/P1090548-1024x768.jpg)
第5チェックポイント、小金宿・旧旅籠玉屋、こういうのを紙の地図で探しだすのは、なかなか至難。
寒さ対策
今回の1番のキモは、寒さ対策にあるのではないか。
11月も下旬。
そんな時期、真夜中も、明け方も走るんです。
走っていれば、暑い。
ただし、ヘロヘロ走っていては、寒くなる一方です。
止まったら、アウト。
寒くなったら、動けなくなる。
それだけじゃ、ありません。
水戸路で、冬の八甲田山になってしまう。
とくに、わたくしの場合、上半身ですね。
足もとには、タビ式くつ下にワラーチ。
長ズボンジャージ。
これで大丈夫でしょう、電車でも恥ずかしくない。
上は、ヒジの冷えが決めて。
あたたかそうなヒジ当てを新調しました。
しまむらで、700円。
フリースのベストも、手に入れました。
同店で、980円。
その上は、ウインドブレーカー。
ワークマンの1,500円。
手袋は、本店タカハシの100円手袋。
みんな安すぎて、日本の経済観念が心配です。
これで寒さ対策は、大丈夫だろう。
しかも、これなら電車もフツーに乗れる、えっヘン。
水分は、水筒500、ペットボトル500を1本持参。
たべものは、ゼリー類やアメ。
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ウインドブレーカーは腰にまいて、この格好でスタートです。
昼間なのに、先行きは暗し
午前10時、スタートです。
スタート場所は、小石川後楽園。
旧水戸藩江戸屋敷跡らしく、東京ドームのとなりなのに江戸のおもかげが深い。
まずは、江戸屋敷跡をしずしず。
園内は、走行禁止です。
そこを出ると、いきなり大都会東京のはじまりです。
大通り、そして信号機。
なんだか、止まってばかりです。
そんな停車時間をつかって、アップストアから、スマホのダウンロードなんぞをはじめています。
レース中にこんなことするのは、初めてです。
やっとGoogleMapが、ボクのスマホにも入りました。
して、レースの路線図をだしてみると、やった、自分の位置がでてくる。
ああ、やった、成功。
ルンルン。
というのも、つかのま。
気がついたら、ランナーはもはや、まばらです。
はじめてのコース。
できるだけ、みんなの後をおいかけてゆこう。
そのためには、スタート時には、すくなくとも集団の中ごろには位置したい。
総勢、200名ほどの、常識を欠いた(失礼)参加者です。
そうすれば、どんどん抜かれていっても、しばらくは地図は不要です。
こんなモクロミが、はやばやと崩壊です。
まばらとなってゆくランナーの背中のゼッケンを、必死でさがします。
さいわいなのは、人通りが多いということでしょうか。
「ヒトの多い場所は、あぶないから、走らないように」
そういうお達しもでている大会です。
比較的、ゆったりペース。
ぽつり、ぽつり、背中のゼッケンを発見。
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スタート地点の小石川後楽園、旧水戸藩江戸屋敷跡らしいです。
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東京ドームの隣に、こんなところがあったんですね。
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水戸城にむけてスタート。さあ、幸あれ。
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といって、まずは苑内はゆっくり歩いての進行となります。
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さあ、ビル街をスタートです。
迷子1号、迷子2号
背中のゼッケンを追いかけて、走ってゆく。
しばらくは、地図は不要です。
都会の地形は、読みにくい。
田舎もんのサガでしょうか。
山の中でくらしていると、東西南北は山で表現できて、わかりやすい。
あの山の方角が、西とか。
ところが、山がない山の手。
似たようなビルという建物ばかり。
土地勘、もてません。
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これから、いくつの川をわたるか、数えきれませんでした。
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ここを通り抜けるのに、ヒト、ヒト、ヒトの波。いやはやです。
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まだまだ、観光気分がぬけません。
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ここから大きな川が出てきます、昔はここをどのようにして渡ったんでしょうか。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2023/11/P1090540-1024x768.jpg)
江戸には大きな川がいくつも。広いなあ。
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橋を渡るときは、川の名前をチェックしますが、今から見直すと、区別がつかなくなってきました。
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気がつけば、ランナー密度チョー減少。はやくもゼッケン追っかけ作戦の危機が。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2023/11/P1090547-1024x768.jpg)
昔の道標の方が、迫力あるなあ。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2023/11/P1090554-1024x768.jpg)
何度もわたる現水戸街道。わたしたちのたどるは、旧水戸街道。
なんとかゼッケン追跡作戦実行中。
しかし、その作戦も追考がむつかしくなってきました。
午後5時をまわって、すっかり夜のとばりが降りてきてしまいました。
視界が一気に低下です。
いかん、弱気になっている。
とりあえず、コンビニで夕食(おにぎり)でもとって、気を落ちつかせよう。
オナカにたべものが入ると、ちょとホッとします。
さて、しかしコンビニをでると、ランナーの姿は皆無。
もうハラをくくって、すすみます。
でも、なんだかおかしい。
ようやく使えるようになったGoogleMapをひらくと、自分の位置がコースからはずれています。
コースアウト中。
すると、後方から、ゼッケンをつけたランナーが来るじゃありませんか。
「あのお、道まちがえてませんか?」
「そうですか、あれ、たしかにはずれてるみたいね」
スマホの扱いに、たけたランナーとお見受け。
「ハハハ、困っちゃいました」
「大丈夫です、あっちの方向です」
ボク(迷子1号)は、途方にくれる。
うしろのランナーさん(迷子2号)は、テキパキと軌道修正。
すいません、コースにもどるまで、つかせていただきます。
(つづく)
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午後5時をまわらないうちから、夜のとばりが。前のランナー、はるか先。
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暗くなった道をひとりテクテク、これは不安です。
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はっきり言って、この時点で、水戸までたどりつける自身は皆無になりました。
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出だしから コケてばかりで 途方にくれる
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