越後謙信きき酒マラソン2023、いざ出陣

本質

 

何のために走るのか?

走れば、気持ちがよくなるからです。
カラダも軽くなる。
つまり、走ればたのしい。

昔のヒトは、ここに「生きるため」という目的もあったでしょう。

このたのしみを、レースに昇華したらどうなるか。
そのひとつの答えが、この謙信きき酒マラソンでしょうか。

まず、主催者がたのしんでいる(らしい)。
準備会と称して、きき酒ばかりしているようですが。

商工会議所が、けっこう関わっているのも、素敵ですね。
地元に、根ざしている。

そうくれば、「たのしみ」系のランナーも噂を聞きつける。

走る世界には、クンレン系の方も、おられます。
むしろ多数派でしょうか。
記録にも、シビアー。
1秒を削りだす努力。

ま、そういうのとは別の世界もあるんですね。
まだ、捨てたもんじゃない。

 



まずは立派な案内表示に、力の入れ具合が伝わります。

 



また来たぜ、上杉謙信様。

 

人知れずの苦労

 

といって、走りを甘く見すぎてもいけません。
苦労があっての、走りです。
苦労をのり超えた先にみえてくるもの。
そこを見られるのも、走りの世界の特権です。

そんなオマエは、どんな苦労をしているのか。
はい、苦労はしました、人並みくらいには。

今回、いちばんの苦労は何か。
まず、さっそうと走りたい。
そのためには、さわやかスポーツマンコスチュームが必須。
となると、「グリコのオヂサン」があるじゃないか。

グリコを考えるにあたって、欠いてはならないものは背中の太陽です。
別名、日の丸
日の丸を背負ってこその自覚が大切。
なので、手作りの日の丸をもってゆかねばなりません。

しかも、「きき酒」マラソンです。
コース途中から、はやくもアルコールが始まります。
つまり、自動車ではゆけない。
電車の乗り継ぎとなります。

在来線、新幹線、えちごトキめき鉄道の乗り継ぎです。
ここを、決して小さくはない日の丸をもって、乗り込むのです。
こんな苦労を、人知れずにおこなっているんです。

さすがに、日の丸を、そのままでは恥ずかしい。
多少の恥じらいも残るお年ごろです。

ちゃんと、日の丸を入れる袋は、手作りしています。
もちろん、わたくしがミシンで縫いあげました。

 



手作りの袋に日の丸をしのばせて、いざ電車に出陣。

 

いきなりダッシュ

 

いきなり、というのは会場入りの時点をさします。

上越市に前泊。
ことしも、弁護士のKセンセとごいっしょです。

お互い、根がキライというわけではありません。
前夜より、きき酒大会スタート。
少し、というか、けっこう残ったままの会場入りでした。

しかし、会場に入ると、すでにヒートアップ状態。
なつかしい顔、ここで知り合った顔。
そうか、おたがい趣味が共通しているから、こういうのに集まるんです。

今回は、地元の国営放送局も、終日カメラをかかえて走りまわっていました。
こんな醜態を、放映してしまっていいんだろうか。

ボロトラックの荷台で、開会式がはじまります。
いきなり、ライブ。
コント。
火葬、いえ仮装コレクション。
S系のヨガ。

そう、開会式自体が、走りとは関係のない余興となってます。
すでに宴会の後半、という雰囲気です。

 



スタッフというか、盛り上げ隊の方々もご健在でうれしいです。

 



さっそく、輪の中に入れていただきました、いちおうこの時点ではみなさん「しらふ」。

 



日本の未来は、安心、いや心配だ。

 



だんだんと、広がってゆく輪。

 



さて、いよいよ開会式が始まります。

 



いきなり、主催者の歌でスタート、余興の始まり。

 



3人の神様による、選手宣誓、大きなカンペあり。

 



レースに向かうのか、と思ったら、ここでコントの開始、再び余興場面へ。

 



ケッコーなドS系のオネーさんによる「ヨガ」の開始。できないランナーにはゲキと水鉄砲が飛んできます。

 



某国営放送局の取材だそうです。

 



ゆるい開会式っていうのは、いいものです。

 

勉強になります

 

この大会を楽しむには、世の中のしくみを理解すること。
そのしくみが、大会規約に反映していること。
ここがカギとなります。

世のしくみ、その1。
世の中は平等ではない、格差がある。

選手枠も、「神様」「チャンピオン様」があります。
神様選手は、チョー特別待遇

宿まで、車でお迎え。
レース前は、神様スペースで準備、おくつろぎ。
エイドも、特別コーナーで、特別対応。
おみやげの付くエイドまである。
希望すれば、おみやげはスタート地点まで届けておいてくれます。

もちろん、レースでは先頭スタートです。
陸連?何ですかそれは。

ショートカット券も使えます。
これを示せば、コースはショートカットが認定。
もちろん、ちゃんと走ったことになります。

とどめは、筋斗雲制度。
と呼べば、筋斗雲、という名の商工会の車がお迎え。
好きなところまで、車でとどけてくれます。
って、商工会の車を、こーに使っていいんでしょうか。

そして、世のしくみ、その2。
金がある方が幸せ。
→神様、チャンピオンは、で買えます。

世のしくみ、その3。
どの世界にも、ウラがある。
→規則を作ってしまったもん勝ち。

こうみると、この大会には、中高生の参加があってもいいかもしれません。
いい社会勉強になります。
イジメや無視があっても、世の中には、こんな世界もある。
こういうことに情熱をかたむけるアホ、いえヒトたちもいる。
だから、絶望はするな。
学校にこだわるな。
ただし、きき酒はなし、です。

もちろん、わたくしはシャイなので、一般大衆枠です。

 



さあ、選手たちがスタートラインにそろってきました。

 



そして、堂々と神様のご降臨です。

 

レースの流れは

 

とにかく、はやく走ってはいけない大会です。
はやくゴールしても、開始から2時間はゴールに入れてもらえません。

24キロの、ふつうにいえばトレラン
それなりの山道もあります。
イノシシも、ふつうに出会えるようです。
イノシシ鍋ともなれば、さらに盛り上がるでしょう。
なくても、豪華スキー鍋が、無料でふるまわれます。

ともあれ、1時間ほどの熱のこもった開会式もひと区切り。
ランナーが、スタート地点にあつまります。
準備が整うと、ランナーたちの間を割って、いよいよ神様のご登場。
先頭をきっていただきます。

スタートすると、もはや高校文化祭仮装行列みたいな流れです。
参加者も、少しずつ増えているようです。

わたしも、そういう流れを楽しんだのち、最後尾から追いかけます。
春日山をのぼって、くだってはや第一なめこエイド。
なんだか、チョー渋滞が発生しています。
ここで待つこと、約20分、ふつうありえない。
第二エイドは、約10分の渋滞。
まさに、スローライフ。

 



さあて、ちょいと練習の足らない法螺貝の響きにのせて、レースの開始です。

 



たぶん、まだみなさん、シラフですけど、そうには思えません。

 



後半組は、スタートから半分歩きが入っています。

 



わたくしも、遅まきながら、行列、いえランナーに着いてゆきます。

 



どう見ても、避難民に重なってしまうのは、仕方がありません。

 



最初に目指すは、上杉謙信公の春日山城。自然の要塞です。

 



長ーいい行列、第一なめこエイドの大渋滞。まじ、20分ほど待ちました。

 



春日山城周辺は、神社仏閣がならんでいます。

 



第二エイドも、なぜか渋滞。ま、ランナー同士のおしゃべり時間ということで。

 



名物、春日山神社の石段。だいたい登る前は記念撮影が。

 



どー見ても、あやしい一団が、急峻な石段をヒーヒー登ってきます。

 

一応走るよ

 

コースの大半は、お山なので、起伏がたのしめます。
きつさが、ないわけじゃない。
そういう方は、ショートカット券を利用してください。

 



ついに春日山城の本丸を征服。盛り上げ隊といっしょにポーズ。謙信公に怒られそう。

 



いちおう、トレラン気分も味わえます。

 



地区のお祭り場が、第六エイドに。獅子舞が楽しみ。

 



お祭り広場で、お祭り気分も堪能できます。

 



水清き神聖な場で、ポーズ。第七エイド。

 

各エイドは、特別な名物や一品が用意されています。
そして、何やかやと20キロをこえる。
最後の第八エイドは、バーベキューガーデンです。

アツアツのお肉。
一杯500円の生ビール
これしかない、といいたくなるベストマッチです。

それだけで、わたしのような一般庶民は幸せ満杯。
神様席は、しゃぶしゃぶに高級ワインも。

もう一杯いっとこうか。
いや、ゴールの先にもきき酒が待っている。
ほろ酔いランで、ゴールにむかいます。

すると、ププーと、筋斗雲が通過してゆきました。
中には、先程までしゃぶしゃぶを堪能されていた神様が。

 



場内には、ジュワジュワと肉の焼ける音と香りが充満しています。

 



コース中のエイドです、こういうエイドが他の大会でなぜにできない?

 



二杯のむランナーも、少なからずいるようですが。あと2キロちょいでゴールです。

 



一般庶民(わたくしも)は、もうこれで幸せになれます。

 



でも、一度は神様席にすわるというのも夢かも。落とせなくなりそうですが。

 



チャンピオン席も、ステーキ食べ食べ、もり上がっていました。ワインで出来上がってます。

 



運命変換のガチャポン。これで当たりがでたら、庶民もしゃぶしゃぶが食べられます。ボクはハズレ。

 



ガチャポン勝者のしゃぶしゃぶ席。

 



マラソンエイドというのは、このくらい余裕で通過したいですね、通過しがたいですが。

 



ゴールにむかい始めたら、後ろから筋斗雲号が。神様から声援を賜りました。

 



あー、わたくしも乗ってみたい。って、こんなレースがありますか。

 

ゴールラインは、いつもの「のれん」です。
この大会しか見たことがありません。
のれんをくぐった先は、もうおわかりですね。
レースを終えて、じゃあ、と直帰するランナーがいないのは当然です。

記録は、えーと記録は、タイム計測はありません。
とうぜん、順位もつきません。
いちおう、わたくしの腕時計では5時間37秒をさしていました。

やがてきき酒会場が、閉会式会場になってゆきます。
閉会式は、いろんなおみやげで、盛り上がります。
このわたくしも、仮装賞とファイテンの首輪をいただきました。

西に傾いてゆく太陽が、ランナーたちの顔を紅く染めています。
海水浴客をのせた夕方の列車のようです。
と思ったら、単なる酔っ払い顔ですか。
まあ、こういうレースがあってもいいじゃないですか。
堪能させていただきました。

幸せ気分で、シャトルバスにのりこみます。
すると、スタッフさんたちが一斉に手をふってくれています。
こういうさりげない光景に、つい涙腺がゆるんでしまします。

えちごトキめき鉄道で、上越妙高駅へ。
北陸新幹線をまつあいだ、Kセンセと魚民でシメ
懲りない中高年の旅レースでした。

 



ゴールは、この「のれん」をくぐると達成です。その先に待つものは。

 



ゴール前から、なんだか顔が紅くなってきてしまっていたようです。

 



ゴール後にいただくのは、スポドリならぬ特製きき酒マラソン酒。

 



スキー鍋というのも、じつにおいしいです。

 



なにやら、一升瓶が並んでいます。本日のメーンイベント、きき酒大会の開催。

 



手酌で、すきなだけきき酒できます。おかわり自由。

 



夕日が、いえきき酒が、ランナーたちの顔を紅く染めています。付き添いも参加できます。

 



仮装賞と、こういうものをいただきました。

 

たーさん
たのしんで たのしんでこそ 走る日はよし

 

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