ひとり安政遠足マラソン、ないしょ噺(後半戦)

観光マラソン

 

2020年の安政遠足マラソンは、コロナ騒動で中止となりました。
といって、コース自体が、消えさるわけではありません。
もともと、ひとが減少する一方の地方です。
ならば、ひとりでレースを走っちゃえ、という思いつきのランニング。
関所コースの、半分を走ってきました。
後半戦に突入。

小さな勾配がつくる松井田宿を走ります。
しかし、どうして、こんなに遅いのか。
つい、まわりの街並みに目がいっちゃうからでしょうか。
もともと遅いじゃん、というのもありますけれど。

 



松井田も、人通りがありませんねえ。

 

ここを抜けると、「信越線」としばしの並走となります。
なごりの名前。
そうです、かつては高崎から信州、越後をむすぶ線路でした。

かつてはここを、「金沢ー上野」をつなぐ特急や夜行が、たくさん走っていました。
そのすべての車両が、横川駅に停車します。
ホームには、名物の峠の釜飯の売り子さんの声が、響きわたる。
北陸新幹線が通るまでの、なつかしい光景です。

いまは高崎ー横川間のみのローカル線です。
信越地方とは断絶させられましたが、名前は当時をそのまま残しています。

 



かつては、長野、新潟、富山、石川をつないだ線路です。

 



 

線路を横切ってしばらくすると、上信越自動車道の下をくぐります。
時代は移れど、関東と北陸方面をむすぶ要所なんでしょうか。
一歩一歩、山がせまってきます。



 

 

横川宿と関所

 

小さなトンネルで横切った国道18号を、こんどは歩道橋でわたります。
マラソンコースに、歩道橋が入っているのも、めずらしい。



 

すぐにはじまる横川宿。
碓氷の関所をかかえる地です。



 

マラソン当日は、関所祭りでにぎわうここも、きょうはひっそり。
まつりも、中止になっていました。
石段をのぼって碓氷の関所をくぐります。
いつもは走りぬけるだけの関所跡。
きょうは、すこし周辺を散策。

 



 

すると、おもしろいものを見つけました。
「おじぎ石」と書かれています。
昔の旅人は、ここに手をついて、手形をさし出し、通行の許可を受けた、とあります。
そうか、それでは記念に写真を1枚、パチリ。



 



この写真をとったあと、ことのアホさ加減に気がつきました。

 

で、走りだして、アレアレと気がつきました。
あの石は、手形を載せる石だったよなあ。
足をのせてどうする。
このバチあたりめ。

つい「踏み絵」と勘違いしちゃいました。
どうか、お許しください。
世が世なら、無礼者と、刀がとんできたかもしれません。

 

そしてゴールへ

 

薬師坂をのぼりおえると、坂本宿に入ります。
あとは、この直線路をゆけば、関所コースのゴールとなります。
まっすぐに山にむかう道。

今日はだれもいませんが、歩道も整備されて、走りやすいです。
うしろを振りかえれば、ドンとせまった山肌が迫力を増してきます。

 



ゆったりとした登り坂。気持ちよく走れます。

 

このあたり、中山道のどのあたりなんだろう。
ちゃんと道標がたっています。
ここから、江戸までは「34里(136km)」。
京までは「102里(408km)」。
江戸の方が近いです、当たり前か。
にしても、昔のひとは、どうやって距離を測ったのかなあ。

 





 

そんなことを考えている間に、くつろぎの郷の入り口になりました。
関所コースのゴール地点。
立派なバンガローも建っています。
芝生の広場で遊ぶこともできます。

 



 

なにより、立派な「峠の湯」という日帰り温泉施設まであります。
そうです、ゴールと同時に、おフロにも直行できるんです。
食事処もついていますから、仲間内なら、完走カンパイもできます。

ひとりでさみしい侍マラソン、と覚悟もしましたが、意外に楽しい走りとなりました。

 



ひとり、ちょっとさみしいゴールシーン。

 



くつろぎの郷です。くつろぎに来てください。

 



コロナ騒動のため閉館中ですが、日帰り温泉施設も待ってます。

 

さて、ここから考えていなかったけど

 

ところで、このコースは、西にむかうワンウエイです。
スタート地点が、ゴール地点ではありません。

ふだんは、ここから横川駅までの3キロ弱を、シャトルバスでピストン輸送していただけます。
横川駅から安中駅までは、信越線利用。
注意しておきたいのは、昼間の運行は、1時間に1本です。
安中駅から、スタート地点までの3キロ弱も、シャトルバス運行。

もちろん、今日はレースはやっていません。
よし。
何が「よし」なのか。
スタート地点まで、走ってもどる。
ちょうど、フルマラソン完走となるじゃないか。
いえ、そんな根性はありません。

まずは横川駅までのリターンランです。
下る一方になるので、いがいと快適。

じつは、くつろぎの郷のわきには、旧信越線の鉄路が残されているんです。
廃線になった今も、ときどき、トロッコ列車を走らせています。
この列車をもっと活かせないかなあ。
小さな停留所があれば、ここにも来やすいのに。
キイワードは、つながり、ですね。



横川駅舎の入り口には、アプト式車両の車輪が鎮座しています。

 

 

カンカン照り

 

横川駅からの列車は、さすがにすいていました。
はい、結局、電車に乗っちゃいました。
レース当日は、仮装のままのってくるランナーも多く、にぎやかな列車。
来年を、期待しましょう。



走りだして、独り占め。うーっむ。

 

安中駅におり立っても、静かです。
バスもありません。
タクシーもいません。

さあ、最後の走り。
タカタカタカと、ゆっくりラン。
結局、きょうは心拍数は、ぜんぜん上がっていないかも。
昨日は、小雨、走りはじめは曇っていた空は、青一色になっています。
5月の日差しが痛いほど。
横川から流れてくる碓氷川の流れも、さらさら。
おもわず、飛び込んでしまいたくなるような暑さになってきました。

 



 



すっかり雲がなくなってきました。今日のラストラン。

 



川で育ったぼくは、川をみると飛び込みたくなります。

 

お昼前には、自宅へ。
おみやげは、横川駅で買った「峠の釜めし」です。
このレース、容器は簡易になりますが、ゴールで釜めしもいただけます。
お弁当のでるレースなんです、珍しいでしょ。



 

ランナーには出会えませんでしたが、いろいろと学べたランとなりました。
中高年の社会科実習ラン。

 

 

たーさん
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