安政遠足侍マラソン2018年5月13日(20,5キロ)
うれし、うれしの表彰式会場。
おごそかに「君が代」が流れ、てはいませんが、表彰台に登ろ、うとしてもありませんが、トロフィーをいただきました。
「仮装アイディア賞」です。
まちがっても、優勝ではありません。
およそ着順で賞をいただいたことは、長き人生のなかで一度もありません
仮装部門です。火葬ではありません、燃やさないでください。
さあ、トロフィィーにビールをそそいで、狂乱のビールかけだ。いえ、そんなもったいないことはいたしません。大切にします。
侍マラソン、こと始め
安政2年(1855年)、上州安中藩主の板倉勝明候は、藩士の鍛錬目的に、安中城より中山道を走らせ碓氷峠の熊野権現までの約7里の道の競争をはじめました。
その着順を記録した書物が後年発見され、記録をきそう遠足として「日本最古のマラソン大会」といわれるようになりました。
この偉業を世に伝えるために復元されたのが、侍マラソンです。
最大の特徴は、侍の仮装がみとめられたことです。
ところが、今やあらゆる仮装が入り乱れ、日本の3大仮装マラソンのひとつに数えられるまでになりました。
のこる2つは、小布施見にマラソンと、年の瀬マラソンin所沢、といわれています。
スタート地点。フツーのランナーは、見当たりません。
仮装のお祭り
仮装がメインです。
おそらく9割をこえる参加者が、いつものレースとはちがう仮装スタイルで参加します。
ふつうの格好でいると、はずかしい。
芸がない、手抜き、と思われてしまいます。逆転現象です。
ですので、マラソン大会ではなく、お祭りといった方が適切ではないでしょうか(個人的感想)。
ワッショイ、ワッショイ、沿道の雰囲気にのせられてしまえば、ゴールに着いちゃいます。
マジメに走る。それはヤボです。
わたしも、このお祭りだけは、参加が長くなっています。
参加するためには、仮装を考えなくてはなりません。走る練習は、べつにいりません。
シロウトさんでも大丈夫です。わたしも、年に1度のこのお祭りだけが参加レース、ということを10年ほどつづけてきました。
それで気がつけば、たぶん20回目。毎回がちがう仮装ですので、さすがにネタも切れてきました。
今回は「飛脚走り」という本をだしたのに便乗して飛脚スタイルです。
営業マン、となって参加です。
今年は、ヒジョーに地味です。
街道も、お祭り
午前8時に、お祭りはスタートします。わたしは、最後尾についています。
沿道と一体になったお祭りです。
一般の市民マラソン大会とは、ちょっと空気がちがっています。
ひとつは、地域一体化です。
過疎化が進みつつあるこの地にあっても、いろんな方が声援をおくってくださいます。
車イス集団の応援も特徴的です。
過疎化の進展イコール人口減少、ですが、高齢者の数だけは別です。ですので、さまざまな老人施設だけはふえています。そこでくらすお年寄りたちも、かつて侍マラソンは春の楽しみのひとつだっったのでしょう。
そこで、多くの老人施設では、朝はやくからの職員の努力で沿道に利用者のお年寄りを連れ出し、いっしょに声援をおくっていただいています。
その数は10を超えます。
わたしは車イスのジジババ集団の前にさしかかると、全ての方と握手をしてゆきます。
中には、ウトウトしている人もいますが、ギュッと手をにぎって目を覚まさせてしまいますす。今年も130人をこえるジジババと感動の握手会ができました。
といっても、これから地元の選挙にでるわけではありません。
2016年度は、地下タビ姿のミクです。キモくてスミマセン。
コースも後半にはいると、お祭りムードが絶頂をむかえます。
ふつうの家が、テーブルを出して、自家製の梅干しであるとか、レモン、オレンジ、キューリ、飲みもの、とにかく心をこめたご接待攻撃。
その数、とても数えきれません(記憶がおいつかない)。
申しわけありませんが、すべてに止まって口にしていたら、胃袋はパンクしてしまうでしょう。
売り出し期間中のデパ地下の盛況をこえています。
個人的に、毎年、飲みものなどを用意して待ってくださっている方もおられます。
ああ、今年も会えましたね。
いつもいつも、ありがとう。
1年ぶりの再会を祝し、簡単な近況を報告し、いっしょに写真におさまったりして、やはりレースではありません。七夕みたいです。
目指すもの
速さをきそう、なんてヤボテンです(個人的な見解)。
「ウケ」度がすべて。
いかに、笑われるか(初心者編)。アハハハハ。
いかに、驚かれるか(中級者編)。ほお。
いかに、関心させられるか(上級者編)。おーーーー!
沿道の声の長さが、ウケ具合を如実に反映してきます。
そのために、順次「手作り」の世界に入ってゆくのが、順当な仮装道と考えています。
日ごろから構想をねり、ホームセンターや手工芸品店を徘徊し、世のハヤリスタリにアンテナをはり、歴史を学び、新たな発見につとめてゆきます。
ちなみに、このわたくし、2017年は「千手観音様」になりきり、沿道の皆々様方へ慈悲の心を振りまいてきました。
お布施はいただけませんでしたが、「仮装大賞」をいただきました。ナムナム。
拝んでいただいても、ご利益は期待できません(写真:オールスポーツ)
飛脚走る
そのまんま、飛脚姿で走れるレース。
ありがたいです。
たぶん、他の大会では、飛脚棒がランナーの走行に邪魔になるなんて理由で、むつかしいかもしれません。
走りごごち、最高です。
しっくりと飛脚棒が肩になじんで、カラダが前にスイスイ運ばれてゆきます。
足のワラジも、着地時の衝撃をうまない走り方になってくれますので、スイスイです。
そうです、スイスイです。
ヨレヨレではありません。ここは、しっかり宣伝させていただきます。
ゴールで待っていたもの
前に進むのが、もったいない大会です。
できるだけ、いろんな所でとどまっていたい。おしゃべりしたい。
実際にスピードからみても、3週間前に走った富士五湖100キロマラソンよりも、ゆっくりなペースになっています。立ち止まってばかりだもんな。
それでも、足を運んでさえいれば、ゴールが近づいてきてしまうのがレースです。
今は通行手形が不要となった中山道、横川関所を無事にくぐりぬけ 、かつての栄華の片鱗をのこす坂本宿を登りつめてゆくと峠の湯のゴールです。2時間36分。
オナカもすいてきます。
このタイミングで「峠の釜飯」がいただけます。マラソン会場なので容器だけはいつもの益子焼ではありませんが、味は同じ。幸せ気分が満載です。
そして、仮装アイディア賞の受賞。
出来過ぎです。過去にも、ここで運を使いすぎると、残高がマイナスにかたむく赤字決算におちいってしまう試練もありましたが、先は考えまい。
今を感謝します。
コース上からながめられる妙義連邦の遠景
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おもしろ~い!!
最高です!
ありがとうございます。
おもしろいのと、おもしろくないのを並べたら、おもしろい方を選びます。
人生と同じ(笑)。