金魚すくいとランニング

村の鎮守様のお祭り

 

縁日の金魚すくい。ドンドンヒャララ、ドンヒャララ。
水槽の中をのぞいてみると、大小さまざま、色さまざまな金魚が、右に左にと優雅に泳ぎまわっています。

さて、どの金魚をゲットしようか。ねらいを定めます。
こっちの黒の出目金、大物がいいか。しかしギャンブル性が高いな。
まずはスミでじっとしている小さな金魚で、数をかせいでゆこうか。

ビミョーな駆け引き心が、フツフツとわいてくる瞬間です。

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市民マラソン大会をのぞいてみよう 

 

全国各地で、市民マラソン大会がひらかれています。
実際に見たことのない方は、ぜひ一度、間近に走るランナーの姿に接してみてください。

ある特徴に、気づかれるはずです。
この特徴は、たまたま見た大会がそうだった、というわけではありません。
どの大会でも、ほぼ普遍的な特徴、といいきってよいでしょう。
ですから、特徴というよりは「法則」と言いかえた方がよいかもしれません。

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それは、走る姿の多様性、です。

いろんな走り方があるもんだ。それは姿勢であったり、足の使い方であったり、体の運び方であったり、力強さであったり、ということです。服装も、カラフル。ああそうか、金魚すくいの水槽の中みたい。

歩く姿で、こんなに多彩な個性は出現しないでしょう。

島倉千代子さんではありませんが「走りはいろいろ、男もいろいろ、女だっていろいろ、おどろくわ」と口ずさみたくなります。

そうです、ランニングの世界は百花繚乱、多彩な個性が花ひらく輝かしい場です。

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走りの多彩さが生みだしたもの

 

そうか、市民マラソンは、自由に走っていいんだ。
そうですね、そこが軍隊の行進とちがうところです。

ところが、気になるデータがあります。
一般市民ランナーは、ときにしばしば、足や腰を中心とした故障を経験する、ということです。多くは、痛みをともなう故障。

程度は、軽いものから、とても走れなくなるほどの重度のものまで。
あるいは、痛みまではいかなくても、つらい、楽しめない。

これは、一般市民ランナーの特徴です。

実業団とか、陸上部の学生になりますと、「しばしば」は「しょっちゅう」に切りかわることもあります。取り組み方の差、と思われます

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故障の原因はなんでしょうか?

 

走って石に蹴つまずいた、イノシシと衝突した、というような「外因」はのぞいて考えてみます。

故障の多くは、「走りの無理」が関わっています。

 無理というコトバには、複数の意味がふくまれています。
走りすぎ、という無理。
不自然な走り方、という無理。

そんなに走っていないハズなのに故障、というとき、多くは「不自然な走り方」でカラダに過度の負担が蓄積されてきていたのではと思われます。

走りの個性はいい(わたくし、大賛成)。
走りの多彩さはいい(わたくし、好きです)。

でも、それがカラダへの無理となってのしかかり、結果として故障に結びついてしまうのでしたら一考したいですね。

 

シンクロナイズド・ランニング

 

シンクロナイズ、というのは「合わせる」という意味をもっています。

調和して泳ぐ競技を、シンクロナイズド・スイミングといいました。水中で舞う、見事なシンクロ遊泳は、美しいというほかはありません。

同じカラダの構造で、自然体の動きをしていると、動作はシンクロしてきます。
フツー、こうに動くもんね、ということです。

無理をしない。
不自然なモノを身にまとわない。

自然体で歩いたり、走っている野生動物の集団をみたことはありますか?
お気軽に実物をみる、ということはむつかしいかもしれません。

舞台は、アフリカ、草原、なんてなりますとね。
ただし幸いにも、動画であれば比較的容易に目にできる時代になっています。
バッファロー(水牛)、シマウマ、ヌー、野生馬だってその一員です。あの大きな像にも着目。ある法則性に気がつきます。

野生動物の走り方の特徴は、見事な「シンクロ」ということです。


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シンクロナイズドスイミング界の母ともよばれる名将井村コーチは、その指導のきびしさでも有名ですが、野生動物のシンクロ性はほめていただけるのではないでしょうか。

野生動物たち、合同練習は、していないんですけれどもね。
 

シンクロよ、どこへゆく

 

シンクロナイズド・スイミングは、今後アーティスティック・スイミングという名称に変わってゆくそうです。シンクロ性よりも、芸術性を主眼におきたいのだそうですね。
うーむ、そうですか。
ちょっと、さみしい気がします。

話を、野生動物界にもどします。
野生動物の走り方は、市民マラソン大会の走り方とちがいます。
シンクロ性がある、が第一。
そして、動作の自然さ

くわえて、これは個人的な感想ですが、美しい。いえ、人間の走りが美しくない、という意味ではありません。多彩だということです。

わたしたちが忘れかけてしまった走り方の原点を見る思いがしませんか。

そして、飛脚の走りは、じつはシンクロ性がありました。
飛脚になってみればわかる。
同じに、動いちゃうんです。
おもしろい世界です。
 
  

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