レース戦略
どのようなレースにも、戦略というものがあります。
実際には、機械のようには走れませんから、構想です。
いえ、それも目標が高すぎますか。
希望、といいますか。
どこそこを、どの程度には通過したい。
平均的に、キロ何分くらいでゆきたい。
実際となると、おおくは取らぬ狸の、的にはなってしまいますが。
そのセンでゆくと、本レースの戦略。
2ヶ所の時間内、関門通過です。
ココロザシが低すぎますか。
でも、まあ、これが現実です。
11キロ地点:1時間40分
15キロ地点:2時間10分
なんだ、ずいぶんと甘い関門じゃないか。
そう考えてしまうのは、レースの実際をごらんにならない方の発想です。
なにせ、ふだんと装備がちがうため、これがいがいに重いのです。
制限が、重い。
衣装が、重い。
とくに、第一関門が、鬼門です。
今年は、なんとか制限時間10分前に通過できました。
やれやれ。
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なんとか中間点を通過。
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第一関門は、10分前にギリギリ通過、いがいに危ない。
シンプルすぎるロード
レースのしんどさは、どんな規模でも、後半にあらわれます。
疲れ、と称します。
日ごろの練習のボロがでるのも、後半戦です。
それを知ってか知らずか、このレースは、後半戦にはいると雰囲気が変わります。
というのが、これまでの展開でした。
後半になると、いたるところで私設エイドの登場。
その数、10ヶ所以上。
それがたのしみであり、はげましでした。
こんなレース、なかなかありません。
ああ、今回もいてくれている。
自家製の梅干しだけじゃなく、そのうちの個性の光ったおもてなし。
「この大会のために、いつも余分に漬けておくんだよ」
そういって、ニコッと笑ってくれるいつものひと。
それが今回ばかりは、主催者のお達しにより、すべて自粛。
せちがらい世の中になっています。
はやく、いつもの正気にもどってほしい。
コース上の、ここには、あの施設エイドが。
ここには、こんな施設エイドが。
そういった光景がなくなって、さみしさがつのりました。
ふつうのマラソンコースです。
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ここでは、いつもNさん一家が施設エイドを出してくださっています。
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せめて、遠景をたのしむこととしよう。
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歩道橋が、ルートという、めずらしいレース。
関所を通過
走っているコースは、かつては中山道とよばれた街道です。
大名も、たくさん通りました。
そのため「入り鉄砲に出女」をとりしまる関所の存在が必要となります。
碓氷峠にはいる前の「碓氷の関所」あとまでやってきました。
いまは、手形なしに通過できます。
このレースの日は、ここでは関所祭りが開催されていました。
お店もでていて、はなやかさがヘロヘロランナーを元気付けます。
お祭りのお店は、いつになってもワクワクします。
とくに走っている最中です。
暑いです。
ノドもかわきます。
なので、ついかき氷屋さんの前に、吸いよせられてしまいます。
走っている最中に食べる、かき氷のうまさよ。
チョー幸せ気分を味わえる瞬間です。
が、お祭りもなし。
何も出ていません。
いいんだ、もう、走るだけです。
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ことしは関所祭りはなくて、のぼりだけがかかっていました。
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無事に、関所越え。江戸時代だったら、絶対に通してもらえない面々。
そしてゴール
陽射しは、サンサンと、暑さを振りまいています。
最後の直線路、数百メートル先に、ゴールの立派すぎる門が見えてきました。
立派すぎます。
なんとか、たどり着くことができました。
2時間49分31秒。
距離は、たぶん20キロくらいなんですけどね。
さて、それでは最後のお楽しみ。
いつもは、3点セットがお出迎えです。
キュウリのミソ漬け。
峠の釜めし。
ペットボトルのお茶。
途中で、何も食べるものがありませんでしたから、オナカもすいてきました。
レース前も、ゆで卵を食べたくらいでしたし。
と、ところが、ここにも異変が。
何もない。
待っていたのは「水」だけでした。
うーむ。
ウソだろ。
つい、まわりをキョロキョロしちゃいました。
今回は、最後までシンプル、シンプルのレースでした。
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最後の坂本宿の坂をのぼります。
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ゴールが見えてきました。
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立派すぎるゴールだけは、変わらず待っていてくれました。
横川駅で、挽回
ゴール会場から2キロほど離れた横川駅まで、シャトルバスが往復しています。
そこから、1時間に1本でる電車に乗って、スタート地点駅まで向かいます。
横川駅は、かつては碓氷峠ののぼり口として、栄えました。
ここから急坂をのぼって軽井沢へ。
上野と長野、富山、金沢をむすぶ要所駅でした。
いまは地元のローカル線の終着駅として、こじんまりしています。
横には、かつてをしのぶ鉄道文化村がありますが。
この日は、日曜で、高崎~横川間でSLが走っていました。
これに乗って帰れるわけではありません。
SLには、特別の切符が必要のようです。
横川駅前の小さな広場は、レース帰りのひとでにぎわっていました。
なかには、レース中の仮装のまんま、のランナーもいます。
そういえば、かつては、わたしもそういうときがあったなあ。
いいにおいが、ただよっています。
オナカも、すいています。
こうなったら、電車をまつ間に、「峠の釜めし」を食べないわけにはゆかないでしょう。
1個1,200円。
この4月から、値上げになっていますが。
太陽の下、しみじみと釜めしをいただきながら、レースが終わりました。
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横川駅でまっていたSL。これで帰りたかったな。
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横川駅は、にぎわっていました。
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最後は、こうなりました。
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