人体のシルクロード

歴史街道

 

西の帝都、ローマ。
東の帝都、長安。

この両都市を、中央アジアを横断してむすぶ道、シルクロード
途中、タリム盆地、パミール高原、ペルシャなども経由。
広大な絹の道は、紀元前2世紀ころより発達してきたといわれています。

シルクロードは、ただ単にふたつの巨大都市をむすんだだけではありません。
ヨーロッパ文明と、アジア文明を出合わせる道でもありました。

地球上で、もっとも巨大なユーラシア大陸。
そこを、焼き鳥のクシのようにつらぬくライン。

というような道が、人体にもありはしないか。
あります。

人間大陸の焼き鳥のクシのようなライン。
ここは、とりわけ特殊な意味をもっています。
そして、このラインを理解すると、その周辺も、カラダのつながりも、わかりやすくなります。

まさに、人体のシルクロード。

 



 

まずは、ハイハイ

 

まずは、イメージをふくらませてください。
人間の移動の原点、ハイハイ姿勢。

なぜ、原点と考えるのか。
最初に覚える移動手段と考えているからです。

そして、これが4本足時代の痕跡をのこすと考えているからです。

では、ハイハイ姿勢をイメージしてみます。
すると、中心に「」があるのではないか、と思いませんか。
背中に。
ハイハイ姿勢を、つくる道。
ハイハイ構造を、つくる道。

そして、その道には、「張力」がはっています。
しかも、「ウインナーソーセージ」のような筋肉の連なりです。
シルクロード山脈を、思い浮かべてしまいそう。
そうです、「張力がはったウインナーロード」です。

イメージでいえば、背中をつらぬくラインです。
あくまで、イメージですが。
そんな感じ、もてませんか。

 



 

次に、立つ

 

そして人間は、立ちあがります。
2本足になります。
すると、ハイハイのときの「」は、どんな変化をみせるでしょうか。

」が消えるわけではありません。
道は、道です。

ですが、道の景色は、ガラリとかわります。
かえる主体は、重力がおおきいでしょうか。

では、あらためて「」を、もう少し具体的にみてみたい。
まず、「」は2本です。
付かず離れず。
なぜなら、2本の足へとつらなっているからです。

そこを、足もとから、みてみます。

足のユビ
I
足ウラ
I
アキレス腱
I
フクラハギ
I
太ももウラ
I
オシリ
I

I
背中
I
首のうしろ
I
アタマを1周
I
目のまわり
I
鼻の横
I
上顎・下顎

以上です、足のユビから、カラダのうしろ側をはしり、アタマをまわって下顎まで
わたくしの概念図ですけど。

場合によっては、さらに下がって、一周計画も立てていますが。

 



 

道の百景

 

人体のシルクロードともいいたい主要路。
これは、カラダのうしろ側をはしっていました。
といって、うしろだけではありません。
足ユビから、口まで、グルリとめぐる膨大な道。

これが「ウインナーソーセージ」様に連なっている。
これが「張力」によって、結びつけられている。

シルクロードも、さまざまな道の姿をみせます。
海沿いの道。
高い、けわしい山の道。
水のない砂漠道。

同様に、人体のシルクロードも、いちようではありません。
その道をつくる主体は、筋肉です。
それをつなげる筋膜です。

場所によっては、ちぢみがちな道(筋肉)があります。
ちぢんだ道の先には、どんな光景がまっているでしょうか。
そうです、引っぱられた道(筋肉)です。

ちぢんでいたり、引っぱられていたり。
人体のシルクロードは、場所、場所によって、さまざまな顔をみせます。

どこが、ちぢんでいるでしょうか。
どこが、引っぱられているでしょうか。

すべては、道のつながりの中でみえる光景です。

 



 

道の関係

 

カラダのシルクロード。
これは、カラダにはる、ひとつの張力にすぎません。
カラダには、無数の張力がはたらいているからです。

そのなかにあって、このシルクロードは、特徴的です。
いちばんの中心といってもいいくらい。
もちろん、わたくしの独りよがりの発想ではありません。

東洋の「ケイラク」理論では、ここは「膀胱経」にひじょうに近い。
西洋の「アナトミートレイン」理論では、ここは「Superficial  Back  Line」に近い。

だったら、なぜ、それらの理論をそのまま使わないのか。
理論は、理論。
自分の感覚にあわせて、考えていったほうが、おもしろいでしょ。

ちなみに、『アナトミー・トレイン』の第4版がついに刊行されました。
わたくし、速攻で購入しました。
こんどは、4本足動物のつながりまでとりあげ、おもしろいです。

大事なことは、カラダには「つながった道」があるんじゃないか、ということです。
大事というより、そういう感覚をもっておくと、カラダの使い方に役立ちますよ、ということです。

発想が、拡がりそうです。

たとえば、「」が痛い。
痛いんだけど、なかなかよくならない。
いろいろと、腰にアプローチしているんだけど、イマイチ。

こういうとき、シルクロードの道なりを見通してみる。
ウインナーソーセージのつながりを見通してみる。

の部分が、引っぱられているようだな。
だから、痛むんです。
その引きつれを補正しないと、なかなかよくならないだろう。

引っぱっているところは、どこだろうか。
足ウラとか、足ユビということが、少なくありません。
首のウシロも、しばしばある。
モモのウシロ側も、けっこうちぢこまって、ラインを引っぱっている。

こういうところを是正してゆかないと、腰のヒッパリ感はもどらないかも。
もどらなければ、腰のハリ感は、よくなりません。

さらに、腰の引っぱり感がすすんでゆくと、どうなるでしょうか。
何気ない刺激で、ブチっ。
これこそが、「ぎっくり腰」です。

ぎっくり腰になる方の「腰」部分は、すでに、引っぱられた状態にあります。
張っている。

カラダのかたさも、同様の発想が役にたちます。
ラインで、見るクセを。

道は、つながっています。
そのつながりを忘れていると、解決できないこともしばしば。
つながりを利用して、解決してゆけることもしばしば。
という発想は、いかがですか?
(つづく)



 

たーさん
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