投げる、受ける、キャッチボールラン

キャッチボール

 

2人で、キャッチボールをします。
最初に、ボールを投げる。

投げたボールは、相手がキャッチ。
それを、こちらに投げ返してきます。
こんどは、そのボールを受ける。

投げる、受ける
これがキャッチボールの基本です。
ふつう、投げる回数と、受ける回数は同じです。
ひとつのボールの、行き来ですから。

ここから、会話もしばしばキャッチボールにたとえられます。

こちらから、話す。
相手には、聞いてもらう。

そして、相手のしゃべることを聞く。

ちがいは、会話の回数は、しばしば1対1ではないということです。
一方が多くしゃべり、一方は聞く側にまわる。
キャッチボールほどの、均衡はみられません。

 



 

ランニングは、キャッチボールですか

 

ランニングは、キャッチボールにたとえられないでしょうか。

ええっ、どこがキャッチボール?
いえいえ、立派なキャッチボールですよ。

それも、ひとりキャッチボール
壁に向かって、ボールを投げる。
はね返ってきたボールを、受ける。

ランニングで、投げるのは何でしょうか。

「さあ、走ろうぜ」というカラダへの指令です。
これから、何キロ走ってくるぞ。
きょうは、こういうペースで、走ってみせるぞ。
カラダにいいきかせる。
運動器への指令

では、受けはなんでしょうか。

「走って、どんな感じになるかな」という感覚です。
スムースに、足は出てくれているかな。
痛むところは、ないかな。
息づかいは、どうかな。
カラダの声に耳をかたむける。
感覚器へのおうかがいです。

 



 

どちらの会話が多いですか

 

いっしょうけんめい走りに取り組むランナーは、カラダへの指令の方が多いように感じます。

さあ、今月は、これだけ走ってみるぞ。
次の大会の目標タイムと順位はこれだ。
そのために、きょうも早速、走り出そう。
自分のカラダに声をかけ、靴ヒモをぎゅっとしばる。

一方、カラダの声にうながされて、走り出したくなるときもあります。

走りたいなあ。
ああ、走るってなんて気持ちがいいんだろう。
気持ちのいいペースと走る量はこのくらいがいいかな。
走らないと、ムズムズしてきちゃうな。
でも、無理しすぎると、あとがつらいから、このくらいが一番。
自分のカラダからの声のお誘いに答えて、よろこぶ走り。

やはり、キャッチボール。
カラダへの指令を、おもに運動器へおくる。
カラダからの感覚を、感覚器でキャッチして感じ取る。
ただし、会話と同じで、両者が均衡をたもつ、というわけではありません。

どっちの方が、多いですか?

 



 

だんだん、受け身に

 

歳とともに、というべきか、もとからなのか、走り方のスタイルは、指令型より受けとめ型に傾いています。

今日は、これだけをガンばってみる、という意地がもてない。
根性がない、ということですか。
カラダがついてこない、いいわけでしょうか。

ふだんのウイークデー朝ラン
しばらく歩いたあと、記録を残すために、腕時計をセットします。
準備運動ははぶいて、そのまま小走り開始
なじむまで、しばらく、ゆっくり小マタラン。

だんだんカラダが走りモードに入ってゆくと(約1キロくらい)、気持ちよくなる。
さあ、今日はどんなコースをゆこうかな。

カラダの声を聞きながら、気持ちのいいペース、力まない歩幅で、その場の判断でコース採り。

ふりかえると、ウイークデーの朝は、6キロの日もあれば、8キロもある。
田んぼのあぜ道もあれば、山道もある。

走らないで、散歩の日もある。

平均すると、走るのは週に3回、歩くのは週に3回くらい。
決して、多くはないなあ。

 



 

受け身にかたむく

 

カラダの声を聞こうとするようになって、走りがくらしに溶けこんできました。
走らないと、気持ちワル。
カラダ感覚が、走ろうって求めてくるんですね。
指令も大事だけど、受け身もいいかも。

おもしろいのは、ランニングだけじゃなかった、ということ。
たとえば、糖尿病の患者さんとの会話。

「できれば、このくらいの食事カロリーが望ましいですね」
「検査値は、まずこのくらいを目指しましょう」
「体重は、このくらいを目標に、ダイエットにも取り組みましょう」
「ゆっくり食べる、ことも大切ですよ」

おお、まさに「指令」の連続。
投げかけてばかり。
教育ママですか、ジムのコーチですか。

ところがです。
走りと同じで、だんだんと受け身がふえてくる。

「どんな生活を、送ってゆきたいですか」
「どういう食べ方を、してゆきたいですか」
「カラダを動かす楽しみ、知りたくないですか」
「今なら、飛脚走りがお安いでっせ(これは、ジョーダン)」

いつの間にか、相手の投げる球を受ける側に。
シフトチェンジ、というんでしょうか。

こういうのを、歳をとった、というんでしょうか。
だとしたら、歳をとるのも、そう悪くはないかも。

ときには、投げかける方より、受けとるる方をちょっと多めに。
すると、新鮮になれる。
受けるのも、楽しい。
新しい発見につながる、かも。

 



 

たーさん
投げかける ばかりではなく 受けもいい

 

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