1本の道から
人体には、アシの先から、アタマをぐるりと回ってのびる大きな張力の道ができている。
とりあえず、それを人体の「シルクロード」とよんでおきます。
いい名前を、つけたいのですが。
これは、概念図です。
実際に、そのような道は見えませんから。
でも、実際に筋肉や筋膜のつながりとして、把握することも可能です。
そして人間には、こういった「道」は、何本もあります。
東洋的「ケイラク」的見立てでは、主要路は14本。
西洋的「アナトミートレイン」的見立てでは、主要路は12本。
なのに、ここでは、なぜ1本しかださないのですか。
これには、個人的な理由があります。
わたくし、あまりに多いと、理解できなくなってしまいます。
具体的には、3本より多いと、ちょっとお手上げ(苦笑)。
ですから、とりあえずは、まず1本にしておきます。
あとは、ここから、必要に応じて、つながってくれればいいかな、と考えています。
最初から、よくばらない。
最初から、完璧をもとめない。
実際のシルクロードも、1本の道です。
でも、この道から、北へ、南へと分岐する道は無数にあります。
そんな道をたどれば、ユーラシア大陸どこまでもつづく。
ですから、まずはシルクロードから、と同じノリです。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/09/23948339_m-1024x683.jpg)
ちぢみ区間
人体のシルクロードをつなぐ力は、「張力」です。
張ってゆく、緊張の糸。
中心には、筋肉が連なっています。
筋肉は、「ちぢむ」のが仕事。
自分から、「のびる」ことはできません。
実際にのばすには、「ゆるむ」か「引きのばされる」ことが必要となります。
そして、人体のシルクロードには、「ちぢみやすい」区間があります。
つまり、筋肉がちぢみやすい区間。
代表的なのが、3区間あります。
足ウラと足ユビ
ふともも(裏側)
オシリ
この区間は、ギュッとちぢみやすい。
共通点は、押されている場所です。
立って、押される。
すわって、おされる。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/09/24546663_m-1024x683.jpg)
かわりにくい区間
あまり大きな変化がおきにくい区間、というのもあります。
のびちぢみしにくい区間です。
代表的な区間が、2つあります。
背中
アタマ
どちらも、のびちぢみしにくい場所にある区間です。
肋骨の背中にそう区間
頭蓋骨にそう区間
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/09/23719488_m-1024x683.jpg)
引っぱられる区間
1本の道に、ちぢこまった区間がある。
あまり、のびちぢみしない区間がある。
すると、残りの区間はどうなるでしょうか。
ふつうに考えれば、「引っぱられる」ですね。
1本で、帳尻をあわせようとすれば、こうなります。
人体のシルクロードで、残された区間です。
3つ。
ふくらはぎ(に連なるアキレス腱と膝ウラまで)
腰
首
話題をかえて、カラダの傷みやすい場所、ベスト3を調べてみます。
すると、このようです。
腰(腰痛)
膝(膝痛)
肩(肩痛)
肩は、首からつながった場所です。
ということを考えたら、何を感じますか。
そうです、引っぱられた場所が、痛みやすい。
筋肉は、ちぢむのが仕事です。
いいかえれば、ちぢみには強い。
一方、引っぱられるのは、あまり得意じゃないようです。
とはいえ一定の、引っぱられる力には、たえられます。
しかし、その限界をこえてしまうと。
筋肉は、なまみの繊維群ですから、ピリピリと微小断裂がはじまってしまいます。
断裂っていうくらいですから、破壊です。
破壊されると、痛む。
破壊物質が生じて、痛みの神経を刺激するからですね。
そのあと、破壊された場所は、修復機転がはたらきはじめます。
なおそう、という機序です。
具体的には、フィブリンなどの接着剤もでてきて、活躍です。
そして、そのあとに力がくり返されなければ、なおる。
でも、接着剤がのこって、以前のような柔軟性がそこなわれる。
修復の跡ということです。
ここは、柔軟性が、そこなわれています。
というようなことも、あるわけですね。
これが、痛みの変化、つまり慢性化のひとつの流れ。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/09/3316934_m-1024x683.jpg)
まず着目したいところ
長い長い、人体のシルクロード。
そこは、実際のシルクロードと同じように、いちような道ではありませんでした。
ちぢむ区間がある。
のびちぢみしにくい区間がある。
引っぱられて、のばされる区間がある。
そこの中の、いたんだ区間が、文字通り「痛み」です。
そうならないためには、どうしたらよいでしょうか。
まずは、ふつうの発想から。
ちぢんだ区間を、ゆるめられないものでしょうか。
だって、「ちぢみ」区間がふえるほど、つながりには強い張力がかかるから。
「ちぢみ」具合が強まるほど、張力が強まるから。
足ウラと足ユビのちぢみ。
ふとももウラのちぢみ。
しりのちぢみ。
この3大「ちぢみ」区間解消がはかられたら、どうなるでしょうか。
ヒザに、余裕がうまれます。
腰にも、余裕がうまれます。
首から肩へも、余裕がうまれます。
そして、カラダの柔軟性まで、回復してこないでしょうか。
ということで、「自分流」の方法をたのしんでみませんか。
まずは、ホントにシルクロードラインで、「ちぢむ」区間があるのかの検証。
次に、あったら、どのくらい「ちぢみ」があるのかの検証。
そして、「ちぢみ」をどうしたら和らげられるかの作戦実行。
以上の3点です。
いいアイディアがみつかったら、ぜひ教えていただきたいです。
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![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2018/11/76f3e759415ad1690bfae003ac05144c-e1542443258483.jpg)
人体の シルクロードは のびちぢみ
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