ウサギとび
よい、といわれていたものが、実はよくありませんでした。
こんなの、日常茶飯事です。
それだけ、テキトーな意見があふれている、ということですか。
かといって、ソコにいちいち突っこんでいっても、ストレスになるだけ。
うまく風をよける生き方も、大事です。
むかし、ウサギとびというのが、ありました。
若い方は、知らないかもしれません。
はい、両こめかみに手首をあてて、かわいくピョコピョコとはねること。
いえ、ちがいます。
しゃがみこんで、両手をうしろで組みます。
その姿勢で、前方へ、両足ジャンプ。
そして、ぐいぐいと前にすすんでゆく動作をさします。
ちょっとしただけで、ヘロヘロします。
ですから、クンレン目的として、人気がありました。
ときには、罪として、あるいはシバキとしても、使われました。
「バツとして、ウサギとびで校庭一周」なんて。
『巨人の星』でも、やってませんでしたっけ。
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一転、悪者
ウサギとびは、足腰のクンレンに最適。
いいだしっぺは、だれなんでしょうか。
いつの時代から、始まったのでしょうか。
ところが、です。
ある日、いきなり「ウサギとびは悪」というレッテルが貼られました。
カラダに、よくないんだそうです。
とくに、ヒザを痛める。
立場が、急転直下してしまいました。
方向性が、180度変わる、というヤレヤレの一例です。
ですから、いまは「ウサギとび」は見られなくなりました。
コトバとしても、死後に向かっているようです。
そんなに、悪いものだったのですか。
中高年の世代は、ほぼ全員が経験しているものなのに。
いや、だからこそ、二度とさせてはならない。
ノーモア、ウサギとび。
一転、話題を変えさせていただきます。
草むしりのシーズンに、突入してきました。
これからは、いやになるほで、草がグングンのびてきます。
そこで、草むしりの出番です。
草むしりの基本体位を、ごぞんじですか。
しゃがんで、むしってゆく。
むしったら、少し前にでる。
その姿勢と動きです。
両足で、ピョンピョン前に出ませんが、じつにウサギとびにかぶるんです。
ピョンピョンが、ズリズリ。
その差こそありますが、基本はウサギとびの姿勢。
そして、ウサギとびの動きなんです。
やってみんさい。
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草むしりの真実
草むしり世界は、いまだにご長寿世代全盛。
70代、80代すぎのおジイ、おバアが、ウサギとびスタイルで、草をむしっています。
90をこえて、腰がまがって、歩くのもタイヘン。
でも、畑の草むしりはしている。
こんな、わけわかんないおバアも実在しています。
とうぜん、野良道も、段差も、ヒョイ。
その足腰の頑丈さのヒケツは、何ですか。
クンレンしていません。
リハビリにも、通っていません。
ま、たまに、週に1回デイサービスに通ってるよ、という方がいますが。
草をみたら、草むしりです。
ウサギとびの姿勢で、畑に入っているだけ。
ウサギとびが、ホントに悪いのですか?
ウサギとびができない若者のヒガミ、というわけじゃないでしょうね。
いえ、草むしりができない若者、というべきか。
ところで、わたくしも、田舎くらしゆえ、草むしりせずにはゆきません。
まずは、お気軽に、正調ウサギとび姿勢で、草をぬく。
疲れると、ヒザを地面につけてむしる。
さらに疲れると、片手も地面につけてむしる。
のこる一方の手で、草をむしりながら、少しずつ前進。
すると、アレレ。
ウサギさん移動が、徐々に、クモさん移動に。
クモ歩きです。
カッコよくいうと、スパイダーマン移動。
スパイダーマンに、変身(うーん)。
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ヒザからの解放
あつい夏空の下の草むしり。
そこは、文字通り、大地にはいつくばった行為。
格好なんて、かまっていられませんし。
大地で、モゾモゾ。
ウサギから、クモになって、モゾモゾ。
アゴからは、大粒の汗が、ポタリポタリ。
右手で、草をぬく。
そして、右手を大地につけたまま、左手でぬく。
ヒザで、カラダを支える。
移動にあわせて、ヒザをもちあげる。
30分走るのは、自分のペースなら、カンタンです。
ところが、どう手をぬいても、30分草をむしり続けるのは、しんどい。
それだけ、異次元のカラダの使い方が要求されるんですね。
それができるジジババが、畑の王者。
といって、つらいだけじゃありません。
夏の畑。
ひと段落ついたあとのごほうびは、同じ畑の中。
ミニトマトが、食べ放題です。
ひとつつまんでモグモグ、さらにモグモグ。
ジュワっとはじける実が、ノドのかわきをいやしてくれます。
うまーい。
これ以上のトマトのおいしい食べかたを、ボクは知らない。
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体幹って何?
ところで、体幹って何でしょうか。
よく語られるカラダの部分ですが。
これって、寝ころんでいては、わかりません。
すわっていても、わかりにくい。
立っていても、走っていても、わかりにくいかも。
ところが、クモ歩きになると、ピピっと感じるものがあります。
あっ、体幹を使って動いている。
体幹が、カラダを支えてくれている。
カラダを支える、背骨のハリ。
そして、その背骨を支える筋肉群です。
この一群が、カラダのカナメ、体幹なんじゃないか。
そして、ハリは、一方向のみだと、たるんでしまいます。
なので、反対向き、つまり空も見て補正する。
クモ歩きは、じつはどこでもできます。
畑の中だけじゃなく。
特別な用意は、何もいらない。
まよったら、草むしりのイメージも参考になります。
スパイダーマンは、最初からスパイダーマンじゃなかった。
クモ歩きをしていたら、そうなれた。
あとは、やる気だけ。
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草むしり している間に きたえられ
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