ハイハイ称賛

回帰

 

恋におぼれる18歳。
フロでおぼれる80歳。

こんなコトバがあるそうです。
同じ人間でも、時間の流れとともに、変化します。

この事実は、受けとめなくてはなりません。
でも、です。
たしかに、過ぎゆく一方の経過はあります。
残念ながら、多くの現実は、ここに入ります。
しかし回ってもどるような経過だって、なくはありません。

回って、もどっても、もとにもどれるわけではありません。
でも、もとの感覚を、ふたたび味わうことは可能です。
そういうのを、さがして、楽しむ。

 



 

カラダの感覚

 

立っているものは、やがては、傾きはじめる。
どんなにガンジョーなものであっても、地球上に立つ宿命です。

東京タワーだって、例外ではありません。
いつかは、傾きはじめます。

建物は、始末するときのことも考えて設計するものだ。
宮大工の棟梁であった西岡常一さんのコトバです。
いまは、そんなこと知っちゃいない、という建物が多すぎやしませんか。

そして、カラダだって、おなじ宿命をおっています。
2本足で立つ。
それは、やがて傾きはじめるのです。

でも、このとき、いや、こうなる前に、自然に立てた感覚を呼びもどせたら。
カラダの使い方が、少しかわるかもしれません。
もちろん、歩きも、走りも。

では、自然に立てていた感覚。
これって、どうしたら味わえるんでしょうか。

 



 

カラダは一体

 

じつは、どんなときも、カラダはひとつで全体です。
つねに一体となって、反応します。
ただ、なかなか、そういうふうには、意識しないかもしれませんが。

たとえば、手をにぎることひとつをとっても、そうです。
手をにぎるのは、手の中の動作。
握力測定、というのいうのは、「手」の力の検査。

いえ、そうじゃありません。
ウデから胸、そしてオナカも使います。
さらには、立っていれば、アシの先まで反応しても、手をにぎる行為になりませんか?

手の指の動作も、足の指にまで関係しての、握力です。
ですから、握手は、素晴らしいあいさつになるんです。
だって、握手ひとつで、そのひとの元気度がわかってしまうのですから。

手の先から、足の先まで、元気が通っていませんと、いい握手はできません。
元気なひとの握手は、とっても力強い。
って、握力系の数字とはちがう感覚で伝わりますけど。

一般に、アメリカ人の握手は、とっても力強い印象があります。
こちらの握手する手が、まるまる包みこまれてしまうかのようです。
そんな国と、戦争しちゃ、イケマセン。
握手文化のある国。

声の出せない、立つこともできない、お年寄りと初対面の握手をすることがあります。
半分、こちらから手を組んでしまって。
その感触で、その先の変化が読みとれることがあります。

まったく、反応もない方。
なかなか、元気には道遠いだろうなあ。

握力だけは、強く握りかえしてくださる方。
ええっ、寝たきりでいるレベルじゃないよね。
さあ、どんどん起きてみましょう。
握力は、全身につながっているんですから。

カラダのひとつは、カラダの全体に通じている。
ですから、ひとつでもいい反応が示せるなら、もっと世界を広げたいですね。

つまり、次は全身を使ってみるんです。
どのようにしたら、全身が使えるでしょうか。
立つ?歩く?走る?
いえ、もっと全身をつかう動きがあるんです。

 



 

そしてハイハイ

 

さあ、床にハイハイの姿勢をとってみましょう。
しばらくは、そのままの格好で。

すると、カラダはどんな反応をみせてきたでしょうか。
少しずつ、変化があらわれてきませんか。
座ったり、立っていたときには感じられない変化を。

それは、2本足でかかる負荷から解放された結果かもしれません。
2本足でくらすということは、思った以上にタイヘンなのかもしれません。
そして、偏っている。
それでも、よくガンバってるね。

ですからここはハイハイ姿勢で、別の重力を感じてみましょう。

重力を感じ、重力にまかせてみる。
これを、ほんとうの「脱力」と考えています。
力をぬくことが、脱力じゃないんです。
重力を感じることが、脱力。
(わたくしの個人的見解)

肩まわりから肩甲骨にかけて、フンワリしてきませんか。
腰から骨盤にかけて、ふんわりしてきませんか。
2本足から解放された感覚です。

同時に、手足だけでなく、全身が使われている感覚になれませんか?

この開放感を味わいながら、ハイハイをしてみます。
むかーし、むかし、こういう風にして床を駆けまわったのですから。

 



 

ハイハイ天国

 

サッカーのマラドーナ選手は、そうとう遅くまで、ハイハイ児だったそうです。
なかなか立って、歩かない子。
だから、何なの?
いやあ、ですからね、ハイハイは悪くないんだってば。

ところで、ハイハイもタタミの上なら自由です。
いまはタタミのないお宅がふえて、床の上だとヒザが痛い。
でしたら、ひと工夫。
バレーボールの「ひざ当て」を巻いてハイハイ。
スポーツ用品店で、1組千円前後で購入できます。

 



ひざ当てをすれば、どこでもハイハイ

 

意外と快適。
この姿で廊下をハイハイすると、床までピカピカ。
一石二鳥。

かつての日本人の柔軟な足腰は、ちゃぶ台と和式トイレが育てた。
そういう意見があります。
その前に、タタミの上での、十分なハイハイがあったからのことです。
(わたくしの、個人的見解)

かつて、ハイハイを思う存分できなかった方。
いま、カラダのバランスに不調を感じる方。
自分のカラダの連動性を確認したい方。
寒くて、外に走りにゆけないランナーの方。

どうです、ハイハイ散歩を楽しんでみられたら?

 



いくつになっても、楽しむハイハイ。
この感覚が、歩く・走るの原点になります
いいモデルがいなくて、ゴメンなさい。

 

たーさん
徘徊を するより先に ハイハイを

 

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