急性の筋肉痛
長距離を走ったあとの、カラダの変化。
イタタタタッ。
動けば痛い、じっとしていれば何とかなる。
それは、たぶん筋肉痛です。
身の程知らずな距離を走れば、どうしても山のような筋肉痛攻撃をうけてしまいます。
程度も、ハンパないことがあります。
しゃがむのにも、ぎこちなくなる。
そして、軽快するまでに、時間がかかる。
ところが、ここに「麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)」を服用してみる。
すると、何ということでしょう。
痛みの程度は、半分以下になる。
痛みのつづく時間も、半分以下になる。
ふつう、レースは日曜日におこなわれます。
日曜日に、たとえば100キロを走って、ボロボロ。
そのため、ゴール後から服用開始。
月曜日、あれ、ぜんぜん快適。
水曜日、朝おきてすぐに服用したけど、そのあと飲み忘れ。
だって、もう気にならないんですから。
ですからこの時点で、服用中止へ。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/07/1578196_m-1024x683.jpg)
よくならない
長距離走後の筋肉痛。
こういうのを、「一過性」の痛みといいます。
文字通りの、一過性。
まさに、そのときの一時的なもの。
ところが、すべてが、このようにおさまらないことがあります。
何日たっても、何週間たっても、ジクジク痛む。
あるいは、よくなったと思って走りはじめると、再び痛い。
もとの痛みに、逆もどり。
こうなってしまうと、なかなか、やっかいです。
もちろん、走りをたのしむ、という次元ではなくなってしまいます。
場合によっては、日常生活にまで、支障がでてしまうこともあります。
そんなときは、どうしたらよいでしょうか。
わたくしは、「走りの基本にまい戻ってみる」というのを考えます。
もっと一般化すると、「カラダの使い方の基本へまい戻る」です。
具体的には、「痛くならない」走り方を工夫する。
「痛くならない」カラダの使い方を工夫する。
そうです、自分にあった痛くならない走り方や使い方が、あると思うからです。
たとえば、「距骨」で着地を支える、とか。
逆に、この「基本」を忘れていると、根本的な解決が遠のくとこがありそうです。
まずは、ココにもどる。
同時に、はやく痛みを消したいのは心情です。
なにか、そこにいい方法はないでしょうか。
ひとつの工夫を紹介させていただきます。
ふたたび、漢方の登場です。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/07/921458_m-1024x768.jpg)
さすがの組み合わせ
一過性ではすまない運動器の痛み。
その要因は、どこにあるんでしょうか。
もちろん、そこに繰り返して無理がかかっている、というのを考えなくてはなりません。
それじゃ、よくなりません。
わかっているはずなのに、いがいと、わかっていない。
そういうことは、しないよ。
でも、よくならないのだよ。
そういうときです。
それは、原因が、筋肉にとどまっていないとも考えられます。
だって、筋肉の再生は、なかなかスムースです。
つねにリニューアルしている。
だから、筋肉「だけ」だったら、痛いのは一過性なんですね。
すると、ほかに障害をうけている部分があるんでしょう。
そこは、どこか。
筋肉をつなぐ「腱」が痛んでいる(筋肉の延長ですが)。
「関節」部分も痛んでいる(関節包です)。
この両者は、もともとジョーブなので、そう簡単に障害されないんですが。
ですから、この痛む部分に痛み止め成分が注入されたらどうか。
はい、楽になります。
注入したい成分は、「麻黄」です。
で、案内役というか注入役の出番です。
筋肉内に引き入れる「薏苡仁(よくいにん)」
関節内に引き入れる「蒼朮(そうじゅつ)」
同時に、緊張をほぐしてくれる桂皮。
こわれた血管をつくりなおしてくれる当帰。
おまけに、ランナー御用達の痛み止めの芍薬と甘草セット。
これら7種の生薬の連合軍です。
その名を「薏苡仁湯(よくいにんとう)」。
その具体例をみてみましょう。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/07/24301889_m-1024x768.jpg)
筋肉・腱・関節連合軍
長引く運動器の痛み。
そこには、もしかしたら、筋肉・腱・関節の連合軍がまとまって障害されているのかもしれません。
すると、どんなことになるのでしょうか。
まずは、場所が運動器です。
ですから、じっとしていれば、痛みません。
だって、使いませんから。
で、動かそうとすると、痛い。
たとえば、ランナーで有名なのは、アシの裏の痛みです。
足底腱膜炎なんて、いわれます。
ほかに、筋肉・腱・関節連合軍というと、何を思いだすでしょうか。
ラケットの振りすぎ(テニス肘)
指の使いすぎ(バネ指)
蹴りすぎ(アキレス腱炎)
「動かそう」とすると「決まった場所」が痛くなる。
そういう共通点があります。
動かさなかったら、あまり感じない。
そこは、どうなっているんでしょうか。
その一帯に血流が十分にいきわたっていない。
なので、修復がすすまない。
なので、いつまでたっても、よくならない。
だったら、その場所に集中して、痛み止めを送ろう。
そして血流の再建をすすめよう。
ゆく血管、かえる血管の再生。
うーん、じつに理にかなった発想、天才だ。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/07/2985757_m-1024x591.jpg)
そして、いつものコンビ
薏苡仁湯は、筋肉・腱・関節部の痛みを止めつつ、血行を回復させる。
血行を回復させますが、まだ不十分な場合があります。
流れの行き場を失った血も、とどこおっていそうです。
なので、とどこおった流れを、もっとはやく回復させたい。
そう思ったら、はい、桂枝茯苓丸の出番です。
この両者のセット。
これを、1日2回か3回。
血行の行きにくい場所の、血行再建ですから、少々時間はかかります。
数週間。
きっと、うまくいく。
ただし、あらためて作用機序をふりかえっておきます。
局所の痛みを、やわらげる。
局所の、血流を回復して、組織の修復につなげる。
ですから、こういう過程に逆行する行為をつづけていら、なおりません。
痛みは、いつもカラダからの伝言です。
その声に耳を傾けてゆきましょう。
カラダからの手紙を、大切に。
ラブレター フロム カラダ♪
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/07/24026032_m-1024x698.jpg)
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2018/11/76f3e759415ad1690bfae003ac05144c-e1542443258483.jpg)
いつまでも つづく痛みへ アプローチ
↓ よろしければ、清き1票をお願いします(1日ワンクリック有効)
![にほんブログ村 その他スポーツブログ マラソンへ](https://b.blogmura.com/sports/marathon/88_31.gif)