ピッチは、特別

いい気持ちラン

 

1分間に、何歩くらいの足がでると、気持ちのいいランになるでしょうか。
つまり、至適ピッチ数
遅すぎれば、疲れやすい。
はやすぎれば、身がもたない。

ただし、この疑問は、オオザッパすぎるかもしれません。
だって、ゆっくりランがある。
レース時のペースランがある。
坂道やっとこさ、のぼるランがある。

スピードや状況がことなれば、ピッチ数だって、かわりますから。

そして、そもそも、走っている最中に、ピッチ数は意識できません。
少なくとも、わたくしには。

ところが、科学の進歩は、そんな状況をかえてくれました。
走っている最中に、ピッチ数が腕時計にでるんですね。
脈拍数まで。

そして、走りおえれば、パソコン画面にピッチ数と脈拍数の相関関係まで示されるんです。
ここから、何かが読みとれないものか。

 



 

ピッチ数と脈拍数

 

わたしは、以前から「ピッチ数」と「脈拍数」の関係に着目してきました。
どちらも、1分間の回数、としてみてゆきます。

両者は、本来は、独立性のある因子です。
ピッチ数は、かけ足の回数です。
脈拍数は、心臓が動脈におくる血流の波です。

ところが、両者を「血流」として統一化してみます。

脈拍は、心臓の血液拍出量を反映します。
つまりは、血液の流れです。
血流の反映です。

では、ピッチ数を、血流として、どうとらえるか。

下半身、とくに下肢の血液のもどりには、下肢筋肉群の収縮が関与してきます。
中心は、フクラハギからフトモモの筋肉群です。
ここが、キュッキュとしぼりあげる。
歩きや走っているときの、筋肉群の動きですけど。

筋収縮は、本来は、カラダの移動のための変化です。
でもこれは、筋肉群におおわれた静脈の「乳しぼり」効果もうんでいます。

下肢静脈は、静脈弁という、血流を一方通行に導く構造があります。
血液をためた下肢静脈が、筋肉群でしぼられます。
すると、中の血液は、心臓に向かって一方通行的にしぼりあげられます。
重力にさからって、上へ、上へとのぼってゆく。

下肢の筋肉群が、「第二の心臓」とよばれるゆえんです。

ピッチをきざむ主役は、下肢の筋肉群です。
ですから、ピッチ数は、下肢筋肉群の心拍数のようなものになります。
下肢の筋肉群が、「第二の心臓」とよばれるゆえんです。

これを、わたしは勝手に「足拍数」なんてよんでいます。
足のきざむ、脈拍数。
イコール、ピッチ数です。

 



 

本家

 

本家の心臓は、全身に血液を「送り出して」います。
24時間、休みなしです。
生まれてこのかた、1日も休んでいません。

自分は、あきっぽい。
何をやっても、つづかない。
いいえ、心臓や呼吸は、休みなくつづいているんですね。

なにしろ、心臓が数秒休むだけで、意識をなくしちゃうくらいですから。
ですから、大切さからいっても、本家の心臓を抜きにしては、ありえません。

ここが、休んでしまったら、万事休すです。
至急、AEDです。

では、第二の心臓の名をつけた、下肢筋肉群はどうでしょうか。
中心は、フクラハギ筋肉群です。
もちろん、フトモモ筋肉群だって、忘れちゃこまります。

これらが、キュッとちぢむと、下肢のふくれた静脈がきゅっとしぼられる。
同時に、血液が、キュッと心臓へ向かう。
つまり、第二の心臓は、さがった血液を「送りあげる」役目をになっています。
二本足で立つ人間の生理です。

血液を全身に「送り出す」本家の心臓。
さがった血液を本家に「送りあげる」第二の心臓。

 



 

第二の心臓

 

さて、足の筋肉部を、「第二の心臓」といいました。
でも、よく考えてみます。
本当に「心臓」なんて名のっていいんでしょうか。
そんな資格があるんでしょうか。
看板に偽りはありませんか?

なにしろ、どんだけのポンプ力があるのか、ということです。

まず、下肢静脈内の血液を送りあげる、といいました。
そりゃ、下肢筋群がギュッとちぢめば、たまった血液をおし出すことはできます。
ただし、下肢筋群は、そのためにあるものではありません。
本来は、カラダを支え、歩いたり走ったりするためのものです。
静脈の乳しぼり効果は、いわば、副次的なものです。

しかも、どれだけの血液を送りあげられるのでしょうか。
ふつうは、立つ姿勢で、重力にあがなう方向にもってゆかねばならないのです。
いちばん、しんどい労力です。
本家の心臓からは、重力でスーっとおちてくるのとは、逆なのです。

構造上も、本家の心臓は、ちゃんとしたポンプです。
一回の拍動で、コップ半分の血液を送り出すことができます。
下肢は、ポンプ構造じゃなくて、ストローです。
容積って、どのくらいなんでしょうか。

しかも、自律性という、おおきなちがいがあります。
本家の心臓は、自動で動いてくれています。
第二の心臓は、一歩をふみ出さねば、一拍がうまれません。

 



 

神さまの工夫

 

下肢の筋群を、かんたんに「第二の心臓」なんていっちゃいました。

しかし、「心臓」を名乗るのは、容易ではなさそうです。
いくつかの不利な条件をのり越えねばなりません。

それでも、不利は承知。
ここをのり越えませんと、2本足で立っての移動は、むつかしいのです。
血流を、本家心臓だけにまかすのは、負担が大変でしょう。

そこで、神さまは、天才的な工夫を考えました。
(わたくしの妄想ですが)

アシを、筋肉でフンワリ豊かにすることです。
モモも、フクラハギも、豊富な筋肉でおおいました。
その中に、静脈を通したのです。

その結果、一歩一歩に心臓のような働きをさせることが可能になりました。

4本足なら、そんなに送りあげる必要はありません。
だから、豊かなフクラハギはいりません。
ワンコやニャンコも、あんな巨大な馬さんも。
よく比較してみてください、骨と皮。

ただし、筋肉で太くしただけなら、意味をもちません。
ギュッギュッしなくては、要をなしません。

それが、ピッチです。
だから、ピッチは大切。
そんな気がしませんか?

 



 

たーさん
ピッチ数 着目点は 第二の心臓

 

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