立ち方
スムースに走る要件。
ここには、2本足で走る、というのがあげられます。
んなの、アタリマエじゃないか。
2本の手で走れるもんか。
つまり、逆立ちですね。
はい、おっしゃる通りです。
でも、2本足で立っていれば、どんな姿勢でもスムースに走れるでしょうか?
そうでもありません。
2本足とひと口でいっても、千差万別。
やはり、理にかなった「立ち方」というのがあると思います。
たとえば、ひとは加齢にともない、立ち姿勢が変化してゆきます。
個人差は、あります。
しかし、だんだん若いときとはちがってゆきます。
このとき、何を根拠に、ちがうと判断できるのでしょうか。
なんとなく、ですませない。
具体的な「ここ」という部分を、さぐってみませんか。
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2本足の決め手
2本足で生活するのは、人間だけです(多分)。
サルやチンパンジーも、2本足にはなります。
ところが、パッと見で、人間じゃないとわかります。
どこがちがうから、人間じゃない、といえるのでしょうか。
姿がちがう。
身長がちがう。
手足のバランスがちがう。
顔がちがう。
服を着ていない。
かように、人間とはちがう点は、いくつもあげられます。
さらに、もう一歩。
もう少し、本質的な立ち姿勢のちがいに気がつきませんか?
「腰」の立ち方です。
人間が、「サルの腰」のマネをすると、サルに見えるんです。
いちど、チャレンジしてみませんか。
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年とともに、腰がかわる
年をとっても、カクシャクとした方がおられます。
一方で、明らかに、姿勢の変化があらわれてくることがあります。
かわりましたね、というときは、身長もちぢんでいます。
年をとって、身長が伸びた、という方はまずいません。
背丈は、ちぢむものです。
そこには「腰の立ち方」が、ひとつのポイントになってゆきます。
腰が「前方」に傾きはじめる方がいます。
それとバランスをとるように、背骨も変形してゆきます。
でも、立ってくらさなくちゃ、ならない。
どういう風にして、バランスをとりましょうか?
ふつう、手を「うしろ」に伸ばしはじめます。
腰のうしろで、手を組みたくなります。
腰が「後方」に傾きはじめる方がいます。
それとバランスをとるように、背骨も変形してゆきます。
でも、立ってくらさなくちゃ、ならない。
どういう風にして、バランスをとりましょうか?
ふつう、手を「前」に伸ばしはじめます。
しばしば、その手をヒザの上に載せるようになります。
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しゃんと立つ
それでは、どんな「腰の立ち方」がいいでしょうか。
よい、というのは、見た目がスマートだということです。
シャンとして、自然だからでしょうか。
同時に、よい姿勢は、機能的なメリットも生みます。
足の動きが、スムースになります。
なぜなら、自然な立ち方ですから。
その結果、歩き方がスムース。
さらに加えて、走り方もスムース。
スムースさとは、イコール自由さも持ち合わせています。
無駄な緊張がいらないからです。
年とともに、歩いたり、走ったりがしんどくなりがちです。
そのひとつの理由。
腰が傾きはじめるから。
わたしの、観察結果ですけど。
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どうしましょうか?
腰が自然に立っているかどうか。ほら、しばしば走るときの骨盤の傾き加減なんて指摘されることありませんか。
ちゃんと立てろ、とか、前屈気味にとか。
どの塩梅がいいのでしょうか。
そもそも、意識して直せるものでしょうか。
走っていれば、忘れちゃいそう。
いえいえ、じつはわたしたちはみな、「立つ前」に基本を学んでいました。
そう、赤ちゃん時代に。
そこに、帰ればいい。
4本足の姿勢。
ハイハイです。
えっ、立ってないじゃないですか。
そこが大事なんです。
自然な4本足時代。
ハイハイ時代のことです。
そこでは、腰はしっかりと上体とつながっています。
この基本がガッチリ習得できたあかつきに、ひとは立つ。
2本足になる。
おサルやチンパンジーは、どのくらい「ハイハイ」するのでしょうか。
人間は、ふつう、いやになるほどするんです。
誰に教わるでもなく。
こんな素晴らしい、チョー基本動作。
ある意味、遺伝子にくみ込まれている基本動作。
これを赤ちゃん時代に卒業、なんて、もったいなくありませんか。
そして今、その感覚を忘れてはいませんか。
いくつになっても、4本足時代を思い出して、やってみる。
とくに腰が疲れたときには、得ることがあるかも。
腰が痛いなあ、と長くわずらう方も、いかがでしょうか。
そして、中高年になったら、積極的に。
そういえば、腰をわずらう赤ちゃんというのは、見ないなあ。
人間の姿勢の原点は、いつだって「4本足」。
やってみて、ソンはないかも。
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腰の位置 赤ちゃん時代が 知っている
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