背中が陽
万物は、陰と陽にわけられています。
すると、自分は陰の人間か、陽の人間か。
いえ、そういう発想じゃありません。
ひとりの人間のなかに、陰の部分、陽の部分が入っているからです。
そして、背中側が陽。
オナカと胸側が陰。
なんとなく、オモテとウラが逆じゃないか、と感じますが、この通りです。
というのも、もともと、ひとも4本足の生きものでした。
ハイハイで、日中、外に出てみます。
見上げれば、青空とまばゆい太陽。
太陽光線は、ポカポカとあたたかい陽気をふり注いでいます。
ハイハイで、日光をあびるのは背中側。
ですので、背中側には、陽気が満ちてくるんです。
オナカ側は、その反対で、日陰になるんです。
ですから、背中側が陽。
オナカと胸側が陰。
よろしいでしょうか。
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陽はくだる
太陽の陽気は、天上からこぼれるように地上にふり注ぎます。
陽の気は、それを含めば含むほど、重くなってゆきます。
そう、陽の気は、下にくだるながれをもちます。
一方、陰の気は、質量がありません。
軽い存在です。
まるで、わたしのようです(余分なヒトコト)。
そのため、陰の気は、上に上にとのぼってゆきます。
ということは、ひとのカラダで考えれば、どういうことでしょうか。
オナカから胸側は、上にのぼる気が発生しています。
かたや、背中側は、アタマからオシリに向かう、くだる気の流れがおきています。
カラダの前面は、上にむかう気の流れ。
カラダの後面は、下にくだる気の流れ。
それを分ける分水領は、おのれのアタマ。
いいですか、のぼりっぱなし、くだりっぱなし、ということはありません。
カラダの前面をのぼった気は、アタマでUターン。
そして背中でくだって足もとへ。
足もとにおりた気は、足ウラを通って、前面へ。
クルクルクルクル。
気の流れは、とどまることはありません。
地球の自転のように、休みなく回る。
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気の流れは、キャタピラ
キャタピラを日本語に訳すと、「無限軌道」といいます。
いつまでもクルクルまわる輪っかです。
ブルトーザーや戦車の車輪が、キャタピラです。
ぼくは小学生時代、プラモ作りが大好きでした。
とくに、キャタピラをもつプラモ。
ブルドーザーや戦車を組みたてては、荒地や坂道をガーガー。
そして陰陽を知ったいま、人間にもキャタピラが回っていることを教えられたのです。
カラダの前面をのぼり、後面にくだる気は、キャタピラ、無限軌道そのものです。
生きているかぎり、回りつづけているキャタピラ。
むかしのひとは、すばらしい感性をお持ちだったのですね。
陰陽は、シーソーのように右と左の関係じゃないんですね。
クルクル回る関係。
なるほど、ガッテん。
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陰陽キャタピラ人間
ところが残念ながら、カラダをつつむ陰陽キャタピラは、目にはみえません。
意識しないと、存在すら、気がつきません。
想像力が必要な人間をつつむ輪っかです。
ですから、ぜひカラダのキャタピラを想像してみてください。
お手軽なところでは、まずは立った姿勢から。
カラダの前面でのぼる気を感じ、後面でくだる気を感じてみましょう。
キャタピラですから、前面も後面も、いっしょに回っています。
とはいえ、一度に前後面の両方に意識をむけるのは難易度が高いでしょうか。
順番に、意識をむけてみます。
とくに、呼吸といっしょが、おすすめです。
息をすうとき、前面の気がのぼる感じを味わってみましょう。
息をはくとき、後面に気がくだる感じを味わってみるのです。
すう、前。
はく、うしろ。
すう、のぼる。
はく、くだる。
これだけで、姿勢がすこしかわってきませんか。
ピンと伸びる感覚。
イスにすわったままでも、できると思います。
何となく感じがつかめたら、つぎは、ゆっくり歩いてみましょう。
歩きながらでも、同じ感じがつかめますか。
カラダの前面と後面をまわる気の感覚。
本当のキャタピラなら、逆回転でしょうが、ここは想像がうむ気の世界です。
いえ、陰陽の世界の、奥の深さです、多分。
あまり、かたいこと、いわないでね。
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走ってこその、陰陽キャタピラ
それでは、いよいよ走りながら、陰陽キャタピラ感覚を味わってみましょう。
立つとき、歩くときと、要領は同じです。
さあ、走ってゆきます。
息をすって、前面の気がのぼる感覚を味わう。
息をはいて、後面の気がおりる感覚。
この陰陽キャタピラ感覚の中に入ってしまうと、カラダの感覚がかわりませんか?
まず、走る姿勢が自然体になってくる(気がする)。
疲れると、猫背がすすみますものね。
姿勢が自然体になると、走りが軽快になってくる(気がする)。
カラダへのロスが減るからでしょうね。
走りが軽快になると、呼吸が楽になる(気がする)。
やってみれば、わかります。
陰陽の気に包まれた走り。
いえ、陰陽の気に守られた走り、といっていいかも。
ずっと、ずっと、キャタピラを意識する必要はありません。
疲れたとき、ちょっと思い出していただけるだけでもかまいません。
瞬時に、カラダの感覚が切りかわりませんか?
どうでしょうか。
陰陽の世界は、奥がふかい。
あいかわらず、へんな話題で、すいませんでした。
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すいはいて クルリクルリの キャタピラ走り
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