ももクロ非常識ビジネス学、ワニブックス

あんた飛ばしすぎ

 

ももいろクローバーZ(以下ももクロ)に、『あんた飛ばしすぎ』という名曲があります。

ちょっとあんた飛ばしすぎ
ちょっとあんた飛ばしすぎ

で、はじまり、メンバーの一人ひとりを揶揄して、最後にもう一度。

ちょっとみんな飛ばしすぎ
ちょっとみんな飛ばしすぎ

あー、わたしも一度でいいからマラソンレース中に「あんた飛ばしすぎ」って言われてみたい。
なにしろ、現実は「あんた歩きすぎ、のろのろ走るな、道開けろ」ってなものですから。

今回とり上げさせていただく本は、ももいろクローバーZ公式記者を自称する小島和宏さんの労作です。

独自路線を突っ走る、ももクロ解剖学。
ももクロは、なぜすごいのか?

 



 

 

こびない、わが道

 

アイドルたちは、アイドルの王道というのがあります。

握手会で、ポイントをかせぐ。
しかし、ももクロはしない。

夏には、水着でPR。
しかし、ももクロは水着完全NG。

卒業したら、メンバーの更新。
しかし、ももクロは補充をしない。

かわいい衣装で、恋愛禁止。
しかし、ももクロは絶妙にかわいくない衣装で、恋愛には言及しない。

紅白はずれたら、再復帰をめざす。
しかし、ももクロはあっさりと紅白卒業宣言。

いわゆるメジャーなアイドルグループの歩む方向とはあきらかにちがう。
そのちがいを、克明に羅列してゆきます。

そもそも、CDの売り上げが、ゼンゼンちがう。
ももクロのCDは、売れてない

しかし、CDの売り上げが10万枚にも満たないのに、2日間のライブで10万人以上を動員してしまう。
うーん、すごくね?

 



 

 

売れることより、交わること

 

ライブでは「ナマ歌」にこだわっているのも有名です。

じつは、「アイドル」=「口パク」は、公然の秘密となっています。

なにしろ、ダンスで魅せようとする。
華麗なフォーメーションで魅せようとする。
そういったステージ上で精度をあげるためには、口パクの演出は必然的な流れになってしまうのです。

ところが、ももクロはナマ歌にこだわる。
そのために、日ごろの準備が欠かせません。
体調管理や、ボイトレも欠かせません。
事前の打ち合わせにも、手がかかります。

時間がとれたら仕事をどんどん詰めこんでゆく、という一般的なアイドル興行では、あるいは許されないかもしれません。

そして、毎回のナマ歌勝負は、毎回の真剣勝負ということでもあります。
その真剣さは、受け手である『モノノフ』(ももクロファンのことね)の心をギュッとつかみ、強い一体感を生み出します。
そういう交流を、大切にしている。

ももクロは東日本大震災のあと、被災地の宮城県女川町を何度もおとづれていました。
それは、ガンバレという姿勢じゃなく、友だちとして。
後日、オフの日、あーりんは両親と家族旅行で、そこをそっとおとづれてもいます。
結びつき。

 



 

人生を見すえる、楽しむ

 

一般に、アイドルのは長くはありません。

だから、本当の年齢を公表できないアイドルもいます。
そして、ある程度の年齢になると、卒業と称してはなれてゆく。
次に、また若いひとの加入。

ですから、アイドル旬時代に、モーレツにかせがせる。
あとは、どうぞ、別の世界へ。

ところが、ももクロは、人生を考えている。
5年後、10年後を見すえている。
結婚後もつづけてゆこうね、なんて言いあえている。
自分の道を、自分で決めている。

あるバックステージでの一コマ。
共演するアイドルグループとすれちがいます。
向こうは、私服でもキラキラ衣装で、アイドルオーラを放っています。

かたや、ももクロは、「いもジャージ」姿。
自然体、力まない、ミエをはらない。
自称なんちゃってアイドル。

 



 

ももクロ走法

 

ももクロの存在は、アイドル界の非常識
ももクロの生き方は、アイドル界の異端児

絶対数的な見方をすれば、そうかもしれません。
でも、世の中は、広いんです。
いくら少子高齢化の社会だの、人口減少だのいっていますが、まだまだイッパイいるじゃないですか。

いっぱいだから、いろんな可能性があります。
いろんな生き方だって、あるはずです。

それは、そのまま走り方にもいえませんか?

アイドル的走り方(好記録)
アイドル的日課の組み方(モーレツ月間走行距離)
アイドル的けじめのつけ方(引退)
というのが、あってもいいです。

というか、こういう走りが主流になっていませんか。

でも、それがすべてじゃない。
非常識の走り異端児の走りがあってもいいんじゃないですか。
しかも、それって、本当に非常識ですか、異端児ですか。

この本は、走ることについては、一言も触れていません。
ランニングのノウハウは、まったく学べません。
でも、ランニングの投影してみると、ぐっと身近になってきます。
自分流の走り方について、後押ししてくれます。

そうそう、ボクは、ももクロを、ダンゼン支持します(笑)。

 



 

たーさん
人がどう 言おうが進め ももクロのごと

 

↓ よろしければ、清き1票をお願いします(1日ワンクリック有効)
にほんブログ村 その他スポーツブログ マラソンへ
にほんブログ村