再び、勝田だ
3年ぶりの開催となった、勝田全国マラソン。
何しろ、大規模な大会です。
だって「全国」なんて名前がついています。
フロシキ広げすぎていませんか。
いやいや、いっそ「全世界」マラソンまでいってもいいかもしれません。
世界に、発信。
さらには「全宇宙」マラソンまで発展させましょう。
火星人にも、参加してもらいます。
わたくしは、この大会の救護ランナーとして参加させていただきました。
タイムは、きちんと計測していただきます。
ただし、不調のランナーさんがいたら、1次救護にあたる。
冬の大会です。
救護中は、たいがいが、しゃがんで動きません。
そのあいだに、カラダは冷えきります。
なので、いつもよりはアッタカイ格好でのぞみます。
スタート前には、救護スタッフ間で、打ち合わせ会があります。
遅れるわけにはまいりません。
それもあって、水戸で前泊します。
なぜ、勝田でなくて水戸なのか。
その理由は、水戸駅にある「川又書店」にあります。
この書店の品ぞろえは、なかなか個性的かつ豊富です。
わたくしの好きな本屋さん。
夕食のあと、つい入りびたってしまいます。
今回も、2時間ほどおじゃま。
しかも、車できているのがイケマせん。
少々、本を買いすぎても、車に運んじゃえば大丈夫。
でも、自制して7冊購入。
さて、レースの朝をむかえます。
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勝田の朝は、水たまりの氷のキラキラ反射がお出迎え。
天からの光
さむい、さむい、さむい。
そんな声ばかりがとどく一週間でした。
じっさい、雪国の積雪量は、ハンパなさそうです。
ここ勝田マラソン会場も、わきには溶けきらない雪が残っています。
ところが、です。
日ざしが変わってきました。
勝田全国マラソン(フル)のスタート時間は、午前10時半です。
いがいと、ごゆっくり。
勝田のヒトは、朝寝坊さんなのか。
いえ、東京からゆったり日帰りができるための時間設定なのだとか。
3年ぶりのマラソン会場の空には、雲ひとつありません。
その中で、太陽がサンサンと輝いています。
ああ、あたたかい。
氷のはっている水たまりに、光がまぶしい。
足もとには、ワークマンのタビ型くつ下をはいてきました。
でも、それは不要のようです。
いつもの、ハダシにワラジで大丈夫そうです。
ただし、その上には、長いジャージズボンとしました。
さて、ランナーがスタートラインに集結です。
じつは、救護ランナーには、スタート位置指定がありません。
適当に、バラけて入る。
わたくしは、D組の最後につきました。
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雪やコンコ、バカはよろこび庭かけめげる。今日はコレで走ります。
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ランナーの整列。先頭は見えません。
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うしろの方にも、たくさんのランナーたち。
いざ出陣
午前10時30分。
号砲はここまで届きませんが、同時に打ち上げ花火が炸裂します。
バンバンバン。
それでスタートを知ります。
まずは商店街の広くはない道を、流れにのってすすみます。
ここは、無理をしない。
すぐに大通りに、コースがかわります。
上下2車線、合計4車線の道路が、すべてランナーに開放です。
ここからは、ほぼ自由なペースですすめます。
本日のレースプランを考えてきました。
半分(ハーフ)までは、ユルリと自重しよう。
余力を残すなんて余裕はありませんが、せめてヨクはかくまい。
前半で、貯金をつくろう。
そういう人生設計、いやレース設計は、もはや無謀とさとりました。
後半、こと切れてしまうだけです。
せめて、半分走って、「さあハーフに出発」くらいの気力を残したい。
そうみると、周囲のランナーさん、みなはやいです。
どんどん、抜かされてゆきます。
でも、いいんです。
きょうは、あくまでマイペース走で。
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まずは勝田の商店街を、さっさか走りはじめます。
コース図
勝田のコースは、2つにわかれます。
(救護用分類ですけど)
ひとつは、対面に車が走っているコース(コース1)。
もうひとつは、道全体がランナーに開放されているコース(コース2)。
もちろん、後者は、狭めの道です。
コース1の場合、イザとなれば、車で直行可能です。
救護者も救急車も、ただちに向かえます。
コース2の場合、やすやすと車が入りにくい。
そのため、コース2での救護応援が必要な場合は、まず自転車部隊などの初動が想定されています。
前半のコースは、ほとんどがコース1に相当する広い道幅。
しかも、高低差も少なく、見通しもよいです。
走りだして、カラダもあたたまってくると、これ幸いとスピードがだせる環境です。
そのうえ、風もない。
だから、みなさん、はやいのか。
あるいは、これがみなさんの実力というものか。
はてまた、わたくしが遅すぎるだけなのか。
走りやすい前半の勢いで、後半を突っ込む。
後半も同じペースで走りきれるランナーには、記録がねらいやすいのです。
アタマの使い方、体力の差が、きれいにでてしまうコース設計ともいえます。
しかし、実際は後半は、コース2が増えてきます。
平坦ではなくなる。
地形が複雑になる。
前半で力尽きると、苦しい。
42キロをグルリと周回するコースなので、広い地域にかかります。
そのため、コース上には、いくつもの学校の横を通ります。
これまでは、そういう小中学校前では、生徒さんの演奏も楽しめました。
ところが、今回は申し合わせがあったのでしょう。
演奏隊はすべて中止、となったようです。
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やがて上下4車線を自由につかってよい広々ルートに突入。
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冬晴れのなか、ランナーの列がつづきます。
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5キロほどゆくと、ちょっとだけせまい道に入ります。
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あとは広々と走って、東海村に突入してゆきます。
ポカポカ
午前10時半スタートですから、はやばやとお昼の鐘が聞こえてきます。
太陽が、真上。
日ざしが、ぬくいです。
まさに走るのに、格好の気象条件です。
なのでか、コース上で、ヘタっているランナーもおりません。
何人かのランナーに声をかけられますが、走りながらの会話だけ。
生徒の演奏会はありませんでしたが、沿道の私設エイドは活況です。
大きな規模から、個人の小さなお接待まで。
すべてに立ち止まってしまったら、それこそ前にすすみません。
公設エイドはシンプルですが、私設エイドが補い、不足するものはありません。
あたたかい人々。
町並みからはずれて、林というか広場の中。
やがて中間点です。
時計の設置はありませんが、自分の腕時計では1時間58分。
呼吸も疲れも、大ジョーブです。
うん、いける、いける。
と思いつつも、いけないことばっかじゃん。
マラソンは、まだまだココからです。
(つづく)
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そろそろ、お昼時間。ここは12時になると、サイレンが鳴るようです。
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このあたりから、私設エイドのご接待攻勢がはじまってゆきます、ありがたい。
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雪がちょっと残ってはいても、日ざしはポカポカ感をかもしています。
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そして中間点、なかなかのペースで通過できました。
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あたたか気候 勝田のひとの 気持ちから
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