はやくも佳境に
6キロのおり返し点をまわると、のぼり坂が本格的に。
本格的に、のハズです。
まわりの光景も、山肌が近づいて、せばまってゆきます。
道もクネクネしはじめて、先が見通せない。
こういう道も、キライじゃないです。
自分の人生を重ねているようです。
が、いがいとアッサリとのぼりきった感でしょうか。
いつまでもつづく「のぼり」はない。
こんどは、急なくだりに入ってゆきます。
やがて10キロこーすと、20キロコースの分岐点にさしかかりました。
右手におれれば、ゴールにむかう10キロコース。
20キロコースは、そのまま、まっすぐです。
だいたい、7,5キロ地点。
10キロコースのランナーがいなくなると、急にワビサビ感がただよいはじめます。
20キロコースのランナーは、200名ほどらしいです。
でも、先をゆくランナーの姿は見えています。
ひとりじゃない。
やがて立派なゴルフ場の前を通ると、道がまっすぐになってきました。
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いつまでもつづくのぼり坂はない、人生と一緒。
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人生の選択肢はイロイロ。
ランナーズ ハイハイ
甘楽町は、全体に北にくだった地形です。
くだり終えた先に鏑川(かぶらがわ)が流れ、それは利根川に吸収されてゆきます。
なので、南にむかうときは、のぼり。
北にむかうときは、くだり。
こんな感じでしょうか。
そしていよいよ、北へむかう進路となり、しかも広い直線路となってきました。
道路がきれいに整備されています。
背中からさす日差しは強くなりましたが、気持ちいいばかりです。
ここは、いっちょ、ガンばってみよう。
中間点と案内された10キロ地点をすぎ、いい調子です(自己満足)。
はやくはないけど、はやさを求めてはいません。
というか、求めるお年頃は過ぎました。
自分の力を、出しきってみるだけ。
ひととの競争じゃありません。
タイムの追及でもありません。
自分のなかで、満足のゆく走りをさがしてゆく。
無心となった走りの中に入ってゆく。
これを、自己トースイラン、と思っています。
カッコつけると、ランナーズハイ。
いえ、ハイハイです、ランナーズハイハイ。
「ハイ」が、ふたつついちゃうところが、あやしい感慨です。
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お地蔵様のできた時代を、なつかしむ。
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レースの最後は、神頼みです、パンパン。
田舎みち
コースは、おおまかにいうと、スタート・ゴール地点を中心に、2周する設計でした。
といって、おなじコースの2周ではありません。
最初に、大きな円周。
つぎに、小さな円周。
円周と言ったら、円周率。
産医師異国に向かう産児御社(みやしろ)に虫散々闇に泣く頃にや。
このとおりに数字をならべると、円周率が35ケタまであらわせます。
高校時代に覚えました。
脱線ばかりが好きでした。
それは、今も変わらず。
これが、何の役にたつのか。
まったく、たちません。
小さな円周コースにはいってゆきます。
南にむかうほど、山と谷、また山と谷、がはっきりしてきます。
そんな雰囲気の、ちいさな谷間のひとつの道を南にのぼりはじめます。
昔からの家が点在しています。
なつかしき里山の風景に、すっぽりとはまっています。
わたくし自身は、もっと田舎風の低人口密度のなかでくらしていますが、ここもすてきな雰囲気です。
太陽にむかって走る。
汗が、ふき出てきています。
エイドでは、水分の提供のみなので、ときどき「飛脚玉」を出して、チューチュー。
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ゆったりとしたのぼり坂。ここがガマンのしどころ。
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先が見えてきました。
変化をたのしむ
コースは、グルリ。
10キロ、20キロの分岐点にまで、もどってきました。
さきほどは、そこを直進。
2周目は、右におれて、あとはゴールにむかうだけです。
のこり、3キロ。
基本は、くだり。
力をだしおしみしないで、ゆこう。
ホントは、余力も残したい、という気持ちもありましたが、ついユケユケ気分がまさってしまいます。
ガンバる、という力は、どのように作用するんでしょうか。
よりはやく、より力強くの原動力となりうるのか。
かえって、ムダな非効率性をうんでしまうのか。
まだまだ、結論は、だせません。
相変わらずの、試行錯誤です。
ホントは、無心の走り、を求めているんですが。
「さあ、ラストだよ、ガンバ」
沿道の方の声援です。
ウヒャー。
やはり最後は、かけおりた坂をのぼりきらないと、グラウンドには、たどり着けません。
ノシノシ。
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ここをくだってゆけば、ゴールもすぐ(のはず)。
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最後をのぼりあげれば、グランドが待っています。
しっとりゴール
地域密着型の、ちびっ子、家族参加型のマラソン大会。
小学生から、わたしどものようなものまで、多世代参加。
とくに、ちびっ子が目につきました。
ちびっ子は、ひとりでは来ません。
家族が、いっしょについています。
それが、なごやかさをうんでいます。
それも、わたしがゴールするころには、残りすべての競技は終了。
多くは、帰路についているようです。
ゴールを待つトラックは、ランナーもまばらで、広さがきわだっています。
そんななか、静かにゴール。
1時間55分48秒でした。
ごほうびに、おマンジュウを2つ、いただきました。
ところで、ここはグランド内に、流しが設置されています。
これは、便利です。
そのまま、手を洗い、顔の汗を流して、と。
まさに、ゴール後のお清めです。
清く正しいシメとあいなりました。
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ゴールラインは、静かに待っていてくれました。
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ワラジが気持ちいい季節に突入してきました。
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走りおえていただいた、マンジュウ。迷っていたら、両方もらえました。
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グランド内にある水道施設。その場で、お清めができます。
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のぼり道 夏を感じる 日差しかな
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