突然のメール
「こんど、うかがっても、よろしいですか?」
『本の雑誌』をご存知でしょうか。
そこの社長さんであり、発行人である浜本茂さんからの、突然のメール。
えっ、マジ?
東京から、わざわざ、コンなところまで?
『本の雑誌』の紹介をさせていただきます。
創刊は、かなり昔(紹介になってないか)。
最初は、隔月刊といいながらの、不定期刊雑誌でした。
椎名誠さん、目黒孝二さん、沢野ひとしさんなどがメンバー。
ぼくが最初に出会ったのが、大学生のとき、23号。
今はもうなくなってしまった、前橋の遊書館という書店です。
以後、ほぼ欠することなく、購読。
この雑誌に、何年か前から、巻頭カラーページが登場しました。
『本棚が見たい』というテーマ。
最初に、特徴のある書店の紹介。
つぎに、個人の本棚のぞき。
ある日、浜本さんが「読者の本棚も見たい」と書かれました。
おもしろそうじゃん。
ちょっと、手を挙げてしまいました。
しかし、本当に来ていただけるなんて、考えてもいませんでした。
こんな、ど田舎まで。
ありがたき、『本の雑誌』
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本当は関係ありませんが、完走メダル。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2020/12/P1050586-1024x768.jpg)
『本の雑誌』とのお付き合いは、長い。
つい、見栄っ張り根性が
本当に、来てもらえるんですか。
しかし、待てよ。
このままでは、ヤバイことになってしまう。
ぼくの6畳の部屋は、まだフツーです(と思っている)。
多少の乱雑さはあれど、恥ずかしいレベルではない。
ちゃんと、床もみえている(畳ですが)。
ところが、です。
そこにつづく、8畳の書庫。
そう、じつは、そんな名の、ヒミツのかくれ家があるんです。
名前の通りでしたら、本がちゃんと並んでいる場です。
でも、現実は、まったくそうではありません。
本のたまり場。
場末の乱闘場。
専門雑誌をふくめ、本の山が床をおおいつくしています。
床が消えかかっています。
どのくらいか。
本を踏まないと、奥まで入ってゆけない。
おお、ふたたび「コンマリ」実行の場面じゃないか。
トキメキのランクを下げて、大処分の決行だ。
さいわい、地元スーパー駐車場わきに、古紙回収コーナーがあるし。
もはや、ブックオフの時間の余裕もありません。
大量移動。
1キロ1ポイントの還元ポイントがもらえます。
結局、200ポイント、200円券をゲットしました。
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ちょっと足を踏み入れがたい惨状の書庫。
浜本さん、来訪
2020年11月8日の日曜日の午後。
本の雑誌発行人、みずからの運転で、ぼくの家までお越しいただきました。
助手席には、写真家の中村規さんが同乗。
中村さんは、スポーツ刈りの、さわやかスポーツマンでもあります。
さっそく現場検証。
フムフム。
プロの視点で、ひととおり見て回ると、まずはひと休み。
コタツをかこんで、本談義。
そうそう、申しおくれました。
今日は、『本棚が見たい』コーナーの取材なんです。
しかし、なんで、こんな人間が取材を受ける?
じつは、「本の雑誌」自体が、本の雑誌といいながら、けっして王道をめざさない(と感じています)。
ですから、いろんなジャンルの本の話題に言及してゆきます。
ときに、日の当たらない分野本まで。
という、心の広さに、ひっかかってくれたのですか。
さすがに、本の雑誌の古参社長。
取材の入り方も、するどいです。
こちらは、たのしく話にのせられぱっなしです。
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本は、床に積んではいけません。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2020/12/P1050827-1024x768.jpg)
夜鍋仕事で、せっせと整理。ここで「コンマリ」が役に立ちました。
いざ、本棚撮影
本日のメインイベント。
いよいよ、本棚の撮影にかかります。
プロの写真家の撮影は、慎重です。
カメラは必ず三脚で固定し、じっくりとアングルを調整してゆきます。
ゆっくりとした時間が、流れてゆきます。
あっ、ぼくも同席させていただきました。
3人で、おしゃべりしながら、撮影がすすみます。
小さな部屋の写真撮影。
だから、すぐに終わるだろうな。
ぜんぜん、そんなことは、ありませんでした。
こんなに、計算しながらすすめるものなのか。
たんねんな仕事ぶりに、プロ根性をみせていただきました。
ぼくは、アッサリと本を立てかけてしまいます。
全集であっても、順番通りじゃないのも、あります。
何冊かが離れていても、そう気になりません。
しかしなあ、サカサに入っているのもありました。
そういうのを、浜本さんは、するどく発見して、喜んでいます。
だって、図書館じゃないしね。
結局、3時間ほどの時間がかかりました。
長くはなりましたが、貴重な時間がいとおしかったです。
すばらしい体験を、させていただきました。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2020/12/P1050756-1024x768.jpg)
構図をまず考案中。ステップがあるみたいです。
ちょっと宣伝
登載雑誌は『本の雑誌』2021年1月新年号です。
通算451号。
明るい丑年の幕をあけたい、スタートダッシュ号。
1月号は、例年ベスト10をのせる特大号です。
ちょうど発売になっています。
いま、まさに書店に出ています。
本屋さんに立ち寄る機会がありましたら、探し出して、手にとってみてください。
巻頭カラーページの一角。
「1月の書斎」というコーナーです。
4ページ半をつかって、わたくしの本棚があやしく登場。
ランナーの皆様には、あまりご縁はないジャンルかもしれません。
でも、たまには、関係ないじゃん、という世界がおもしろい。
いろんな新しい分野に、チャレンジしたいです。
いま、どんなチャレンジしているか、ですか?
それはです、「老いの世界」へのチャレンジです(苦笑)。
なにせ、初めてなもんで。
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これが、『本の雑誌』1月号。書店で見かけたら、巻頭カラーページを。
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