ゴールライン
ランニングの大会で、最後に待っているのがゴールラインです。
ゴールライン。
1本の線です。
その前と向こう側で、空気がちがうはずはありません。
連続した空間です。
ところが、一歩、ゴールラインをこえた先。
そこには、特別なものが待っています。
ああ、力を出しきった。
筋肉痛、バリバリ。
ノドも、カラカラ。
からだボロボロ(これは、いつもですか)。
その日、そのときで、さまざまなカラダからの声が聞こえてきます。
そのなかで、共通するものがあります。
走りきった満足感。
こういう充足感、なかなか日常生活の中では、味わえなくなっています。
レースの1番の醍醐味、といってもいいかもしれません。
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昨年のぐんまマラソンのスタート地点。号砲を待つワクワク感。
ウエブマラソンに、様変わり
新型コロナウイルス感染症の出現は、レース事情も一変させました。
次々と中止になる大会。
ああ、今年はないんだ。
残念の連続。
わが地元開催の、ぐんまマラソンも例外ではありませんでした。
例年、11月3日の文化の日の開催。
それが夏に入る前に、はやばやと中止のアナウンス。
ところが、その後、ウエブマラソンとして開催します、という情報が流れてきました。
ウエブで大会って、どーゆーこと?
この道のオクテのわたしには、イメージがつかめませんでした。
テレビ画面の中で、走るってこと?
ならば、コントローラーとかが必要になるのかな。
完全に、テレビゲームのイメージでした。
やがて、案内のパンフも送られてきました。
昨年の参加者に送付されたようです。
それによると、です。
走る期間を決めます。
11月3日から、11月16日までの、約半月だそうです。
その期間内に、自分の申請した距離を走りきれば、完走あつかいになるようです。
コースは、3つ、設けられていました。
100キロコース、フルコース、10kmコース。
計測は、スマホのアプリを使ってできるようです。
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TATTAって、何だ
スマホのアプリは、「TATTA」というのだそうです。
タッタカ、と思っていたら、タッタというのか。
これをスマホにおとして、操作すれば、参加できるのだとか。
ふーん。
当初、まったく食指がわきませんでした。
スマホ操作、ときくと、とたんに高い壁がそびえてしまうのです。
でも「やろう」という声もあって、じゃあエントリー手続きから。
エントリーは、しました。
ただし、それっきりで、時間だけが過ぎてゆきました。
11月3日が近づいてくる。
参加者名簿なんてものまで、郵送されてきました。
こういうところは、アナログです。
広告がたくさん入っていましたけど。
そうそう、TATTAの操作。
郵送された案内所の通りの手順をふんでみました。
いがいと簡単に、無料で(多分)、TATTAがスマホに入りました。
本当いうと、スマホにいろいろ入れるのは好きじゃありません。
バッテリーの持ちが悪くなる。
フル充電して、1週間もたないんですからね。
週に2回は、充電しないと電池切れ。
前の簡単ケータイは、1週間放置しても、バッテリー残量3だったのに。
ともあれ、11月3日午前9時以降の、距離計測準備はととのいました。
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スタートは、11月8日(日)
といっても、ウエブの大会です。
日常ランを変えるつもりもありませんでした。
そのため、エントリーは「フル」の部。
2週間で、フルの距離を走れば、目的達成です。
月間100キロちょい、を走っているわたしには、ちょうどよい身の丈。
ふだんのご近所ランニングは、だいたい太陽といっしょ。
朝ラン派です。
大会開催日の11月3日(火)は、いつも通り、5時半ごろから、いつもの8キロコースを1周でスタート。
なので、まだTATTAは、計測つかえません。
11月3日の、午前9時から参加可能でしたから。
次に走ったのは、1日あけた11月5日(木)。
ウイークデイの朝から混乱するのも面倒なので、この日もTATTAには触れず。
3日つづけて休まない。
3日つづけて走らない。
こういうペースでいるため、次の朝ランは11月8日(日)。
いよいよTATTAを使ってみます。
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なんとか、かんとか
いつも走りは、ひとりです。
ご近所に、ランナーさんがいませんし。
そもそも、人口密度が異常に低い。
タヌキとか、ハクビシンとか、イノシシは、走っています。
イノシシなんか、オリンピック選手並みです。
猪突猛進、はウソではありません。
ときに、これがネックになります。
わからないことを聞くひとがいない。
ガーミン腕時計を手に入れたときも、スマホとの連動に2ヶ月を要しました。
はたして、TATTAは、ちゃんと動いてくれるか。
日曜日の朝、TATTAの画面を出し、スタートを押しました。
少し走って「ちゃんと動いているかな?」
立ち止まって、スマホを取り出しました。
「オートポーズしてます」画面が出てきました。
えっ、止まってるじゃん。
右往左往、です。
で、だんだん気がついてきました。
このソフト、止まると「オートポーズ」なんですね。
走り出すと、計測がはじまるみたい。
いやはや、むつかしい。
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ランニング中に、イノシシに出会ったのは、まだ1回だけです。
めちゃ、速かった。
ゴールはどこ?
日曜日は、いつもの1周22キロコース。
火曜、木曜に8キロちょい。
むかえた11月15日(日)、七五三の日。
いつもの22キロコースを1周。
これで、フルの距離を超えました。
終わってみれば、63キロちょいという合計距離。
順位は550位でした。
これって、タイムはなく、純粋に走った距離だけみているようです。
TATTA終了。
ぐんまウエブマラソン終了。
でも、です。
なんだかなあ。
レースを走りきった、という感動は生まれてきません。
どうしてなのかな?
ゴールラインがない、というか、見えないためなのでしょうか。
しばらくはつづく、と思われるウエブ形式のマラソン大会。
どのように楽しめばいいんでしょうか。
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ゴールを踏んだ瞬間の満足感は、現場にしかない。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2020/11/P1040570-1024x768.jpg)
こういうのが楽しめるのも、リアル大会の醍醐味。
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