ゴホービはなくても
山中湖の最奥端に到着。
そして、無事に第一関門(17,5キロ)を通過。
ここに至って、大きなゴホービが待っています。
それは、ここに立てばわかります。
目の前には、とうとうと広がる山中湖。
湖面にドーンとはえる逆さ富士。
その先には、長いすそのをたどって、明峰富士山。
やあ、絶景かな、絶景かな。
の、はずでした。
ところが、「まさか」のポツポツお天気。
湖全体がくもって、対岸もよく見えません。
富士山、どこにある?
湖と富士山がセットでこそのチャレ富士が、きょうは湖畔ラン。
もくもくと、走ります。
そして、ゆるゆると、くだりつつ、忍野八海へ。
清流と桜のお出迎えに感謝しつつ、ふたたびスタート地点へ、のぼり始めます。
雨足が強くなってきました。
第二関門(38,3キロ)を、45分のこして通過。
おもしろいですが、ここまでがヒヤヒヤ区間。
後半は、歩きさえしなければ、なんとかなるハズ。
そんな皮算用。
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山中湖畔の富士山絶景ポイント、のはずでしたが。
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3分咲きの桜が、せめてものなぐさめ。
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新ルート忍野八海への道は、プチ樹海の雰囲気。
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この流れの向こうに、忍野八海。
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さて、気分をかえて、のぼりに入ります。
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雨脚が強まって、正直、サムイ。
一気のくだり
最後には、もどってくる長いくだり坂をくだります。
その途中で、42キロ地点を通過。
フルマラソン1本分が、すぎました。
やがて、河口湖町の大通りに入ってゆきます。
ここからも、ふり向けば、いつだって富士山。
という光景は、まったくありません(しつこい)。
ところで、第二関門以降、同じ道を、すべての部門のランナーが駆け抜けることになります。
たくさんのランナー。
ということは、何がおこるか。
そうです、すべての参加ランナーが、エイドを利用する、です。
この大会では、さまざまなエイドで、地元の名物が提供されます。
そう、宣伝されていました。
エイド、エイドで、いろんなものをたのしんでください。
そうですか?
そうだったんでしょうね、たぶん最初のころは。
そうだったんでしょうね、たぶんはやいランナーには。
でもです、わたしのような最後部組はどうなるでしょうか。
エイドで、水がなくなっている、ということはありませんでした。
いえ、一部で、ありました。
しかし、名物は、みごとにオシマイ。
名物以外も、ずいぶんとキレイになくなっています。
参加人数は、考えられていませんから(事実)。
耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、ウシロを走る。
これは、「まさか」の名物品切れ、とはいいません。
たぶん、そーなるよね、とは思っていましたから。
ココロの準備は、できてます。
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ホッとなごやかなのが、ウルトラエイドの特徴。
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河口湖の街中に、入ってきました。
ひとの幸せ
河口湖大橋をわたって、河口湖北岸にはいってきました。
桜並木がつづきます。
ちょうど、桜の花が、まっていてくれました。
お天気は悪くても、桜は桜。
そして、雨もあがってきています。
ピンクの回廊がつづきます。
その下を、はなやかさとは対局のランナーが、トボトボと走ります。
50キロをこえて、桜のようにはなやかに走る、そりゃ無理です。
いっそ、柳の並木のほうが、お似合いでしょうか。
うらめしやぁ。
なんて暗いのは、ランナーだけです。
すてきなウエディングカップルを見つけました。
ちょいとコースアウトして、近くまで。
幸せなひとを見ていると、こちらまで幸せ気分になってきます。
幸せというのは、感染性が高いんですね。
ならば、せめてこちらも、ニヤニヤ走ろう。
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河口湖大橋をわたって、北岸に向かいます。
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桜の回廊。
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つい、引き寄せられてしまって、祝福をさせていただきました。
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河口湖からの富士山絶景スポット、のはずの場所。
へたれず、くさらず
河口湖北岸をおえて、西にのぼり始めると、大きな第三関門(56,0キロ)が待っています。
ここには、44分残しで到着。
いままでは、ここに自分の荷物を置いておけました。
いわゆる、ドロップバック制度。
もちろん、今回は、そういうことはできません。
今後は、みな、そういう流れになるでしょうか。
後半の湖の出発点であり、帰路のエイドにもなります。
つまり、ゆきと帰りの、2回利用するエイドになります。
なので、荷物置き場はなくなっても、にぎわうエイドです。
そして、たくさんの食べものを用意、と宣伝されていました。
が、やはり。
おそい組のわたしが入ってゆくと、テーブルの上は、むなしい空間。
あえて、カラ、と表現しましょうか。
往路にして、これです。
せめて、ゆきのランナーの分くらいは、用意していただきたいものです。
もはや、エイドに頼りきらない。
コース上のコンビニをチェックしておいて、レース中の買い食いが実用的かな。
そういえば、暑い日差しのなかの沖縄100kマラソン大会。
後半戦のローソンで買ったアイスが、うまかったなあ。
小銭がすぐに出せるようにしておこう。
(カードみたいのでも、買えるんでしょうが)。
ただ、逆に、いつもはもう少しくつろぐココ。
今日は、水分補給だけで、さっさと立ちさりです。
ここから西湖に入るのぼりが、本格化してきます。
1歩、1歩、歩いてのぼります。
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河口湖に別れをつげると、のぼり坂が待っています。
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まだ、往路なんですが、テーブルの上はキレイになってます。
リズムだけ
西湖北岸。
もう、このあたりになると、感覚もよくわかりません。
小マタで、スタスタ、すすむだけです。
元気な散歩オバさんでもいようものなら、抜かされそうなペースです。
でも、いいんです。
自分の中で、走っている感覚さえ残っていれば、走りです。
ただ、歩かないだけ。
同じペースをきざむ。
西湖から精進湖へは、なかなか地形が変化します。
まず、ひとつの坂をこえてくだる。
そこには、おたのしみエイド、通称「吉田のウドン」エイドです。
ここだけは、裏切らない。
ちゃんと、ウドンがまっていてくれます。
いや、ウドンというより、それを給仕してくださるあたたかいひとがまっていてくれる。
心から、ほっとします。
そして一杯のウドン。
いやされます。
ここで、力をもらう。
といいたいところですが、もう出すべき力は消滅しています。
なんで走れているんでしょうかね。
樹海をぬけ、精進湖に入ってゆきます。
いちばん小さな湖。
とはいえ、ぐるりと回るには距離感はあります。
そして湖をぬけだすと、旧精進小学校あと。
第四関門(71,7キロ)。
ここには、37分残しで到着。
ここから、方向転換がはじまります。
動線を、ゴール方向へと舵をとる。
あとは、もどる道。
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西湖にまで、やってきました。
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名物「よしだのウドン」エイド、ここは変わらぬおもてなし。
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この「素うどん」が、おいしんです。香りとともに。
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ウドンでくつろぐ光景は、ほほえましいです。
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ボクも、いただきます。
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すわって食べていたら、もう立つのがキツくなってきてしました。そして、寒い。
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でも気をとりもどして、樹海の、たのしい光景をめでる。
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そして、精進湖へと入ってきました。
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しつこいようですが、精進湖からの富士山絶景ポイント、のはず。
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山の稜線も、もやって見えません。
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エイドの焚き火に、つい、引き寄せられてしまいます。
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