ハイハイ→ヨチヨチ→スタスタ→ヨロヨロ

4つの歩行期

 

ひとの歩き方、移動の仕方は、大別すると4期にわけられます(個人的見解)。

ハイハイ期:最初の移動法。
ヨチヨチ期:最初の2本足移動。
スタスタ期:成長してからの代表的移動法。
ヨロヨロ期:長生きすればおとずれる移動。

ところで、いま、どんな歩き方をしていますか?

いや、質問が失礼でした。
スタスタ期に、決まってんだろ。
つい、わたしがヨロヨロしているもので、興味があったのです。

それでは、どんな走り方をされていますか?

走り方となると、みんながスタスタ、とはいえなくなってきます。
さすがに、ハイハイ、というランナーは見たことがありません。
ですが、ビミョーにヨチヨチやヨロヨロが混ざってくることがあるからです。

なにしろ、体に違和感があってね。
走ると、痛みがでてきてしまってね。
苦しくなっちゃってね。
いや、もう、走るのはやめたよ、なんて声まで。

多様性が満開

 



 

安定した移動法

 

いちばん安定した移動期は、いつでしょうか。

ハイハイ期
意外と安定しています。
なにせ、4本足です。
ふつうの、倍の支えがある。

ヨチヨチ期
これは心配、なかなか目が離せません。
よころが、です。
意外に安定しているんです。
まず、姿勢が自然体
ムダな力みがありません。
チャンスがあったら、よく観察してみましょう。

スタスタ期
簡単にまとめちゃいましたが、じつは個性満開
人ごみのなかの、歩く姿をみてみましょう。

その中には、いがいと危なっかしいな、と感じる歩き方もみられます。
その直感は、どこからヒラメキますか。
何か、訴えるものがあるはずです。

 



 

2本足移動が生んだ光と影

 

ひとの移動法って、ホントに多彩だと思いませんか。
4本足動物の、誰からも教わったわけではないのに、似通った動作と比べてみましょう。

なぜ多彩になるんでしょうか。
考えたことがありますか。

人間を、オモテ面ウラ面にわけて考えてみます。

オモテ面というのは、顔のある側です。
ウラ面は、背中側です、ソノまんま。
便宜上の、使い分けです。

4本足生活者(犬や猫も)は、背骨をはさんでオモテ面とウラ面はバランスが保たれています。
オモテ面は、重力が下にひっぱる力。
ウラ面は、4本の足で上に支えあげようとする力。
オモテ面とウラ面の力がつりあって真ん中の背骨は安定。

ですから、背骨が曲がった犬や猫というのは、まず見かけません。
ずっと、自然な湾曲のまま老いてゆく。
背骨がまがって生じる痛みも、生まれません。
トクホン貼ってる犬や猫さん、知ってますか?

ひるがえって、人間のオモテ面とウラ面の関係は、どうなっているんでしょうか。

 



 

オモテ面優先の法則

 

4本足から立ち上がり、2本足になる。
そうすれば、視界が広がります。
手の自由度が、まします。

と、同時に、オモテ面とウラ面のバランスは、どうなってゆくでしょうか。
じつは、4本足のように、自然にオモテ面とウラ面のバランスは保たれている、とはゆかなくなります。

では、どちらに傾きやすいでしょうか。

答えは、圧倒的にオモテ面に傾いてゆく、ですね。

そもそも、オモテ面はハイハイ期には、地面に向かっていました。
それがオモテ面の力で、立ち上がる。
ですので、オモテ面の支える力が低下すれば、オモテ面に傾くのは自然な流れです。

くわえて、オモテ面に傾く生活です。

すわった姿勢、がそもそもオモテ面に傾く。
くわえて、パソコンやスマホをみる姿勢が、オモテ面に傾かせる。

ふだんの作業、たとえば物を持ったり運んだり、はどうでしょうか。
手は、オモト面にむかって出ていますので、オモテ面で作業をします。
自然に、オモト面に傾きます。

スポーツをされる方は、さらにオモテ面に刺激が入ります。
いわゆる筋トレは、多くは、オモト面に傾く力つくりです。
腹筋運動しかり、持ち上げ運動しかり。

ハイハイ期を過ぎて、ひとは立ち上がり、ヨチヨチ期に入ります。
このヨチヨチ期、じつはオモト面とウラ面のバランスがきれいです。
よぶんな力がないからでしょうね。
本来の立ち姿勢、というのは、みなそうだったんですが。

 



 

力の均衡

 

力がある、ない。
それはしばしば局所的な数値で、評価されます。

どのくらいの握る力があるか、という握力
何キロのものを持ち上げることができるか。
どのくらいの蹴る力がだせるか。

ところで、立つ姿勢。
ひとが立つためには、どのくらいの力が必要なんでしょうか。

具体的な数値は、わかりません。
わかりませんが、そんなに莫大な力は必要としていないんじゃないでしょうか。

なにせ、あんなに小ちゃな子でも、立つんです。
そして小ちゃい子が立てる本質は、力より、バランスなのかもしれません。

もういちど、小ちゃい子を観察させていただく。
ムダな力、ありません。
ムダな力がないから、動作がスムース。
その本質のひとつは、まがうことななきオモテ面とウラ面の絶妙なバランス感覚
だから、ヨチヨチ期の歩き方は、いがいにみな似通っています。

ひょっとしたら、走ることにも通じませんか?

やがてバランス感覚から、力の移動法へ。
なにしろ成長という味方があります。
オモテ面の力作り、ウラ面の力作り。
力の合体として、文字通りの力強さ。
その力強さは、スタスタ期をつくってくれます。
そして、この両者の割合が、移動法の個性をかもし出しはじめる原因じゃないでしょうか。

そしてやがて入るヨロヨロ期の原因にもなってゆく。

自分のオモテ面の力具合、ウラ面の力具合。
そのバランス感覚を、どのくらい自覚していますか?
(つづく)

 



 

たーさん
2本足 支える力は オモテウラ

 

↓ よろしければ、清き1票をお願いします(1日ワンクリック有効)
にほんブログ村 その他スポーツブログ マラソンへ
にほんブログ村