赤城の森トレイルラン2020、後半戦。

あれ?

Uターンをして、きたコースをもどる。
ということは、ここはスタート時にのぼった道です。
同じ道
そうです、だって同じ光景が見られます。

でも、ちょっと変化してませんか?
それは、角度です。
のぼる角度が上がってきてきているような気分。

いえ、変わっていません、同じです。
なのに、スタート時のように、タッタかと駆けのぼれない。
歩きが増えてきている。

これを、一般に「疲れ」といいます。
または、「ヘタレ」とも。

この先に待つ、さらにワンランクきびしいのぼり。
ここは、完全な歩きになります。
ハア、ハア。

この原因は、わかっています。
長いくだりを、イイ気になってスピードをあげてきた報いです。
くだりで調子にのると、のぼりでアシが出なくなる。
まだまだ修行が足りない、ということなんでしょうね。

復路に入って、走るランナーが一段と減ってゆきます。
(往復コースと、片道コースがあるため)。
自分の粗い息づかいだけが、聞こえてくるような錯覚。

 



 



空が開けた場所で見上げると、無数のトンボの群れ。



山姥?妖怪?

 

スポーツジョグ、初登場

 

荒れた大地での地下タビの安定感は、バツグンです。
たとえば、野良仕事。
畑は、これが一番うごきやすい。

ふつうの地下タビは、うしろをホックで止める形です。
このホックを、コハゼとよんでいます。
ピッチリ締めつけられますが、若干の手間がかかります。

この手間を一気に解消してくれたのが、現在愛用している「祭りタビ」です。
コハゼ部分が、チャックになっていて、一気に使えます。
もちろん、畑でもランニングにも使えます。
これまで、ハーフマラソンから100キロマラソンまで、使ってきました。

このたび、ヒモ締め式の地下タビが登場した、という情報をキャッチしました。
岡山の地下タビメーカー「丸五」の作。
名前は、そのまま「スポーツジョグ」4,680円。
これまで購入した地下タビの中では、いちばんの高級品です。

今回、手に入れて、はじめて走ってみました。

まずは、装着感
これはバスケットシューズみたいに、足の甲から足首上までヒモで締めあげられるので、バツグンです。
いままで、数多のタビをはいてきましたが、その中でも最高です。

靴底は、ゴム一枚。
ほかは、メッシュ様。
なので、軽さも群をぬいています。

ただし、指のハナオ部分の構造がやや特徴的。
ちょっと、外側にむいています。
ここだけは、はき慣れる必要があるようです。

 



ゴール後の状態。そんなに汚れることもなく、さわやかな装着感でした。

 



家に帰ってからの状態。このあと、ゴシゴシ洗濯しておきました。

 

要所

 

山の中を走るランニング。
ま、わたしの場合は、「歩き」もけっこう混じりますが。
好きモノ、というんでしょうね。
本来なら、山は、ゆっくり歩いて移動が、景色もたのしめていいのです。

どちらにせよ、山中の行動は自己責任です。
当然のことです。

ところが、このレース。
分岐点とか、要所要所に、スタッフが待機してくださっています。
え、あらかじめ、こんなところまできて、ずっと見守ってくださるの?

やさしい。
出発したらゴールまでは自分のアタマとカラダで行動しなさい、ではないんです。
しかも、ただ待っているだけではありません。

声かけしてくださったり、はげましてもらえる。
なんだか、こういうところには、ジーンときてしまいます。
つい、話しこんだり。
地下タビ話で、盛り上がっちゃったところもありました。

 



コース中、唯一の給水ポイント。質素ですが、あたたかいです。

 

山ランの快感

 

午後からは夕立、カミナリにも注意。
天気予報では、そういっていましたし、覚悟もしていました。

リュックには、雨具も用意してあります。
足だって、ぬかるみ坂に耐えうるスポーツジョグです。
くわえて、泥んこになってゴールしても車の中で着替えられるように、車中も泥対策すみ。
どうだ、降るなら降ってみろ。

なのに、木々の間から見上げる空は、だんだんと明るさを増してゆきます。
やがては、木漏れ日がもれるコースへ。

一番おそれていたゴロゴロという雷音も聞こえてきません。
地震・雷・火事・女房、と恐れられている上州こわいもんシリーズ。
どうやら、今回はいずれにも出会わずにすみそうです。

ランナーの密度は、さらに薄くなってゆきます。
後半戦の半分ちかくは、前方にランナーの姿がみえない走りになっています。
ふり返ってもいない。
出会うのは、ヘビくらい(一度だけでしたが)。

ひとりで静かな山道を、ノロノロと走りつづける。
足音は、自分のものだけ。
あとは、背中のペットボトルの水がかなでるペッチャペッチャ。

きつくはなっていますが、こんなキツサを味わえる快感。
ああ、ランニングに出会えてよかった。
ひとりで、感動しながら木々の間をすりぬけてゆく。

 



だれもいないと思っていたら、途中で出会ったのは、ヘビ君でした。

 



やわらかな土のゆるいのぼり斜面。気持ちいいです。



森の中のランは、もう何もいらない(大会写真)。

 

静かなゴールもいいな

 

すっと視界がひらけてきました。
来るときに、ハチ騒動のあった場所です。

スタッフの方が立ち、ハチへの注意をうながしています。
おお、ここに巣がありそう。
斜面の中から、ハチがブンブンと出入りしています。

チラと見た印象では、アシナガバチのようです。
それ以上は、かかわらずにスルー。
ハチアブジェットで、ブハーとやってみたい気持ちもありますが。
(このハチ殺虫剤の勢いと威力は、バズーカ砲なみです)。

ここを過ぎれば、もうのぼりはないはず。

くだりがつづき始めると、なんだかリズムが復帰してきます。
パンパンパンパン、自分ではペースがあがってゆく感じ。
ま、あくまで感じですけど。
じっさいには、もうあがりようがない。

そのままの勢いで、ゴールラインを通過。
3時間33分12秒。
昨年より、20分ほど早く帰ってこられました。

気温が上がりすぎなかったおかげでしょうか。
スポーツジョグの影響は、いかほどだったでしょうか。

昨年は、途中で「スイカ」コーナーの設置。
ゴールしたら「かき氷」のおもてなし。
そういうのが、今回は、自粛中。
静かな、ゴール会場です。

それでも、あたたかく迎えてくださる方々がいる。
気持ちは、ホッコリ。
ああ、やっぱり、実際のレースはいいもんだなあ。

 



静か、静かな中でのゴールとなりました。素敵な大会です。



おみやげに、地元朝どりレタス。シャキッ。

 

たーさん
苦しさも 快感になる レースかな

 

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