津南ウルトラマラソン2021、真っ暗

くだるのって、タイヘン

 

快調に、人生の坂道を、くだっています。
くだるのは、楽です。
一歩一歩、しがらみを手放してゆければ。

ここ1ヶ月、ご近所の坂道を集中して走ってみました。
そこで確認したこと。

のぼりは、キツい。
集中力が大切。
でも、くだりに入れば、休める。
くだりは、眠って走ろう。
そううれば、レースの距離は、半分になる。

ところが、レース本番は、勝手がちがっていました。
足を使いはたすと、くだりでカラダを支えきれなくなります。

むしろ、くだりの方が、こたえる。
足が、出ない。

 



さあ、くだるぞ、人生そのまま。

 



ずっと見守ってくれていたお馬さん、夜になってもいました。

 

こじんまりエイドの楽しみ

 

第2から、第4エイドは、ふつうの規模のエイドです。
第1エイドが、ジャンボすぎるのです。

いえ、フツーではありません。
やはり、豪華すぎです。
時間とともに、メニューも変化します。

これは、周回コースの利点でもありますね。
何しろ、100キロのコース上に、4ヶ所のエイドですむわけですから。
沖縄100Kなんて、20数カ所のエイドでしたよ。

それぞれに、個性があるのもよかったです。
個人的な感想を、のべさせていただきます。
あくまでも、わたくし個人の感想です。

第2エイドは、スポーツマン系の雰囲気がただよっていました。
自分も、走っている仲間だよ、的な。
共感の力を、モリモリいただきました。

 



 

第3エイドは、若手ナウい風の空気につつまれていました。
ならぶメニューも、若手の発想。
新鮮さを、たくさんいただきました。

 



 



 



 

 

第4エイドは、地元オバチャン風のあったかさ。
いやしメニューや、地元産大型アケビまで。
同年代の親近感を、感じました。

 



周回コースですから、わたくしの場合、一期一会ではありません。
6回づつ、あいさつ。
少しずつ、顔も覚えてゆきます。

 

足もとの作戦

 

レースでは、ワラジ
大雨やトレランでは、地下タビ

ここ数年の定番です。
一度、大雨のキャベツマラソン(ハーフ)ではハダシでしたが、あとは例外がありません。

ウルトラマラソンは、もっぱらワラジです。
ただし今回は、坂道コースと書いてありました。
のぼりやくだりは、傾斜の摩擦が、加わってきます。

1足で、どのくらいもつだろうか。
100キロを1足のワラジで走りきれたのは、過去2回のみです。
富士五湖1回と、茨城100kのみ。

ほかの大会では、2足を使いました。
途中で、スリ切れてしまったのです。
文字通りの、2足のワラジ。

津南だと、3足は必要となるかな。
まだまだ未熟なわたくしには、計算がたちません。

ならば、今回は、ゴム底ワラーチでゆこうか。
これなら、簡単にスリ切れることはありません。
文明の進歩。

ということで、今回は、ゴム底ワラーチでの参戦となりました。
その感想は?
いや、快適、安心です。

ただし、足への装着性は、紐編みワラジのほうがすぐれています。
まだまだ、両者の検討は、つづけるつもりです。

 



ゴール後のあんよ、ワラジほど足が汚れません。

 

アタマの作戦

 

100キロという距離は、いい。
問題は、高低差2500メートルだ。

坂道の負荷のイメージがつくれませんでした。

わたくし、ウルトラマラソンの目標は、完走です。
このレースは、100キロの制限時間は、15時間です。
昨年までは、16時間だったようですけど。
時短の波、なんでしょうか。

15時間といったら、900分。
なので、1キロを9分で走りきれれば、ゴールできます。

ただし、坂道を歩きはじめると、キロ15分くらいはとられます。
こういう坂道も、たくさんある。

1周16キロを、2時間半でまわってくる。
そうすると、6周で、ちょうど15時間です。
すると、最初の調整4キロ、約30分がオーバーです。

1周2時間15分で、まわる必要があるかな。
しかし、1周ごとに遅くなるのが目にみえています。
ソロバン7級のアタマでは、ここまでで限界。

あとは、走りながら考えよう。
世間ではやりの、問題先送りです。
流行には、とりあえず、乗っておこう。

で、実際には、最初の1周は2時間をすこし切りました。
以後、確実におそくなる。

5周目で、考えました。
5周をおわって、午後5時をまわっていたら、リタイヤも考えよう。
そうしないと、制限時間にもどってこられなくなる。
あまりに遅いと、スタッフにも迷惑をかけちゃいます。

 



午後の日ざしが傾いてきて、まぶしい。

 

あきらめきれない

 

もう少しで、5周をまわりきれる。
ここで、カラダとともに、腕時計がヤバくなってきました。

バッテリーの残量が少ない」アラームです。
心拍測定機能などはきって、シンプルに使ってきましたが、わが身と運命をともにするつもりか。

時間がわからなくなると、いろいろ大変です。
5周をおえたら、GPS機能も、きろう。
単なる時間表示だけにしよう。

そして5週が終了。
時計は、午後4時56分。
うーん、3時間ギリギリ残されている。
ならば、チャレンジしかないよな。

ヘッドランプをアタマにつけました。
日陰が長くなってきたコースへ、意を決して、とびこみます。

すぐに、西の空に、太陽がしずみはじめてゆきます。
やがて、一帯が闇につつまれ、ヘッドランプを点滅。
前後に、ランナーの姿はありません。
あるのは、静寂だけ。

のぼりつめた先に、第2エイドの灯りがみえます。
荒波の先にある灯台のようです。
6周のお礼をいい、次のエイドをめざす。

途中の道は、真っ暗闇
そうか、外灯もなかったし、人家も少なかったもんな。
しかも、目にした人家も、空き家が多くなっているのかもしれない。

漆黒のコースを、ヘッドランプの灯で走る。
もう距離感も、のぼりくだりも、わからなくなってきました。
ただ、一歩前に進むだけ。

 



遠き山に日は落ちて、ちょっとさみしい。

 



第2エイドをすぎて、ヘッドランプを点灯。

 



ランプの灯りに導かれて、先にゆきます。文字通り、お先真っ暗。

 



第3エイドでも、たいへんお世話になりました。

 



暑かった昼が、一転して、寒さを運んできている最終第4エイド。

 

そしてゴール

 

あと1キロの表示をみつけました。
遠くに、ゴールを構えるホテルの灯りも見えます。

時計は、午後7時40分。
もう、歩いても、ダイジョーブ。
ただ、あと1キロって書かれているけど、ホントに1キロか、と思ってきました。
ちょっと長すぎないか。

ゴールに、近づく。
すると、わきから「もうすぐだ」の声。
じーんと、響いてきます。

そして、感動のゴール
14時間50分42秒。
制限時間を10分をわっての、相変わらずの冷や冷やゴールでした。

完走メダルも、記念Tシャツもない、シンプルなレース。
小さな完走証が、ズシリと重い。

さらに、うれしかったこと。
エイドから「まだ食べられますよ」
たくさんのメニューが、用意されていました。
ふつう、片付けに入っていますよ。

「それでは、カレーをください」
今日、はじめてたべる、主食級のゴハン。
おいしかった。
そういえば、コシヒカリの産地じゃん。

「おかわり、いただけますか」
つい、2杯目いただいてしまいました。

ゼッケンを見せると、隣接するホテルの温泉にも、無料で入れます。
汗と疲れをいやし、車で帰路につきました。

追伸:とても魅力的な津南ウルトラマラソンでした。
何もかもが、すばらしい。
とはいえ、中身のハードさは、群を抜いているかも。
次回も、走りたいか?
うーん、体力が持つかなあ。
悩ましいところです。

 



おお、いよいよだあ。

 



100キロを走って、眺められるゴールの光景。

 



エイドも、まだ営業中。



カレーが、めちゃおいしい、おかわり。

 

たーさん
しんどさは 並みじゃなかった 津南の道

 

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