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「張力オモチャ」って、おもしろいです。
って、正式名称は、どういうんでしょうか。
skwish(すくうぃしゅ)?
じつは、知りません。
「張力オモチャ」とは、ボク自身による、勝手な命名です。
写真のとおりの、オモチャなんですが。
メイド イン 外国製。
たしか、2,000円前後です。
みているだけで、おもしろい。
押してみると、さらに、おもしろさが倍増します。
グイグイ押しても、ダイジョーブです。
思う以上に、がんじょうにできています。
実際に、小さな子が、なめたり、ひっぱったり、ふんづけたり。
相当な乱暴攻撃しても、心配ないよう、設計されているようです。
構造は、いたって単純です。
「棒」と「ゴム」のみです。
この両者が、結びつきあっているだけです。
しかも、棒同士がつながっていることはありません。
すべての棒が、独立しあっている。
柱みたいな、中心構造物もありません。
完全に、ゴムの「張力」と、棒の「支持力」のみでつくられています。
電池とか、そういう動力源も、まったく使われていません。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/08/P1070734-1024x768.jpg)
それぞれの棒は、たがいに独立して、くっついていません。
遊びかた
あそびに、ルールや、手順もいりません。
たのしめれば、何でもあり、です。
ためしに、どこかを押してみましょう。
すると、フニャリと、構造が変形します。
はなせば、もとどおりになる。
押さなくても、引いても、同じ変化がみられます。
はなせば、もとどおりになる。
それダケです。
単純すぎて、おもしろみに欠けると思いますか。
でも、じつによく考えられた「しくみ」になっていると思いませんか。
どのようにも、変われるんですから。
小学生時代のボクにもどれたら、さっそく分解したくなると思います。
まず、バラしてみる。
部品さえなくさなければ、ダイジョウブです。
必ず、もとに、もどります。
必ず、うん、必ず。
それが、往々にして、もとにもどってくれない。
そうにして、ずいぶんと、いろんなモノを壊してきました。
目覚まし時計とか。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/08/P1070735-1024x768.jpg)
どこを押しても、引いてもいいです。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/08/P1070739-1024x768.jpg)
ぐいと、つぶしても大丈夫です。
構造の特徴
なので、今回は、オトナの分別。
分解せずに、構造の特徴を、ながめてみます。
大黒柱みたいな「中心」がない。
すべての構造成分が、どこかで、つながっている。
お互いは、「張力」で関係をつくっている。
あとは、柱の支持力で構造をたもつ。
もっとも、支持力も、ひろい意味では、張力になります。
そして、ひとつが動くと、全体が「連動」してくる。
うーん、この構造、何に似ているんでしょう。
この張力オモチャそのままの構造体を、知っていますか。
まず、わたしたちのカラダの基本構造である「細胞」そのままですね。
細胞って、張力オモチャそのもの、じゃないでしょうか。
細胞は、かたい、四角四面のボックスでできている、じゃありません。
張力でかたどられた、柔軟性のたかい、ピチピチ生命単位です。
赤血球なども、張力オモチャ、そのモノです。
そのために、複雑な血管の中を、自在に流れてゆける。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/08/1490640_m-1024x683.jpg)
そして、カラダまで
わたしたちを構成する細胞は、張力オモチャ構造。
ならば、その集合体である実際のわたしたちのカラダは、どうでしょうか。
もう、そのまま、張力オモチャ構造だな、って思えてきませんか。
いや、人体は、背骨という大黒柱が支える、強固な構造体だよ。
そういう意見もあります。
ただ、よくみれば、背骨だって、ピンと柱で支えているわけではありません。
互いが、張力で、つりあいをとっている構造。
筋肉関係も。
腱も。
すべてが、互いの張力で、バランスをとりあっている。
ですから、いろんな動きができる、というわけです。
年をとって、カラダがかたくなった。
これは、張力の張り方の問題でしょう。
走りすぎて、ヒザを痛めた。
これは、張力の過負荷が一因になっています。
ですから、かたさも、痛みも、張力という視点を抜きには語れない。
見方を変えれば、張力のうまい利用法が、カラダを変えてゆく可能性をもつ。
つまりは、カラダのパフォーマンスということです。
新しく、力をつけてゆくのではない。
筋肉のボリュームをましてゆくことではない。
張力の使い方に、道を見つけてゆく。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/08/3861609_m-1024x683.jpg)
切りこめるたのしみ
「解剖学」という世界があります。
人体を例にとれば、構成する骨の数は、約200こ。
それらをつなぐ筋肉の数は、約600こ。
もはや記憶力は低下の一途をたどるわたしにとって、その数は天文学的です。
知識の伝道。
とても、覚えきれない。
でも、これらを知らずして、人体に介入すべきではない。
なんてなっちゃうと、お手上げです。
ところが、ここで「張力オモチャ」の発想へ転換。
人間のカラダは、張力オモチャ構造。
どこを押すと、どのように変形するか。
変形できないか。
そういうのを、考えてゆく。
自分という「張力オモチャ」を、さぐってみる。
そういう中で、発見を重ねてみませんか。
けっこう、おもしろい。
そして、なにより「学問」という「上からの学び」ではなくなります。
自分で、探す旅。
自分から、自分へ「切りこんで」ゆける道。
これを活用しない手はない、と思います。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2022/08/1140877_m-1024x683.jpg)
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2018/11/76f3e759415ad1690bfae003ac05144c-e1542443258483.jpg)
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