夏の自由研究、サラミの正体

機能の追求

 

わたしたちの筋肉は、年とともに、サラミソーセージ化する。

といっても、筋肉の中身は、やわらかソーセージのままです。
そとの皮の部分だけが、サラミソーセージ化。
しかも、まだらなサラミ化

というところまで、やってきました。
ですが、これは現象です。
そうに見えます、そうにイメージできます。
ここまで。

では、どうしてサラミに見えるのでしょうか。
どんな変化があったから、サラミといえるんでしょうか。

こういう、理由については、まだ考えていませんでした。
つぎは、ここにアプローチをしてみます。
サラミ化というのは、あくまで、イメージ化した表現でしかありませんから。

で、サラミに見えてきた理由が、2つにしぼられてきました。
この2つの変化がおこってくるから、皮がサラミのようになってゆく。

ひとつは、皮が「ちぢんで」ゆく。
もうひとつが、皮が「はりついて」ゆく。

この結果、筋肉の皮(筋膜)はサラミ化なんです。
ひとつずつ、考察してみます。

 



 

筋肉の皮は、ちぢみだす

 

筋肉自体の仕事は、ちぢむです。
もちろん、伸ばされると、のびます。
この機能は、おそらく、終生つづいてくれます。
つまり、両方が可能。

この筋肉を包む皮である、筋膜。
これも、たいへんに、やわらかです。
筋肉の伸びちぢみにあわせて、いっしょに、伸びちぢみします。
若いころは。

ところが、皮だけは、年とともに、伸びちぢみ能力が低下してゆくようです。
そのまま、固まるでもない。
少しずつ、ちぢんでゆくのです。

決して、伸びるのではない。
少しずつ、ちぢんでゆく。
シュルシュル。
一方通行の変化。

筋肉を使わないでいると、この変化が、はやくみられてきます。
おそらく、皮(筋膜)という組織を守るための方法なんでしょう。
伸びたら、うすくなって、ブチ切れてしまいますから。

 



 

筋肉の皮は、はりついてくる

 

筋肉は、いつまでも、やわらかい。
伸びちぢみは、自由です。
年をとっても。

一方で、筋肉をつつむ皮は、ちぢみはじめる。

すると、筋肉といっしょの行動ができなくなってゆきます。
とうぜん、筋肉の動きを、制限しはじめます。

伸びちぢみできなくなって、動きの低下した皮である筋膜。
やがてそれは、筋肉にはりつくようになってきます。
柔軟性がなくなってきた宿命。

といっても、一様にはりつくわけではありません。
当然、はりつきやすい場所と、はりつきにくい場所ができます。

はりつきやすい場所とは、どこが考えられるでしょうか。
筋肉の動きのすくない場所です。
筋肉の動きが少ない。
皮もちぢみだす。
その結果、筋肉と皮が、はりつきやすくなる。

具体的には、筋肉の端です。
骨とくっつく場所。
腱の部分。

また、筋肉を痛めた部分も、はりつきやすくなります。
筋肉が炎症を起こしていた場所です。
治る過程で、どうしても、皮とはりつきやすくなります。

 



 

ちぢんで、はりついた結果

 

筋肉の皮は、ちぢみはじめる。
筋肉の皮が、はりつきだす。

そうなると、どうなるでしょうか。

はい、筋肉のうごきが、十分にできなくなります。
かたい殻におおわれてしまうのですから。

ですから、筋肉自体は、もっと伸びちぢみできるのに、結果として、十分な動きができない。

それが、動きのかたさになってゆきます。
それが、うごきのにぶさになってゆきます。
それが、力の出しにくさになってゆきます。

結果として、柔軟性が落ちてくる。
動きの俊敏性が、低下してくる。
が、出しにくくなる。

つまりは、パフオーマンスの低下。

そればかりじゃありません。
とくに、筋肉と皮が、はりついた場所です。

筋肉が動こうとすると、伸びちぢみ力の低下した皮が、はりついている。
皮は、よく伸びちぢみできない。
ひっぱられる。

すると、痛い
そうとう痛い。

人間の臓器と皮の間には、原則、痛みセンサーが入っています。
おそらく、臓器の障害を、すばやく察知するための設計図なんでしょう。

有名どころは、脳ミソと皮(くも膜)の間の痛みセンサーです。

ここに、ちょってでも出血すれば、ガビーんとくる強烈な痛みが生じます。
緊急事態宣言です。
瞬時に、猛烈な痛みとして、自覚します。
「こんな痛みは、経験ない」というくらいの。

それを、くも膜下出血といいます。
臓器と、皮の間のできごとです。

筋肉と皮の間も、同じしくみが用意されています。
両者の間が、引き伸ばされると、痛い、そうとう痛い。
イタタタタ。

かたくなった関節を曲げられていたいのは、このためでしょう。
腰の筋肉がこうなると、はりついた皮が、伸ばされるたびに、腰痛ズキーン。
足ウラの筋肉がこうなると、以下同文。

 



 

ちょっとの検証

 

ホントに、筋肉自体は、年をとってもやわらかいものなのでしょうか。
わたくし、昔、5年間ほど、病理研究をやっていました。
その間、病理解剖もしていました。

亡くなってすぐにおこなう、全身解剖です。
新生児から。お年寄りまで。
頭から、骨盤まで、全身の解剖です。

たくさんの筋肉を、メスやハサミで、切らせていただきました。
例外なく、やわらかい
スジばってくる、ということはありません。

かたや現在は、時代の要請で、例のワクチン注射です。
わたくしも、500人をこえてきました。

肩の筋肉内へ、2,5センチメートルの針を刺します。
このとき、2回の抵抗があります。

最初は、皮膚をつらぬく抵抗。
次に、筋膜をやぶる抵抗。

筋膜突破の抵抗は、確実に年とともに増加しています。
つまり、筋肉の皮(筋膜)は、年とともに、かたくなる。
ここを通りぬければ、あとは、どなたもスムース。

サラミ化の正体がわかれば、使い方も考えられます。
こうなった筋肉、どう使ったらよいでしょうか。

 



 

 

たーさん
サラミ化の 正体知れば こっちのもの

 

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