足拍数アップの方法

できるものから

 

長く久しく血液循環を安定維持させてゆくこと。

歩くにも走るにも共通する、長距離を「息苦しくならない」でゆくキモは、ここにあると考えています。
では、実際にはどうしたらよいでしょうか。

体育会系的発想では、「クンレン」によって循環能力向上をめざしてゆく、という手があります。
または、一部日本人お家芸的な「精神力」、つまりは根性でのりこえてゆく、という方法もあるでしょう。
道は、たくさんあるのです、とくに前向きの解決法。

たくさんあるのですが、クンレンはつづかない、根性はない、なんていうわたしのような人間にとって、前向きすぎる解決策は役にたちません。

こういうときに、とっかかりとなってくれるものに「生理学」の知識があります。

どうしたら血液循環を安定向上させることができるだろうか。

本家の心臓は、いつもしっかり働いてくれているんです。
だったら、第2の心臓に活躍してもらうのがいいんじゃないか。
ではどうすれば、第2の心臓は活躍できるのかな。

ここに至って、ガクモンは実践に移ってゆきます。

ためしてみる。
自分で実際に歩いて、走って、カラダの声をきいてみる。
即座にわが身で判断できるんですね、それがランニングのいいところ。


 

第2の心臓の活用法

 

フクラハギのキュキュが、下半身の血液循環のおおきなポンプ力になります。
ならば、フクラハギのキュキュ、すなわち足拍数、すなわちピッチを上げていったらいいのではないでしょうか。

理屈は、わかりますね。

それでは、具体的にどう足拍数を上げていったらよろしいでしょうか。

スピードを上げる。
そうです、スピードが上がると、足拍数は自然に増えてゆきます。
増えてゆきますが、同時に、カラダでつかうエネルギー量も増えてゆきます、だって力を使うから。

結果、収支はどうなるでしょうか。

って、そんなこと考える前に、実際に走ってみれば答えはカンタンにわかります。
わかる、というより、あきらめます、わたしの場合は。


 

 

小マタこそが足拍数アップの秘訣

 

ふつうの子」の発想なら、「足拍数を上げたいんなら、歩幅をせばめればいいんじゃないの」という答えがでてきませんか。

ちょっと意識して、小マタにしてみる。

小マタにする方法は、至極カンタンです。
アシの力をぬく
アシから緊張をほぐせばいいだけです。

それだけで、歩幅は小マタになると同時に、ヒザを中心にアシ全体がやわらかくなってゆきます。
アシがゆるむ、という感覚を味わってみませんか。
ゆるむ、ということは、エネルギー量は減るということでもありますから、省エネにもなっています。
同時に、足拍数が上がってゆく。

さて、どのくらい小マタにしましょうか。
いえいえ、数値にこだわる必要はありません。

小マタ意識だけでいい。
アシの緊張をほぐすだけでいい。
お酒は、ぬるめの燗でいい。


 

ふつうじゃない子は、どうしたらいいの

 

前章では、「ふつうの子」の発想と書きました。

ふつうの子は、小マタを容易に実践できます。
小マタになると、足拍数が上がることを即座に体感できます。

けっこう気持ちもいいんじゃない、なんて同調もしていただけるかもしれません。

ところが世界は広いんです。

世の中には、ふつうじゃない子もいるからです。
いえ、失礼。
ランナーの多く、とくにガチランナーの方は「歩幅をちぢめる」という行為におおきな抵抗を感じるようなんです。
「アシの力をぬく」なんてもってのほか、と憤慨されちゃいます。

だって、歩幅をせばめたら、スピード落ちちゃうでしょ。
1歩で1メートル進める歩幅を、80センチに縮めちゃったら、20センチ分ゴールが遠のくことになるわけでしょ。

そう、小マタになると、たしかにスピードが落ちてゆきます。
スピードが落ちる、ということに多くのランナーは抵抗を感じます。
ですので、なかなか受け入れてもらえません。

ま、わたしの云うことって、大概そうなので、わたし自身はめげませんが。

でも、理詰めな疑問です。
切実な問題です。
お気持ち、わかります。

この疑問には、実践が一番です、やってみる。
すると、アレマ、アレマとならないかな。
まず、自分から体感していただきたいと思います。

一歩は短くなったハズなのに、足拍数があがると、なぜかスピードがのってくる。
カラダの緊張もほぐれるから、疲れにくい。
カラダが楽に走ってゆける。
不思議だなあ。

いえ、不思議でもなんでもないんです。
これぞ飛脚の走り、なんです。


 

もうひとつの小マタの変化

 

実は、小マタ走法をためしてみると、2つの変化がカラダに起きてきます。

ひとつは、いま考えている「血液循環」問題です。
ポンプの回数がふえるから、カラダの血のめぐりがよくなる。
ただし、血液循環の実際を直接みることはむつかしいので、どうしても概念的な話になってしまいます。

もうひとつは、カラダの使い方の変化です。

小マタで走ってみると、カラダ使いが変化してゆきます。
どんな変化がおきてくるでしょうか。

アシに力が入らなくなります。
すぐ着地してしまいます。
飛び上がらなくなってきます。
ヒザからじゃなく、その上の胴体から前に進む感じになってきます。
カカトから着地しなくなってきます。

そうです、カラダの動き方が根本的に変化してきちゃう、という感覚です。
ここも大切なテーマだと思いますので、また別の機会に考えてゆきたいと思っています。

いずれにしても「歩幅」をちぢめるだけで、いろんな変化が実にダイナミックに起こってゆくモンだ、という体験をしていただけたら幸いです。

その結果、小マタになることで、「走りが楽しくなりませんか」。
小マタになることで、「走りが楽になってきませんか」。

走ると痛みが出ちゃう、というランナーの方にも、ぜひ試していただきたいと考えています。
方法は簡単です、小マタで、痛みを感じないように歩く、走るです。

力を込めちゃ、いけないんです。
だって、力を意識するってことは、エネルギーを余分に使うってことですから。

楽しくなる、楽になる、走れるようになる、走りがやめられなくなってゆく。

小マタになって、足拍数が上がることでみえてくる世界です。
そして、かつて、飛脚が実践していた世界です。

ところで、目標とする足拍数はどの位がいいでしょうか。
ぜひ、マイ・グッド足拍数をさがしてみてください。

自分にあった足拍数で走れるようになると、息苦しさからさようなら、安定感よ今日わ、となってゆけると信じています。

一句  いいペース 足拍数が カギにぎる


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