ツエ感覚で、実践

ツエのイメージ

 

すてきな発想をされるNさんから、こんな人間立体イメージを教えていただきました。
4点ツエ

ふつうのツエは、1点で支えています。
1本棒ですから。
でも、これだと不安に思われる方がおられます。
カラダを支えきれずに、ふらついてしまう。

そういうときに、下の支えが4方向にのびた「4点ツエ」というのがあります。
床面につく支点が、4カ所。
その力が、中央部の1点に集まる。
そこから上は、ふつうの1本ツエ。

これって、じつに人間立つ感覚に寄り添っていないでしょうか。

ただし、人間の場合は、4点じゃなく「3点ツエ」になります。
前方に、2カ所。
おやゆび山と、こゆび山。
後方に、1カ所。
カカト山。

そうすれば、あとは立派なツエ構造。

 



 

4点ツエの安定性

4点ツエは、同時に下の4点を床面につかないと安定しない、ということはありません。
4点が、バラバラに床面についても、互いの力がはたらき合います。
そして、最終的には、4点でツエを支える。

そのため、バランス能力は、1点ツエよりもグンと向上しています。
そのまま、どこにも立てかけなくても、自立できていますし。

どのくらい、安定性が向上しているのか。
4点だから、4倍向上、では発想がオソマツですね。

一番いいのは、じっさいに手にとっていただければなんですが。

そして、ここからが注目点。
4点ツエの、とくに目を向けていただきたいところ。
それが、4点の力があつまる中心部です。

その中心部は、どんな働きをしているでしょうか。
まず、床面からの下からの反力を、「まとめて」受ける場所です。
そして、ツエにかかる体重をふくめた上からの力を、「最終的に」受ける場所です。
くわえて、そこは直接には、床面につかない。

これって、人間でいえば「距骨」じゃん。
そうか、4点ツエの、距骨だったのか。

 



東京タワーも、大きな4点ツエ構造ですか。

 

4点ツエの注意点

 

実際の4点ツエには、使用上の注意点があります。
坂道での使用は、むつかしいです。
できれば、使わないでください。

坂道の傾斜度にあわせて、ツエの上部分が傾いてしまうからです。
重力の方向にまげて立たせる、というのができません。
あくまで、床面に垂直です。

そのため、坂道では、4点ツエにたよるのは危険です。
バランスを、くずしてしまうのです。

では、どうしたら良いでしょうか。
というはなしの続きは、ツエ屋さんにお願いします。

ここからは、人間版のツエ構想です。
そう、人間は、3点ツエ構造で、立っています。

3点の支点で、床面に立つ。
足首の距骨部で、その3点からの力をまとめる。
体重も、足首の距骨部でうける。

ほら、人間がだんだんと、3点ツエみたいに見えてきませんか。

そして、人間3点ツエの、さらに優秀なところ。
それは、距骨部が傾いて、上体のバランスウを瞬時に調整できるところです。
つまり、重力にあわせられる。

これこそ、人間3点ツエの、4点ツエには真似のできない特許部分です。
この特許があるために、人間は、どんな面でも立っていられる。

 



 

人間3点ツエ使用のコツ

 

いちばん下にくる3点。
具体的には、足ウラです。
ここは、どのように床面についたって、あまり気にしすぎない。
それが、3点ツエの利点ですから。

そして、ここが重要。

この3点でうけた力は、「距骨」部分に収束させたい。
そうすれば、どんな地面状況でも、ちゃんと立てる。

くえわえて、ここに「体重」がかかるイメージ。
体重が、距骨にのっていないと、距骨部分、つまり足首にズレが生じちゃうからです。
着眼点は、距骨部分、ということです。
それ以上の、気をつかわない。

これが、足ウラから、足首、脚、腰から首やアタマにいたるバランスのカナメ
そして、故障予防の秘訣。
そして、この感覚を整えることが、故障治療の目標。

 



 

かつては、みんな

 

むつかしいへ理屈になっちゃったでしょうか。
いえ、2本足で活動する人間の、自然なしくみのように思えます。
小さい子が、ハダシで遊んでいる姿を、みてみましょう。

距骨をひとつの焦点として、動いていませんか。

ところが、ちがう現実もあります。
はやく、はやく走りたい。
そういう目標が生じたときです。

そうなると、どうしても歩幅は「広がって」ゆきます。
広がれば、着地時には、距骨のうしろ側に体重がのりやすくなります。
つまり、カカト着地傾向へ。

そうすると、距骨に体重がのらなくなります。
足首に、負担が増えてゆきます・
カラダが、もたなくなってしまう可能性がでてきます。

ならば、少し前傾で着地できる靴底にしたらどうだろうか。
それが、今日はやりの、カカト厚底前傾シューズです。

これだと、「大マタ」で走っても、傾斜角度が合っていれば、距骨着地ができます。
おもしろいアイデア。

ただし、スピードや歩幅が走行中に変化したら、どうなるでしょうか。
あるいは、自分の走力や歩幅に合っていないとしたら。

そうです。
大地からの力も、体重も、距骨部分に「ズレ」が生じてしまいます。
距骨のズレ現象の発生。

その結果は、足首への過度の負担。
その次に、何がおこってくるか。

わたくしは、はなから「スピード」がありませんので、最初から使えないハキモノです。

足ウラ全体が、フワフワするシューズでも、同様のことがおこる可能性が考えられます。

走りから離れますが、不安定な歩きになってしまった方。
病気や、老いや、障害などで。
足を、どこから着地されているか、わからなくなっちゃうことがあります。。
そこで、距骨を意識することで、歩行が変わったりもします。

たとえば、パーキンソン歩行
力が入って、前足部の着地になりがちで、不安定に。
それを、距骨でつこう(実際にはつきません)のイメージで、安定化なんてこともあります。

足の中心部が距骨から離れるほど、不安定さをかもすようです。

さて、歩くとき、距骨にカラダがのってきていますか?
走っているとき、距骨にカラダがのっていますか?
ぜひ、ためしてみてください。

 



 

たーさん
人間の 感覚うつす 4点ツエ

 

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