足首という根っこ

ここに着目

 

人間は、2本足で立って活動します。
歩くのは、2本足。
走るのも、2本足。

というか、動作中は、1本足で支えています。
走っているときは、空中に浮かんでいることもある。

ということは、着地時は、受ける1本足にその全荷重がかかってくることになります。

このときに生じる「力」は、おおきく「2つ」が考えられます。
体重が、上から下向きにかかる力。
床面から、反発力として、下から上向きにかかる力。

この2つの力が交わるところ、それが「足首」でした。

ですから、2本足活動の生命線ともいうべき場所が、足首です。
足首が、人間の2本足活動のカナメ。

そのため、ワンコなどの4本足にはない人間だけの特徴をもつ。
とってつけたような、へ理屈ですが、いかがでしょうか。

 



 

重要なのに

 

というわけで、足首あっての2本足活動。

もともと人間も、太古の時代は、4本足の仲間でした。
それが、徐々に、前足に体重をかけなくなってゆきます。
カラダを支える、という役目からの変換。

やがて、前足は、「」となって、カラダを支える役目から完全脱却してゆきます。
そして、2本足になる。

ヒトの歴史として、よろしいでしょうか。
そしてこの変遷の立役者が、何を隠そう「足首」でした。

人間が、2本足になれたのは、足首の変化がおこったからです。
足首のおかげなんです。

ですから、人間だけが、他の生きものと足首のしくみがちがっています。
人間だけの特徴を、そなえています。
というような説を、聞いたことはありませんか。
ないですか。

わたくし個人の主張ですけど。
なかなか、あいかわらず賛同者はおりませんが。
少し、気弱です。

 



 

で、足首の何がちがうか

 

人間のもつ足首のしくみが、人間を2本足にさせた。
そうです、人間「のみ」のしくみです。

ですから、そういうしくみを持たないワンコに、いくら歩く練習をさせても無理なんです。
人間のみの、特別なしくみが内蔵されているからです。

では、その「しくみ」とは、一体何なのでしょうか。
ということを考えながら、じっと足首をながめてみる。
足首をにぎってみる。

痛ててて、足首もてない、カラダがかたすぎて。
そうなったら、清く4本足にもどるのも、ひとつの生き方かもしれません。

それでは、いよいよ足首の構造にチャレンジしてゆきます。
ということで、まずは解剖学の教科書をひっぱりだしてみる。
古い本です。
でも、解剖学の本は、古くなっても使えます。
そうそう、更新はありませんから。

足首。
ちいさい場所です。
なのに、けっこう、こまかい。
いろんな骨も集まってます。
とくに、足ウラにつながる部分では。

そもそも、どこまでが足首か。
どこからが、スネなのか。
そして、どこからが足ウラか。

境界線が、いまいち、はっきりしません。
国際紛争に発展しなければよいですが。

なかなか、むつかしいぞ。
そうか、足の骨のしくみは、複雑すぎて昔、学習を放棄した場所でした。
ここが試験にでたら、いさぎよく赤点に甘んじよう。
さいわいなことに、ここから出題されませんでした。
でも、試験は赤点、再試験へ。
けっきょく、どこもわかってなかったんじゃん。

 



 

わたくし流

 

複雑なものは、一歩ずつ。
お勉強の基本でしょうか。
ところが、わたくしは、そういうのが苦手です。
それに、そんなジックリじゃもう時間がない(老いてます)。
というより、アタマに入ってこない。

ここは、ガツンと「省略」だ。
ポイントをおさえれば、よしとしよう。

ということで、とっておきの1点に、ねらいを定めました。

神社などには、大きな柱が立っています。
巨大な柱は、大地の上に置かれた巨石にのっています。
この柱をのせる石を、何てよぶでしょうか。

一般には、「礎石(そせき)」というようです。
土台石です。
「石」をとって、「礎(いしずえ)」ともいいます。

もちろん、基礎という字の語源にからんだ表現です。

大きな柱は、「礎石」にのせて、立っている。
柱と、礎石は、のる関係だけ。
ボルトなどで、固定はしていません。
あくまで、のせているだけ。

礎石は、上からは、柱をふくむ重みを受けている。
そして同時に、大地からは、反力を受けている。

 



 

人間の礎石

 

このしくみが、足首と、じつにそっくりなんです。
解剖の本は、なかなかアタマに入ってきませんので、こういう見方になっちゃいます。

いやまて。
足首といっても、いろんな骨があるじゃないですか。
たとえれば、石垣みたいに。
そのどれが、礎石と同じといえるのか。

たしかに、足首には、たくさんの骨から成り立っています。
それらが、互いにつながっている。
そのため、足首グルグル、というような複雑な動きができるんですね。

その中にあって、ひとつだけ結合のない石、いえ骨がありました。
足首のなかで、孤高の独立骨

それは「距骨(きょこつ)」でした。
足首の、ど真ん中にあります。
これこそ、人間の礎石じゃないか。
距骨は、「ザ・礎石」ならぬ「ザ・礎骨」なんです。

うーん、そんな話は、聞いたことがないぞ。
すいません、独自展開中のへ理屈です。

ところで、巨大な柱をのせる礎石が傾いたら、どうなりますか。
柱、というか、建造物自体が倒壊しちゃうかもしれません。

同じように、人間を支える礎石、つまり距骨が傾いたらどうなるでしょうか。
同じように、なるんだってば。
(つづく)

 



 

たーさん
距骨こそ カラダを載せる 土台なり

 

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