キモノで走ってみると
キモノを用意します。
時代劇に出てくる、町人、女中さん、でっち小僧のキモノです。
落語の長屋に住む、クマさん、八っあん、おカミさんの着ているキモノです。
シンプル。
大衆的。
さっと、羽織って、腰ヒモでキュッとむすびつけるだけ。
結婚式や卒業式ではおる、着付けの必要な高級衣装ではありません。
浴衣(ゆかた)というイメージでもかまいません。
手にはいらなければ、ここはイメージだけでも結構です。
まずは、キモノ姿で立ってみます。
カラダで感じる変化は、いつものジャージ姿とはちがってくるでしょう。
キュークツ感が、第一印象になるでしょうか。
特に背のあたり。
ランドセルを背負ったときにあたる背中の部分。
ランドセル筋と、本ブログではよばせていただいている部分。
スマホが、見づらい衣装。
いってみれば、「つつ」の形に包まれる、という感じでしょうか。
そして、キモノ姿で走ってみます。
カラダで感じる印象は、ますます違和感が増幅してくるでしょうか。
やはり、キュークツ感。
なにより、足が出せません。
キモノにひっかかってしまいます。
ストライドをかせげない。
スピードも出せないっちゅうの。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2019/10/4add1d191323361c7431d4493f0de1aa_m-1024x768.jpg)
古来、衣装は洋服でしたが
日本人も、もともとは洋服を着る民族でした。
下は、ズボン。
上は、シャツ。
手と足に、それぞれの出口がある、ふつうの服です。
ですから、これを「洋」服というのは、ちょっとおかしい。
西洋から伝わった服ではないはずです。
いうなれば、古代服です。
証拠の写真はあるのか。
ありません、時代が古すぎます。
でも、日本各地から出土される「埴輪」は、洋服姿です。
キモノ姿のハニワ君は、たぶんいません。
衣装というのを考えたとき、いちばんスナオな発想が、洋服の型なんでしょうね。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2019/10/106a4184589f20a56b8f4c915ec59b38_m-1024x768.jpg)
天才デザイナーあらわる
みんなが、ふつうの洋服を着ている。
そのなかで、キモノというアイディアをもつ。
そしてキモノの試作。
キモノを着てみる。
キモノを広めてゆく。
大昔にも、ミヤケイッセーさんみたいなデザイナーがいたのでしょうか。
それにしても、キモノの発明者は大天才、と思います。
あらゆる意味で、大天才。
キモノと、ハキモノの発明が、人類をおおきく変えた。
たとえば、今の世の中で、ふたたびキモノをよみがえらそう、としてもむつかしいです。
このわたくしにしても、明日からキモノで出勤。
お仕事も、そのままキモノ姿で。
いやあ、ちょっと無理です。
いろいろ理由も聞かれるでしょう。
メンドー、くさい。
チョー有名人がやったら、どうでしょうか。
あのヒトがキモノになった。
ただちに、SNSでも発信されます。
情報拡散力に関しては、かつてない世の中です。
あっというまに、世間に知られることになることでしょう。
としても、みんながキモノになってくれるかどうか。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2019/10/7c366cd41ebf66bf8ade26bd76bd7481_m-1024x680.jpg)
江戸時代の身体
江戸時代の生活スタイル。
現代の生活スタイル。
両者のきわだったちがいは何でしょうか。
わたしの着眼点は、「活動性の差」です。
どのくらい、カラダを使うか。
現代人のカラダの活動性を考えてみます。
きのう1日、どれくらいカラダを使いましたか。
そして今日、どのくらいカラダを使っていますか。
ランニングで汗をかいた。
こんなことするのは、現代ではとってもレアな人種です。
ヘンタイ、とカゲではみられるくらいですから(事実です)。
で、江戸時代の身体活動量。
まず単純に、ライフラインを全部オフにしてみましょう。
電気、ガス、水道なし。
そして交通機関がありません。
バス、電車、自動車なし。
くわえて、コンビニ、スーパー、レストランなし。
たったそれだけで、どれだけの手間が増えると思いますか。
どれだけカラダを動かさないと、くらせなくなりますか。
たとえば、お水一杯飲むにしても、水くみから始まるんですから。
かつては、そんな中でくらしていたんです。
これだけでも、カラダを使う量は、ハンパないって。
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2019/10/0a3b36d2c18538defd715e03b2e0c170_m-1024x768.jpg)
やがて、キモノの時代へ
現代とは比較にならない身体活動性が要求されたであろう江戸時代。
そして、現代とは比較にならない情報伝達力の乏しかった江戸時代。
そんな中にあって、キモノが浸透してゆきます。
洋服スタイルを捨てて、みんなが、キモノ姿になってゆきます。
一部の酔狂なひとの流行ではありません。
カラダの活動性が要求される時代ですから、衣装に求められる第一条件は「活動しやすさ」ではないでしょうか。
ファッション性に気をむける余裕なんか、二の次でしょう。
となれば、太古よりあった洋服スタイルに方に軍配があがりませんか。
洋服の方が、だんぜんに活動しやすいはずです。
それなのに、なぜキモノ?
しかも、みんなでキモノ。
まだ「ユニクロ」も「しまむら」もありません。
不思議に思ったことはありませんか。
(つづく)
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2019/10/cbe99303c0ca5c29fa08e3e80bc783f2_m-1024x683.jpg)
![](https://hikyaku-bashiri.com/wp-content/uploads/2018/11/76f3e759415ad1690bfae003ac05144c-e1542443258483.jpg)
キュークツさ が売りなのに なぜキモノ?
↓ よろしければ、清き1票をお願いします(1日ワンクリック有効)
![にほんブログ村 その他スポーツブログ マラソンへ](https://b.blogmura.com/sports/marathon/88_31.gif)
にほんブログ村