カラダの地図の探検法

君のゆく道は

 

若者たち」という名曲がすきです。

君のゆく道は はてしなく遠い
なのに なぜ 歯をくいしばり
君はゆくのか そんなにしてまで

年をとると、をくいしばれなくなる
だって、はてしなく遠いわけじゃなくなる。
もうすぐ、終点に行き止まりそうだし。
だから、「そんなにしてまで」ゆく気力はなくなる。

これ、自然の摂理。
なので、「若者たち」の世界からは、遠くなりました。
そのかわりに、気になりだしたのが、おのれのカラダの道です。

世界の出来事よりも、日々、不自由さのますおのれの中の道は、どうなっているんだろう。
どうなっちゃってしまったんだろう。
ソッチのほうに、関心が向いてしまいます。
ソッチのほうが、おもしろそうだし。

そういう、「」です。
なぜなら、カラダの中に、道がとおっているから。
といって、この想は、わたくし個人のものではありません。

むかしから、考えられてきたことです。
洋の東西を問わずに。

人間の発想というのは、あんがい、似通うものなのかもしれません。
そのへんを、まず、さぐってみます。

 



 

東洋のカラダの道

 

東洋の有名な道。
といったら、シルクロードが筆頭です。
って、そういう話題じゃなくて、カラダのはなしです。

そのなかで、横綱級は「けいらく」でしょうか。
カラダの中にはりめぐらされた道、そのものです。
けいらくの体表面での出入り口が、「ツボ」です。

教科書的には、12本+2本の計14本が有名です。
いうなれば、体表面のメインストリート

かつて、わたくしも、コレを覚えようとしたことがあります。
けいらくの先生に、師事させていただきました。
でも、何度挑戦しても、挫折
どうも、3つ以上は覚えられない、オツム機能なもんで。

なので、けいらくを自在にあやつれるひとは、尊敬のマナザシです。

ですから、地図をみながら考えます。
カラダの表面には、なんて多くの道がはしっているんだろう。
そして、こういう「道」を見つけ、活用していった昔のひとの能力に、脱帽です。

しかも、長い歳月を脈々とつづいている生命力。
意味があるから、支持されている証拠です。
すばらしい、人生資産。

 



 

西洋のカラダの道

 

純粋な西洋医学のなかに、「」の概念があるでしょうか。
ないでしょうか。
なにしろ、「つながり」よりも「分析」がお好きなようですから。

筋肉は、バラバラにすれば、およそ600ほどになるよ。
そういったことは、得意です。
でも、それが、どのようにつながっているのか。
そういう視点は、分析興味ほど、育っていないような気がします。
たんに、わたくしの無知なだけかもしれませんが。

といって、皆無なわけではありません。
やはり、つながりに関心をもつ目は存在します。

そういう中で、特筆すべき発想。
そのひとつが、「アナトミートレイン」です。
まったく、わたくしの個人的な推しですけど。

「アナトミー」=「解剖」
「トレイン」=「列車」

カラダの中を、線路が走っている。
つなげるのは、レール。
その中に、駅がある。
うーん、なかなかウインナーソーセージ的発想です。

しかも、この理論のベースにあるのは、筋肉のつながりです。
あるいは、筋膜。
ちゃんとした、西洋解剖学的発想が基盤にある。

わたくしがこの発想に出会ったのが、「アナトミートレイン」第二版。
まだ翻訳本がなくて、英語の本。
はい、ちゃんとは読めません。
わたくし、日本語と上州弁のバイリンガルですけど。

でも、図解が多くて、見ているだけでも雰囲気は伝わります。
そののち、日本語訳がでてきて解決。
すぐに購入。
やがて、第三版にバージョンアップ。
もちろん、購入しました。
うわさでは、もう少しで第四版がでそうだとか。

着々と進化しているようです。
それだけ、支持もされているからでしょう。
たのしみです。

 



 

東西の融合

 

おもしろい事実があります。
けいらく」という東洋的な発想による14本の道。
アナトミートレイン」にみる西洋的な発想からの主要12本の道。
おたがい、本数は、代表的な道の数ですが。

この両者の地図が、けっこう似通っているんです。
こまかなことにこだわらなければ、ほとんど一緒といってもいいほどです。
なんという結果なんでしょうか。
人間は、洋の東西を問わず、対象が一緒だからでしょうか。

わたくしは、この事実に、衝撃を受けました。
そして、感動したものです。

人間関係では、ケンカや戦争まで絶えません。
同じ人間同士なのにね。

だからこそ、もっと自分のカラダに注目してみませんか。
ほら、みんな、けっこう同じじゃないですか。

そして、年とともに、不自由さもでる。
住む地域によっては、こまった災害もおこる。
なのに、なぜ争ってばかりいる。
奪いあうことばかり考えてんの。

自分のカラダをみつめる余裕の中で、そういう「」も生まれたらいいのに。

 



 

道をさがす

 

カラダの中の「」をさがす。
それは、案外、普遍的なものなのかもしれない。

そして、道があったら、道を利用しよう。
だって、そこが通ってゆくのに都合がよいから。
いつも道なき道を切り開く、というのじゃ疲れてしまいます。

そして道が荒れてきたら、整備をしてゆく。
せっかくの道なんだから、使いやすくしておきたい。

そのさい、どのように整備してゆくか。
薬をのんで、道がよくなるのか。
自分の道を、どこまで他人にゆだねるか。

まずは、自分の道の地図の概略をつくっておく。
そして、自分の道の状況をパトロール。
小さな変化なら、すぐに自分で整備もできます。

こういうステップも、おもしろい道になりませんか。

 



 

たーさん
東西も 問わない人間 ひとつだから

 

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