筋肉痛への、へ理屈

運動器の痛み、3つのおさらい

 

運動器はどこや、というおさらい

皮膚
筋肉
関節


この4つのグループを「運動器」としちゃいました。
わたくしバージョンです。

運動器のなかで、痛みを感じる場所のおさらい

真皮(皮膚1枚下の膜)
筋膜
関節包(関節をつつむ膜)
骨膜

以上の、おのおのの臓器をつつむ膜に、痛みを感じる受容器がある。
たとえば、筋肉内は、直接は痛みを感じない。

痛みが発生する機序のおさらい

その部分の血流の乱れ(多くは低下)によって作られる「痛み物質(P-物質)」が、痛みの受容器につくことで、痛みの信号が発せられる。

以上、おさらい集。
わたくしなりのマトメです。



 

痛みのキッカケ

 

ということで、運動器の痛みは血流の乱れ(低下)からはじまります。
血流が低下すると、痛みはじめる。

これは、運動器のみの機序ではありません。
心臓の動脈の流れが止まると、心筋梗塞の痛み。
脳のくも膜下の動脈が破裂して流れが止まると、くも膜下出血の痛み。

という原理を考えれば、痛みをつくらない走りは、案外に簡単です。
運動器の、血流の低下をきたさない程度に走る。

つまりは、手をぬく。
いえ、軽く走る。
短時間で、あがる。

なんて方法は、どうなんでしょうか。
こんなんでは、不完全燃焼になるばかりですね。

ですから、痛みは、忌み嫌うばかりの存在じゃないんです。
仲良くもしたい。
そして、早々に、消え去ってもらいたい。

だって、痛みは、わたしたちの行動のストッパーにもなってくれている存在ですし。
痛みと、友だちになろう。

 



 

ラン後の筋肉痛

 

ハードに走ったあとの、おもに足にでてくる痛み。
この中心は、「筋肉痛」でしょう。

何万歩も走れば、トーゼン、下肢筋を中心に筋肉の変化がみられます。
筋繊維や、その中を走る細血管の微小断裂です。
そうです、血流担当の細血管も、ダンレツするんです。

すると、おこってくるのは血流の障害、つまり血流低下です。
すると、発生してくるのが「痛み物質(P-物質)」です。
これが筋膜の痛み受容器に接触します。
すると「筋肉痛」発生信号が、だされるという機序です。

ちょっと、理論的っぽくなってきませんか。

それでは、痛みを発している筋肉は、どうなっているのでしょうか。
はい、破壊された状況にあるよ、ということです。
砲撃を受けた町のイメージ。

ここを放っておけば、復興がかないません。
つまり、痛みが消えない。
しっかり、復興をめざさなくてはなりません。

むつかしそうですが、カラダは、それをほとんど「自動化」で復興させてゆきます。

まずは、こわれたガレキの処分です。
片付け行為を、「炎症」といいます。
ガレキを燃やして、キレイにしてゆくイメージ。
白血球群や免疫細胞群が、活躍してくれます。

そしてライフラインの確保。
これが血管の再生です。
道ができたら、さいごに細胞の再生。
そして、なおってゆきます。

修復中、こわれた場所は、酷使されていると治りにくい。
できるだけ、無理をしてほしくない。
そのため、「動かさないで」というお願いを「痛み」という信号で出しているわけですね。

ですから、この時期、痛みをガマンして動くのは、エライわけじゃない。
むしろ、修復をジャマする行為になりかねません。

カラダからの声を、聴きましょう。

 



 

ロキソニン登場

 

偶然ですが、先日のチャレ富士ウルトラマラソンで、ロキソニン光景を目撃しました。
エイドで、口にいれてるランナー、2名。
ゴール後の体育館で、飲んでいるランナー1名。

売れっ子です。
芸能界でたとえると、ピンクレディのような存在。
あ、いえ、古すぎてすいません。
現代の流れにうとくて、たとえられません。

痛くなったら、すぐセデス。
いや、ロキソニン(ロキソプロフェン)も同じです。
これらは、何の薬でしょうか。

炎症」作用を抑えよう、という作用をもつ薬ですね。
炎症をおさえる→痛み物質の産生をへらす。
炎症をおさえる→熱がさがる。
なので、しばしば「解熱鎮痛剤」とよばれています。

ところで、ウルトラ走行中のランナーさんに、うかがいたいです。
「ききますか?」
わたくしは、飲んだことがありません。

 



 

へ理屈

 

ラン後の筋肉痛への対処法。

ガレキの撤去を早めたい。
ライフラインである血管の再建をすすめたい。

そうすれば、復興はスムースにゆくだろう。
なにしろ、血行が回復すれば、痛み物質もなくなるわけですし。

という目でみたとき、さきほどのロキソニンは何に貢献してくださるのでしょうか。
ガレキの撤去→むしろ、止めようとしている。
血管の再建→まったく、関与なし。

熱感をおさえてくれますから、痛み自体には、作用してくれていると思われます。
ただし、筋組織の修復には、どう関わっているでしょうか。
ぜんぜん、関わっていませんか?
むしろ、修復をジャマしていませんか?
復興を、長引かせてはいませんか。

そんなこといったって、ガレキを撤去してくれる助っ人なんているんですか?
血管の再建の助っ人なんているんですか?

いたんです。
血流サラサラを手助けする助っ人
今回、その助っ人に登場していただきました。
さて、その顛末は、次回。

 



 

たーさん
痛みとは 流れがもどれば ひくものよ

 

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