なつかしの秩父路
小鹿野町をふくめた埼玉県の西方。
この一帯は、秩父地方とよばれています。
わたくし、若い時代、週1回の日勤当直の仕事で、秩父市内某に派遣されて通っていました。
5年間ほど。
なので、秩父地方には、なじみが深い。
ここには、お酒好きな方がおおいです。
なので、すてきな居酒屋がたくさんあります。
お祭り好きなのも有名。
秩父地方で、年間、大小300ほどのお祭りがおこなわれているそうです。
有名な秩父夜祭は、12月3日。
この日に、仕事が入ったこともあります。
街全体がお祭りで満たされ、急性アル中はじめアルコール関連患者多数発生。
その勢いでこの日、めでたくデキちゃいますと、出産予定日は翌年8月15日前後となります。
この旧盆時期に誕生日の秩父人がおおいのは、事務の方の協力をえて調査ずみです。
わたくしの命名するところの「夜祭っ子」です。
(むかしから、性格は暗かったです)
秩父のシンボル、武甲山も5回登っています。
秩父神社から、ズンズンと東京都最高峰の雲取山までの2泊3日のひとり縦走もなつかしい。
秩父札所も、半分くらい、まわっています。
なので秩父市のお隣、小鹿野町も知らない町ではありません。
ですが、今回のレースは、はじめてです。
じつに久しぶりの秩父地方への突入となりました。
道や沿道の風景は、あまり変わっていませんでした。
めざす会場は、小鹿野小学校。
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山にかこまれて、静かなたたずまいの小鹿野小学校校庭。
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歩き読書中の二宮金次郎ちゃんも、いました。
プチ散歩から
レース主会場の小鹿野小学校には、いがいに早く到着しました。
スタートまで、まだ2時間ほど。
なので、ご近所を徘徊してみよう。
アップではなく、ウロウロです。
こういうときは、不思議とヘンなカンがはたらきます。
せまい路地をみつけて入りこむと、仰々しい仁王像。
その先の、ひと気のない、あまり手の入っていない神社。
でも、その彫り物の立派さよ。
これって、日光東照宮と肩をならべられませんか、ホコリだらけですが。
反対の方角には、こぎれいなお寺。
その門の上には、なんとも立派な「大ワラジ」が。
さらに、古びたワラジも、奉納されています。
ややや、なぜここにワラジが。
ものすごく興味をもちましたが、近くに人かげなし。
なんていう旅行気分も味わっているうちに、そろそろ時間です。
昔から栄えた街道だったんだろうな。
レース時以外にも、楽しめそうです。
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なんとも好奇心をそそられる路地道。
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その先に出会った、この力強さは立派です。
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ほこりをかぶっていますが、なんとも手のこんだ立派な彫り物の神社が。
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このお寺にも着目。
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山門の上には、なんとも巨大なワラジがかかげてありました。
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その脇には、さまざまなワラジが奉納されているって、何なの?
いざスタート
さて、肝心のレースです。
わたくしは、ハーフマラソンの部に出場。
案内図をみると、前半は、のぼりつめてゆくようです。
後半は、同じコースをくだる、というわかりやすい設定。
もしかして、そこをUターンしないですすめば、両神山にいたりそう。
そこも、2度、のぼっています。
アソコは急峻でこたえたな、という思い出もよみがえってきました。
スタートラインには、かわいいアーチが立てかけられています。
ここを通過するには、せまくないか。
でも、大丈夫でした。
アーチはくぐらず、その脇から、一斉スタート。
最初は、街道沿い。
2キロもゆかないで、小さな道におれてゆきます。
さあ、坂が本格化。
のぼって、くだって、橋をわたる。
景色の変化が、新鮮です。
ただ、息はゼイゼイ。
静寂の中に、太鼓の音が響きます。
秩父地方といったら、太鼓と横笛です。
このレースでは、4カ所で、太鼓の声援をいただきました。
レース中、ずっとたたいての援護、ありがとう。
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いよいよスタートです、そうです、今日はレースに来たのです。
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走りのリズムにあわせた勢い太鼓。
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ここでも太鼓の響きが鼓舞してくれます。
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橋をわたる。
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橋をわたる。
せまる山々
クネクネ道を、のぼったり、くだったり。
おおいのは、のぼる方。
そんなコースも、両神小学校の前の太鼓にはげまされれると、広い車道にでます。
こんどは、まっすぐな、ゆるのぼり坂。
先が見渡せます。
にしても、道々に立ち、誘導してくださるスタッフの数です。
いったい、どんだけの方が協力してくださっているのか。
ハンパでない方々の支援。
右をみても、左をむいても、山々がせまってきました。
山の傾斜も、確実に近づいてきます。
その間をぬうように道ができ、ひとの往来がはじまる。
ひとの営みの歴史を感じさせます。
そんな急斜面に、へばりつくように立つ家の姿。
車も、車道もなかった時代のくらしが、しのばれます。
そういえば、この秩父地方にも、平家の落人伝説が残されています。
源氏の本拠地の関東地方に、ホンマですか。
でも、その一軒(わたしの友人)の家は、むかしは尾根道からしか入れなかったそうです。
下から直接にのぼる道をつくらない。
神秘の歴史の物語。
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ここでも、太鼓の声援が後押ししてくれます。
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両神小学校前の太鼓集団は、周囲を圧倒していました。
折り返しですよ
「もう少しで、折り返しだよ」
かえってくるランナーから、そういう声をいただくようになりました。
すでに、折り返しのランナーが、猛烈な勢いでかけおりてきます。
この大会には、ゲストランナーの参加もあります。
大東文化大学。
SUBARU。
大東文化大学は、前日の箱根駅伝予選会で、トップにたった学校です。
ええ、連チャンで、ハーフですか。
と、思ったら、レース前の選手紹介でこんなこといっていました。
「ボクは、昨日は走っていませんが…」
層の厚いチームなんですね。
でも、メチャ、はやかったです。
はやすぎて、ゼッケンが読みとれませんでした。
ところで、この「もうすぐ折り返し」問題。
よく、こういう声をかけられます。
なかなか、かける側には、まわれません。
こういっていい基準は、どのあたりでいうのが妥当でしょうか。
どのくらいの距離なら「もうすぐ」を使っていいでしょうか。
ときに「もう少し」がエンエンとこないことがあるんです。
「もう少し」って、いってたじゃん。
でもゼンゼン「もう少し」がこないじゃん。
それでも、一歩一歩すすめば、やがて、折り返し点はやってきます。
ようやく、のぼりつめた折り返し点。
本日のコースの、最高点。
あとは、くだりにチェンジです。
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山道に入ってゆきます、秋が始まろうとしています。
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そして折り返し点、ちょうど半分です。
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小鹿野路は 走ってよし 散策もよし
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