ガックン
レース中、突然のヘタレ感に出会ったことはありませんか。
いきなり、カラダの動きが、思うようにゆかなくなる。
ようするに、ペースのガタ落ち。
少しずつ変化する、という感じではありません。
一気にくる、アレレレと。
何か、別のスイッチが入ってしまったかのようです。
これは、別の異次元空間にとびこんでしまったかのような感覚。
そう、重力が倍ある空間へ。
諏訪湖の2周目に入ったところで、こういう異次元に突入してしまったようでした。
ガクン、と2つくらいのシフトダウン。
ま、体力の限界ね、といってしまえば、それまでですが。
それもある。
でも、それだけではない何かもある。
そういえば、ガンバって走ってみる、なんて久しくなかったから。
1月のフルマラソン以来かも。
心身ともに、ヘタっていたんでしょうね。
D51を見ながら、ヘロヘロと、力が抜けはじめました。
まだ、2周目に入ったばかりなんですが。
低きに流れる
こうなったら、ジタバタしても、はじまりません。
こうなったら、すなおに、カラダの要求にしたがうしかありません。
あがらって、ガンバる、という根性はもはや期待できません。
ここで根性が示せたら、わたくしの人生、もっとちがっています。
そして、スイッチが切りかわると、景色も変わってきます。
なぜか、やさしい。
そうか、ここ諏訪湖は、風光明媚な観光地じゃん。
お祭り広場なのか、お店がならんでいる一角もあります。
ウルトラマラソン中だったら、ゼッタイに、カオをだしにゆきます。
足湯のコーナーまであります。
ウルトラマラソンだったら、ゼッタイに、入るか?
いや、入ったら、そこで動けなくなっちゃうかも。
そして、諏訪湖からも富士山がみえる、というのも発見しました。
うーん、どんどん、思考がランから離れていってしまいます。
ここが、トップクラスのランナーとの決定的なちがいなのかも。
マラソンの先頭集団をみて、いつも感心することがあります。
必死の走り。
力をつくしてガンバッテいます感が、ハンパありません。
自分には、とても真似できない。
お店がならんで、いいかおりを流しています、うーん寄りたい。
この足湯に足をひたしてしまったら、もう動けなくなってしまうかも、の恐怖。
富士山、見えるんじゃん。
繰り返し
もう、わかりきっていたはずです。
最初から飛ばそう、としてロクなことはおこりません。
いったい、何回おなじツテを踏むのでしょうか。
ぜんぜん、進歩がみられません。
もはや、わたくしに残された手段は「工夫」のみです。
努力ではない、できないから。
工夫です。
別名、「うら道」さがし。
いかに、ラクして走るかの実践。
理屈じゃなくて。
気がつくと、コースわきにニャンコと目があいました。
おー、よしよし。
すると、そのニャンコが、スリスリしてくるじゃありませんか。
そんなスピードになっていたのか。
でも、大丈夫です。
きょうは、オヤツをもっています。
結局、自分ではたべませんでしたが、ニャンコにカケラをあげる。
ハグハグとたべはじめたのをみて、再スタート。
ニャーごと、目を合わせてしまったのが縁。
走りながらたべようとしていたお菓子をあげました、ハグハグ。
やっちゃえ
じつは、ずっと考えていたことがあります。
その思いは、諏訪湖1周をへて、さらに深まっていました。
すてきなラバー地のランニングコースがかこむ諏訪湖。
あと二年後には、それがほぼ全周におよぶらしい。
この感触を、十二分に味わって走っているだろうか。
たのしめているか。
もちろん、ワラジだって、堪能できています。
ただ、せっかく諏訪湖まできているんです。
もっと、もっと、全開で味わえないか。
そう、ハダシです。
このロードは、「ハダシでどうぞ」と誘っているんじゃないだろうか。
(個人的感想)
ということで、あと5キロほどの地点で、実行へ。
ぬいだワラジは背中のリュックへ入れ、ハダシとなりました。
思ったとおり、足ウラの感覚が気持ちいい。
タイム計測器は、シューズ装着式ではなく、ゼッケンにつけられるタイプでしたし。
ハダシになると、おもしろい変化も味わえるんです。
足ウラの痛みよ、さようなら。
ヒザの痛みよ、さようなら。
腰の痛みよ、さようなら。
およそ首から下の痛みからの開放。
アタマは、イタミからはなれて、スッキリ感につつまれる。
信州は、佐久に高校駅伝での常勝校があります。
有名ランナーも、多数、輩出しています。
そこには、やわらかなクロスカントリーロードがあることで有名です。
次は、ここに諏訪湖高校ハダシ部ができたら、どうでしょうか。
信州に、あらたな走りの台風出現、なんちゃって。
ここまでは、ワラジで走ってきました、上は寒かったのでジャージ(苦笑)。
こんなフカフカなロードです、ハダシが最高。
ハダシで、ペタペタ、気持ちいい。
おわりよければ
フワフワロードといっても、まだ全線完成ではありません。
コンクリートのギザギザ路面も、あります。
そこは、足ウラは痛いです、マジに。
それでも、この解放感。
いやあ、気持ちがいいなあ。
スピードはともあれ、気分ルンルンでのゴールとなりました。
1周目:1時間29分08秒
2周目:1時間47分29秒
合計 :3時間16分37秒
2周コースには、男女30名が出走して、15番目だったようです。
ゴール地点は、駐車場兼用です。
この一角に、スタート前から、気になるものがありました。
小さなキッチンカー。
そこから、カレーのかおりがただよっています。
うーん、オナカもすきました。
牛すじカレー500円とでています。
ついお願いしてしまいました、見事なボリューム。
家でいただくカレーは、キャベツの千切りの上にカレーというスタイルです。
ひさびさの、ゴハンカレーも新鮮。
車の前には、リンゴの小箱。
朝もいできたリンゴだよ。
5個で400円ということで、自分で選んで購入。
信州満喫レースでした。
この橋をわたると、ゴールですが、橋の上までフカフカ。
ゴールで、オヂサンが手をふって待っていてくれています、あたたか。
駐車場で。ワラジの「ヒモ」が擦れるので、甲と足首はテープで保護。
ここから、いいかおりがただよって、引きつけます。
信州リンゴも、おいしそうです。
最後は、牛すじカレーで、ひとり打ち上げ。
諏訪湖から はやってゆかぬか ハダシクラブ
↓ よろしければ、清き1票をお願いします(1日ワンクリック有効)