ビバ ダイエット
「ダイエット」ときいて、どんな印象をもちますか?
成功したら、快感。
ムリ、ムリ、ムリ。
気にはしているけど、したくない。
そのヒトの人生観が、色こく反映されるようです。
ただし、共通項があります。
「ダイエット」といったら、「たべもの」相手でしょ。
そうです、何をどのようにたべるか。
表現をかえると、何をどうたべないか。
ところが、本書は、あまたある「たべもの」系ダイエット本ではありません。
対象としているのは「ニュース」です。
7時のニュースです、とかいうやつです。
オナカの足しにはなりません。
しかも、そのダイエット法が、キッパリとしています。
ニュースを「100%」絶つ、です。
じつに、シンプルです。
たべものの中身を、どのようにかえてゆくか。
好きなものを、どう調整してゆくか。
満足感を、どのように維持してゆくか。
そんな「たべもの」ダイエット本にある路線とは、一線を画しています。
あくまで「100%」です。
中途半端は、ありません。
方法
方法は、いたって簡単です。
ニュースソースというと、どんなものがあるでしょうか。
テレビやラジオ。
新聞。
インターネット。
小さな、こまかなものまであげれば、キリがありません。
ただし、メジャーな媒体となると、こんなところでしょうか。
その中から伝わってくる「ニュース」を100%遮断する。
ちょっとくらいは、はしません。
完全なる「遮断」です。
「たべもの」系ダイエット法では、ありえない方法です。
何もたべるな、というノリですから。
何もたべない。
そんなことをしたら、命にかかわる事態です。
水分をふくめて、一切を口にしなければ、数日で命に関わることもあり得ます。
一方で、ニュースを完全に遮断する。
これで、直接、命にかかわることはないでしょう。
ただし、これまでの「まっとう」な社会生活は、継続できるのだろうか。
とくに、友だちなどの人間関係において。
社会人としての常識問題として。
そんな不安が、おそってきます。
プチ断行
でも興味がわいたら、ちょっとだけアプローチしてみる。
ダイエットなんて、いちど挑戦してみることに意味があるわけですから。
合わなかったら、やめりゃ、いいだけです。
まずは、テレビ・ラジオ・新聞インターネットの「ニュース」の遮断。
じつは、わたくし、これに近いことをやっていました。
ダイエットの自覚なしに、です。
テレビは、見ません(一切)。
インターネットは利用しますが、ニュース系は完全スルー。
ただし、新聞だけは、朝にパラパラ読んでいました。
こんな生活も、ずいぶんと長くなってきています。
20年以上、かも。
でも、新聞だけは、目を通していたんですね。
新聞は、ニュースが主役の媒体です。
そうか、新聞からも足を洗ってみようか。
すると、ほぼ立派なニュースダイエット状態になれるかな。
ということで、新聞に触れなくしてみました。
購読をやめてもよかったけど、「広告」が欲しいという意見で継続中。
それから
「ニュース」を100%ダイエットする。
ダイエットするからには、それに見合う「いいこと」が欲しい。
どんなことが、待っているでしょうか。
著者は、自分の「能力の輪」を深められます、といいます。
まずは、能力的な視点ですね。
ひとはみな、それぞれに自分の「能力の輪」をもっています。
自分のすべきことや、できることをまとめた表現です。
その中身を深めてゆければ、人生は豊かになってゆきますよ。
ですから、「能力の輪」の内にあるものには、積極的に関わってゆきましょう。
情報収集だって、おこたらない。
逆に自分の「能力の輪」の外にあるものは、自分のジャマをしてゆくだけです。
そして、ニュースには、自分の「能力の輪」の内にあるものは、まったくふくまれません。
たしかに、冷静にふりかえってみると、そうです。
ニュースは、アルコールと同じくらいに危険です。
ニュースは、砂糖が体におよぼす影響と同じような影響を精神におよぼします。
ニュースは、「リスク」をあやまって評価します。
ニュースは、「時間の無駄」です。
ニュースは、「体に毒」です。
ニュースは、「思い違い」を強化します。
ニュースは、「思考」をさまたげます。
ニュースは、「想像力」を破壊します。
ニュースは、「心の平安」を破壊します。
と、まだまだ、つづきます、この倍以上も。
一見、過激な発想のようですが、ナルホドと腑に落ちてゆきます。
自分の人生を落ちつかせる行為。
そのひとつが、「ニュースダイエット」です。
情報
情報化社会、といわれて久しくなっています。
いまや、情報化社会なんていい方自体が、すでに古くさいくらいです。
その中心を占めているひとつ、と思われている「ニュース」。
ですが、それを100%遮断しても、なんらこまらない。
むしろ、どんどんと自分らしい生活になってゆけるよ。
だって、ほら、自分と何の関係もないってことに気がつきませんか?
むしろ自分のくらしを乱すだけだってことに。
著者は、そう述べています。
情報からとり残されたら、失格、置いてきぼり。
そんな風潮がまだみられています。
しかし、ニュースは情報なんかじゃないんだ。
情報という字は、「情」に「報いる」とかきます。
報われていますか。
むしろ、振り回されたり、心を掻き乱されてはいませんか。
読んでいて、爽快になる本です。
最近の夏は、ただでさえ猛暑で、けだるい。
新しいチャレンジをしようなんて気力は、わきにくいです。
ですが、まといすぎた衣類を脱ぐように、まとわりすぎたニュースをはいでゆく。
ニュースのダイエットなら、気力も不要です。
そして、その先に待っているのは、シンプルな生活です。
軽くくらしてみませんか。
ニュースから 離れてみれば ああサッパリ
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