ハラがへったら、するイクサ
古来、ハラがへっては、イクサはできぬ、といわれてきました。
ハラがへって、走れない。
この夏の、北オホーツク100キロマラソン中での、できごと。
前半のエイドでは、50キロの中間地点をふくめて、ゴハンものがないレース。
50キロをこえ、後半に入ってから、マジ空腹感を覚えてきました。
ゴハンものが、食べたい。
なのに、エイドには、お米関係が置いてない(80キロすぎに登場)。
コース途中には、コンビニ一軒ありません(大自然のなか)。
自分の力のなさを空腹感のせいにしてはいけませんが、カラダが前にすすまない。
力が、入らない。
結局、14時間の制限時間をにせまること、1分半前に涙のヨレヨレゴール。
まいりました。
そして、考えました。
本当に、ハラがへったから走れなかったのか。
気持ちの問題じゃなかったのか。
本当に、人間はハラがへったら、走れなくなるものなのか。
よし、夏の自由研究課題だ。
時は、小学生の夏休み期間。
昔にもどって、よい子の研究スタート(よい子じゃ、ありませんが)。
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ふつうは、ハラがへるから走るんです
ここで、人間を第一の研究課題においてはいけません。
人間サマは、動物界では、例外あつかいです。
自然とか、野生を欠いていますから。
まずは、野生でくらす動物さんたちに着目です。
それも、エモノをとってくらす動物さんたちです。
草木で育つ動物さんだと、動きが少ないからです。
たとえば、コアラ。
ですから、まずの着目は、ライオンさんやトラさんです。
トラさんといっても、葛飾柴又で生息していたトラさんではありません。
ジャングルの中のトラさんです。
ライオンさんやトラさん、ふだんはゴロゴロしています。
日常的に筋トレにはげむとか、月間走行距離を競ってはいません。
そのへんは、世間一般の日曜日のおトーサンに似ています。
いつ動くか。
オナカがすいてきたら。
空腹感が、行動のスイッチ。
ここから、エモノ探しがはじまります。
とはいえ、エモノだって必死ですから、そう簡単には目的は達成できません。
ときに何日も、働きつづけます、空腹のまま。
ここで、オナカがすき過ぎたので動けません、ではアウトです。
命は、そこで尽きてしまいます。
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燃料に着目
エモノをねらう野生動物の特徴。
オナカがすいてから、動きだす。
だったら、オナカが満たされているうちに、エモノをとっておけばいいのに。
いえ、冷蔵庫もってません。
やはり、備蓄できる人間サマの方がエライね。
本当に、そうでしょうか。
そこで、なぜエモノをねらう野生動物は、空腹下であれだけの働きができるのかを考えてみました。
わたしも、見習いたい。
そこでたどりついたのが、エネルギー源だったのです。
3大栄養素というものがある。
タンパク質、糖質、脂質。
タンパク質と糖質は、1グラムから4キロカロリーの熱量がつくれる。
脂質は、1グラムから9キロカロリー。
そして、ふだんのたくわえる量もちがう。
糖質のたくわえは、1日分。
脂質のたくわえは、1ヶ月分。
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なぜに糖質が着目されるのでしょうか
ランナー間で語られるエネルギー源の主体は、糖質です。
ランナー用語で「カーボ・ローディング」なるコトバがあるくらいですから。
レース前に、最大級の糖質を貯蔵しておこう、という方法論です。
くわえて、走る直前まで糖質を、詰めこめるだけ詰めこむ。
オニギリ、お餅、パスタ、大福。
一般論で、脂質の有用性を語りながら、実行しているのは糖質貯蔵大作戦。
どこか、矛盾していませんか。
なぜ、脂質に着目しないのでしょうか。
脂質の有用性は、どこにいってしまったのでしょうか。
それとも、脂質はじつはたよりにならないのでしょうか。
まるで「今マンションを買っておくと資産運用にダンゼン有利でっせ」と電話をかけながら、自分では決して買おうとしないセールスマンと同じようです。
あ、いえ、だから人間の世界から入っちゃいけないんだってば。
ライオンさん、トラさんに着目した意味がなくなってしまいます。
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野生の教え
ライオンさんも、トラさんも、空腹になったところから本当の活動がはじまる。
そして、エモノを手にいれるまで、ときには何日もの活動をつづける。
その原動力は何だったのでしょうか。
ズバリ、食べものが「エモノ」だったからです。
これが、わたしが達した、ひとつの仮定でした。
エモノを食べているからこそできる、空腹行動力。
エモノの成分って、何ですか。
主体は、タンパク質です。
残りが、脂質。
そして多数のミネラル、ビタミン成分。
糖質なんか、ほんのわずかしかありません。
生の肉、ですからね。
タンパク質は、自身のカラダをつくる主成分です。
そして、エネルギー源となる脂質。
おお、そういうことだったのか。
ヨレヨレの北オホーツク100キロマラソンの教訓から学んだ到達点です。
わたしたちは、「3大栄養素」なるコトバを信じてきていました。
じつは、「2大」でしかなかったのかもしれない。
よおし、理屈ができたから、あとは実践でためしてみよう。
かくして、エモノ食生活を初めてみました。
またの名を低糖質生活といいます。
それから2ヶ月あまり、ぐんまマラソンの日をむかえました。
(つづく)
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考えて やってみました エモノ食
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