この3つから
インスリンは、「サトウ」がカラダに入ると、出てくるホルモン。
インスリンは、「サトウ」を「アブラ」にかえて、カラダにたくわえさせるホルモン。
インスリンは、「ケトン体エンジン」を、おさえるホルモン。
インスリンは、この3つを、おさえておきたいと思っています(個人的見解)。
大切な、3つの勘所です。
大切なので、表現をかえて、あらわしてみます。
「サトウ」がカラダに入ってこないと、インスリンは、そんなに作れない。
インスリンがないと、「サトウ」は「アブラ」に変換できない。
インスリンが少ないと、ケトン体エンジンが主役にたつ。
まず、そんなに作れない、ということについて。
どんな状況でも、インスリンは、チョロチョロと作られてはいます。
アイドリングだけは、欠かさない。
インスリンの基礎分泌なんて、いわれることがあります。
インスリンがないと、「サトウ」は「アブラ」に変換できません。
ですから、インスリン作用が不足する糖尿病というのがあります。
糖尿病になると、サトウをとっても、太れません、やせます。
大体は。
(インスリンが薬でおぎなわれる場合は、別です)。
インスリンが少ないと、ケトン体エンジンが主役に立つ。
インスリンが「少ない」ことが、ミソ。
ただし、インスリンがちゃんと使えなくなる糖尿病では、ちゃんとしたケトン体エンジンは働きません。
不完全燃焼をおこしているので、血液がよどんでくるだけです(酸性化)。
すすむと、意識もなくして、あぶないです。
ケトン体エンジンよ
今回は、ケトン体エンジンのことを、考えてみます。
人間生存の基礎エンジンです。
燃料は、おもに中性脂肪から補われます。
ふつうのひとで、平均1ヶ月分の備蓄をかかえています。
基礎エンジンゆえに、このあたり、おこたりはありません。
基礎エンジンですから、つねにしっかりと回転しています。
それは、亡くなるまで、つづきます。
このエンジンが停止して、心臓も肺も動きを止めます。
この燃焼には、酸素が必要です。
酸素のもとに、回っています。
「有酸素運動」といわれるものがあります。
もちろん、ケトン体エンジンが担う運動です。
持続性、という面からは、完璧といっていいかもしれません。
エネルギー効率も、すばらしい。
ところが、瞬発力、という場面では、やや心もとないかもしれません。
ガガーッと、力がいるような場面です。
神様は、この状況下用に、糖質エンジンをあわせてもたせてくれたんですね。
こちらは、瞬間的な馬力がでやすい。
なにしろ、酸素の供給がなくても動いてくれる。
糖質エンジンの中に、すでに酸素も入っているから、というイメージです。
短距離ダッシュ時は、糖質エンジンが担当してくれています。
瞬発力を必要とする動作時ですから。
このおかげで、50メートルとか、訓練すれば100メートルくらいは、メイッパイ走れる。
酸素の燃料効率なんかは、考えなくてよいですから。
ですから、息が続くかぎりは、メイッパイ走れる。
ただし、息が切れたら、そこでアウトです。
糖質エンジンの回復をまたねばならない。
具体的には、糖質エンジン内に、糖質の充填ができるまで、です。
同時に、糖質エンジン内に、酸素が充填されるまで、です。
両者とも、けっこう早くに、充填されます。
ただし、糖質の備蓄量は、多くはありません。
多くなったら、インスリンが、中性脂肪に変えちゃうからです。
ここでも、ケトン体エンジン優先の法則が成り立っています。
すぐに中性脂肪化するのを、なんとかやめてくれないか。
たぶん、無理です。
ならば、薬で作れないか?
あります。
それを、ドーピングといいますけど。
酸素の備蓄についてはどうでしょうか。
大気をよごさない限り、周囲にいくらでもあるから大丈夫です。
吸収装置の肺がちゃんとしていてくれさえいれば。
ウサギとカメさん伝説の真実
むかしむかし、ウサギとカメさんが競争をしました。
まず、ウサギさんがダッシュ。
らくらくと、その差を広げてゆきます。
カメのやろう、遅いな。
この勝負、楽勝じゃん。
一休みできるな。
そうだったんでしょうか。
ウサギさん、考えるに、糖質エンジンで走っています。
長くはもたない。
とうぜん、ちょっと行ったら、糖質と酸素充填の必要性がでてきます。
ハアハアハア。
休みたくない真面目な性格だったとしても、立ち止まざるをえない。
性格に関係なく、糖質エンジンの宿命です。
それを繰り返すうちに、糖質エネルギー切れ。
ところが、カメさんには、ケトン体エンジンしか積んでいなかった(わたしの珍説)。
瞬発力がだせない。
呼吸にあわせたマイペース走法(有酸素走法)しかできない。
ただし、積載エネルギーはほぼ無尽蔵といっていいほど。
どこまでも、すすめるぞ。
結果、目的地に先についちゃったのがカメさんだったというわけ。
そうです、これは糖質エンジン対ケトン体エンジンの競争だったのです。
もちろん、短距離だったら、ウサギさんが圧勝です。
ウサギさんの性格が甘い、という話じゃありません。
ここから「油断大敵だよ」という教訓を導きだすのは、無理がある。
短距離ゆくなら、糖質エンジン。
長距離だったら、ケトン体エンジン。
うまく使い分けなさいね、という教えです。
(信じなくて、結構です)。
いかほどから、長距離?
それでは、どのくらいの距離になると「長距離」になるんでしょうか。
ここからが、「個人差」だと思います。
そして、使い方です。
ダッシュのきく糖質エンジンをできるだけメインに使いたい。
そう思ったら、「苦しくても走る」というクンレンが、効果を生むかもしれません。
わたしなど、30メートルくらいで、糖質エンジンは根をあげます「苦しい」。
でも、クンレン積みかさねれば、50メートルくらいまで、のばせるか。
こんなもんです。
その前に、クンレンで息絶えてしまいそうですが。
この勝負が、いわゆる「中距離」とよばれる分野です。
長い距離(個人的見解)なのに、メイッパイの糖質エンジンの要求。
これに耐えられるランナーが、中距離の選手になれます。
わたしには、想像できかねる世界です。
息苦しさにたえて走る、無理です。
そんな根性ありません。
走りを楽しむんだったら、ケトン体エンジンにのっかろう。
そのケトン体エンジンが、しっかり働いてくれる条件。
それが「インスリン値」が「高くない」ことにあったんですね。
インスリン値が高くなると、どういう状況になっているんでしょうか?
おさらいです。
血糖値がさがる。
同時に、ケトン体エンジンも、抑制する。
そうすると、糖質エンジンも、ケトン体エンジンも両方うまく回らないことになります。
で、走れなくなる。
おわかりいただけたでしょうか。
この状況を、低血糖だ、だからエネルギー切れだ、糖質不足だ、と解釈されてきました。
たしかに、血糖値は、さがっているんです。
でも、です。
着目すべきは、血糖値よりも、インスリン値だったんです。
インスリンをバカ上げしない方法。
それは、走る前に、糖質をバカ喰いしないこと。
いまの、わたくしのへ理屈です。
あとは、実践で確かめるだけ。
あれこれと 理屈と実践 奥ふかし
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