湖畔たのしや
北浦という巨大湖をグルリとめぐるウルトラレース。
ぼくぐらいのスピードとなると、走るハイキングになります。
いたるところで、社会科見学。
まず印象に残ったのが、湖畔の景色です。
言い方はヘンですが、「自然さ」が消えている。
どこまでいっても、土をもり上げた「堤防」が水辺との境界をつくっています。。
その上に道をつくり、そこがレースコースです。
湖水に触れるためには、その堤防を降りなくてはなりません。
しかも、通るのは、人間だけではありません。
アヒルも横断する(見てはいませんが)。
自動車も、ふつうに走っています。
いってみれば、グルリと一周、北浦の万里の長城。
たぶん、昔から水害をくり返していたのでしょう。
いずれ、この地域や湖の歴史を学んでみたいな、と思いました。
しかしいまは、グルリの堤防は、すっかり周囲の景色にとけこんでいます。
湖に飛来する水鳥にエサを投げあたえているひと。
湖の反対側には、湿地をいかしたレンコン畑も広がります。
胸まで水につかって、レンコン掘りにいそしむ方も、いらっしゃいます。
ときおり、手をやすめて、こちらに声をかけてくださる。
おーい。
のどかな風景の中を、レースはすすみます。
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野鳥の楽園。
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胸まで水につかってレンコン掘り作業のオジサン、このあと声援をいただきました。
持参品
小学校時代のバス旅行。
持ってゆけるお菓子は、たしか200円まで。
ふるいはなしで、すいません。
このレースは、途中で自分の荷物をおけるサービスはありません。
コロナ対策の一環のようです。
もちろん、5キロおきに、立派なエイドが支援してくださいます。
心配はいりません。
でも、自分の「コレ」というものもあります。
それはスタート時に、持ってゆかねばなりません。
何か、特別にたべたいものを、もってゆこう。
秋のバス旅行のお菓子、のイメージです。
むかしは、なぜか「都こんぶ」なんかを買っちゃいましたが。
今回は、精選して、3種にしぼりました。
手製の飛脚玉(ミソ、梅酢、ハチミツ、にがりの混合物) 4つ
プロテインバー 2枚
鶏のささみくんせい 2本
結果として、活躍したのは、飛脚玉。
3つを、道中、少しずついただきました。
これを口に含むと、力がわいてくるのです(PR)。
プロテインバーは、1つ。
ささみくんせいは、手をつけず。
ほかに、500mlの水入れ。
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今回持参した、わが精鋭食糧たち。大活躍は「飛脚玉」。
道のり
少人数のウルトラマラソン。
走力は、みなさん、バラバラ。
その結果おこることは、前後にランナーがいなくなることです。
基本、景色は平らなので、視界はききます。
なのに、見える範囲の路上に、ランナーが視界にはいってこない。
こんな状況が、くり返されます。
これは、待ちうけるエイドステーション側でも、同じでしょう。
開店休業。
ランナーが、入ってこない。
だからでしょうか、次のエイドに近づきます。
たちまち、エイドの方々の熱い視線が、刺さってくる。
「待ってましたよ」
「さあさあ、寄っていって」。
どこでも、威勢のいい御接待です。
なかでも、49キロ地点、もうすぐ中間点エイド。
「おいしい手作りの飲むヨーグルトをぜひどうぞ」
すすめられていただいたヨーグルトは、オナカにしみ込んでゆきます。
ああ、生き返る。
そうか、ランニング中の飲むヨーグルト、最高。
次にコンビニを見つけたら、また飲んでみたいな。
手作りでなくてもいいから。
しかし100キロあるコース上に、コンビニは1店もありませんでした。
湖には、店をださないのだな。
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レースコースです。前にだれも見えませんですけど。道、間違えてないよね。
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どうした、はよ来いと、エイドスタッフがご注目。
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しゃれた木橋を渡って、再びコースへもどります。
あざなえる縄
人生を、「あざなえる縄」ととらえることがあります。
いいことがあれば、そうじゃないこともある。
エイドでホッとして、さあ、残り半分。
しかし、100キロをゆくものは、90キロを半ばとすべし。
そんな気持ちも、大切です。
気をゆるめずに、すすむぞ。
と、ここで右足のハナオがゆるみ始めました。
ワラジのハナオは、2本からなっています。
そのうちの1本が、ゆるみ出したということです。
でも、まだ1本は大丈夫。
ゆるんだハナオのヒモを結びなおし、再出発。
ワラジは、なかなか100キロもちません。
これは、想定内です。
ちゃんと予備のワラジをもう一足、背おっています。
ヒモをしめれば、気持ちもしまる。
まだまだ、いける、いけるって。
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シュルシュル抜けたハナオに立ち止まる、抜けたランナー。
大きな鳥居でUターン
北浦は、南北に細長い湖です。
レース前半は、その西岸を太陽めざしてすすみます。
その湖がおわるらしいところが、鰐川橋。
渡りながら、なんて読むの?という疑問。
ここを渡ると、東岸になります。
北浦がおわるといっても、おおきな湖の護岸コースがつづくというパタンにかわりはありません。
湖の姿に、かわりはないように見えるのですが。
ここから、数キロほどは往復コースとなります。
つまりUターンしてもどってくるランナーと出会えます。
さすがに、もどるランナー、速いし、表情も生き生き。
この先に、神社がひかえているとのこと。
息栖神社。
そこからご利益をいただいてくるのかな、楽しみです。
長く、淡々とした路面。
相変わらずの、あおられるくらいの向かい風。
やがて、ひと目でわかる大鳥居のご登場。
ここが息栖神社でしょう。
神社の中へすすもうとすると、エイドの方によび止められました。
「そっちじゃないですよ」
入り口でUターンなのですが、せっかくここまで来たのです。
本殿は、どうなっているのかな。
しばらく行ってみましたが、奥が深い。
途中であきらめて、神社前のエイドにもどって、一休み。
大鳥居に手をあわせて、英気をやしないます。
ここで、59キロ地点。
あとは、もう、フル1本分。
体力は尽きています。
後半戦は、神頼み。
さあ、ゴールを目指すぞ。
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後で調べたら「ワニ川」だとか。ワニがいたの?因幡白ウサギ?謎が深まります。
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おおきな鳥居が出現、息栖神社の入り口らしいです。さあ59キロ。
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ずっと奥に、本殿らしい雰囲気が。今回は入りませんでした。
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60キロを走って、Uターン路に入りました。前にランナー、見えんけど。
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神様が 見守る中の レースかな
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